二つの領域での「未読本」管理

カテゴリー: R25世代の知的生産


私は俗にいう本の虫で、3度の飯より本が好きで、本を読む時間が人生のおける最優先事項といっても過言ではありません。もちろん、読書中に声を掛けられることもあまり好んでいません。
元ネタはこちら

読みたい本はどんどん買っていくので、読書好きの宿命とも言える「積読」は当然のように発生します。今回はこの「積読」をどのように管理しているのかを紹介してみます。

基本的には、二つの「領域」で管理するのがコツです。


物理的保管~積まない~

作業机の横に、大きめの本棚が置いてあるのですが、その一区画を「新刊コーナー」に当てています。購入した本はジャンルやサイズにこだわらず、そこに時系列に突っ込んでいきます。

直近の新刊コーナー


何か読む本を探す場合は、その「新刊コーナー」を眺め、ピンときた本を手に取ります。私は常々「読みたいときに読みたい本を読む」というのが一番効率良い読書法ではないかと考えています。「読みたい」__つまり知的好奇心が高まっている時が一番集中力が発揮されるはずで、特別に何か意識しなくても吸収率は高まるはずです。逆に「読まなければならない」みたいな義務感で本と接しだすと、読書は苦痛でしかなくりなります。

もし買った本を言葉通り「積んで」しまうと、下の方にある本を取り出すのが億劫になってしまいます。また、買い置きしてある本が一冊しかなければ、そもそも選択することすらできません。この状態は「読みたい本を読む」という環境にはほど遠い状況です。

なので、「新刊コーナー」には20~30冊ぐらいの積読__というか未読本がいつも並んでいます。読み終えた本は本棚の別のスペースへ、新しく買った本はこの「新刊コーナー」へ、という風に循環が行われています。

こういうやり方をすると当然「なかなか手が付けられない本」というのは出てきますが、そういう本もいつか手に取られる日をこのスペースで待っていることになります。

電子的保管~その後のアクション~

単に「本を読む」という行動の管理だけで言えば、本棚だけで完結させることができます。
※電子書籍などは無理ですが

しかし、この連載でも何度か書いていますが単に読書して終わりというのはもったいないと思います。私の場合だと、読書メモを書いたり、書評を書いたりといくつかの「アクション」が読書後に存在します。

これを本棚で管理するのは少々難しいものがあります。「未読書メモコーナー」とか「未書評コーナー」とかを作り出すと際限がなさそうです。こういったアクションの管理は電子的に実施した方が簡単です。

私の場合は、本を購入したら即座にメディアマーカーに登録します。その情報がEvernoteにも流れてくるように設定してあります。
※設定のやり方などは、「MediaMarker&Toodledo&Evernoteで快適読書ライフをEnjoyしよう!/ビギナーズ・ハック第36回」を参照のこと

こうしてEvernoteに作られたノートを「次の行動」を管理するノートブックに移動させます。これで準備は終了。

後は、一週間に一度ぐらいこれらのノートを見返して、読書メモや書評が必要そうなものはチェックボックスを追加します。読み終えても、「まあ読書メモとかはいいか」と感じた本のノートについては、そのままアーカイブ用のノートに移動させます。

とあるノート


読み終えた全ての本に対して同じアクションを実施するわけではないので、チェックボックスを入れる作業は自動化せずに、手動で管理しています。

もし、本に関する何らかのアクションを探したければ、このノートブックからタイトルに[MM]が付いていて、チェックボックスが付いているノートを検索すれば一覧できます。

さいご

私の場合は、「本」を買って読む率が非常に高いので、未読本の管理は本棚を使っています。やはり「物」が持つ力は大きいですし、未読本を見つけて「読もう」と思ったときにすぐ手にとって読めるのもメリットです。

しかし、電子書籍が圧倒的多数になってきたとしたら、未読本の管理も電子データで実行せざるえません。そういうときに、メディアマーカーやEvernoteといった「本の表紙」が見えるものは、リアルの本棚に近しい力を持つのではないかと思います。

とりあえず今のところは、アナログとデジタルの良い点を両方活用するというのが良いのではないでしょうか。

▼関連エントリー:

MediaMarker&Toodledo&Evernoteで快適読書ライフをEnjoyしよう!/ビギナーズ・ハック第36回 

▼今週の一冊:

私は「ワクワク」という言葉が好きで、このフレーズをみるだけでワクワクしてきます。

帯に、

「仕事そのものは辛い」

とインパクトのある文章が書いてありますが、それを前提にしていかに楽しめるように工夫するかが大切なのではないか、という考え方と元にして書かれた本です。

「仕事はうまくいくときの方が少ない。だから、辛い状況に陥ったとしても、楽しくする工夫をしていかなければいけない。絶対に楽しく仕事をしてやるぞ!」

こう考えて、前のめりに「楽しんで」いる人は、ワクワク感を持って仕事ができるのではないでしょうか。本書は、iPhoneアプリを活用して仕事を楽しめる工夫について書かれています。本書の内容と、実際の自分の仕事内容がマッチしてくなくて、主体性を持って「楽しめるような工夫」を実践している姿勢はいろいろ学べることがあると思います。


▼編集後記:

 先週お伝えした、出版記念セミナーですが4月頃に延期となりました。

また、詳しい話はここで紹介させていただきます。


▼倉下忠憲:
新しい時代に向けて「知的生産」を見つめ直す。R-style主宰。

「情報の流れ」が一目でわかる「自分の情報ワークフロー」の作り方

Evernoteでよくあるトラブルにはたとえばつぎようなものがあります。

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その意味ではただ「Evernoteマニアの人の話」を聞いても、参考程度にしかならないままで終わるかもしれません。

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