簡単に言えば、Evernoteがあって、Dyanlistが登場したら、どうしたらいいのか。そこにScrapboxまで入ってきて、うれしい悲鳴ですよね、ということです。
いいことが起こったのですから素直に喜びましょう。
とは言え、何に何を入れていいのかがはっきりしたところに乱入されたような感覚もあって、いいことが起こったはずなのに幸福になれないというのもけっこうよくあることなのです。
私もここ最近このうれしい混乱を記事にあげてきていましたが、つまりは紹介記事に書かれていることこそ、私も言いたいことでした。
まずは、Evernote万歳!
Evernoteの弱点
Evernoteでキーワード検索をかければ、ほしい情報が大概はひっかかってくれる。
ピンポイントではないけど、かなり絞れる。ノートが数万あったとしても。
Evernoteを使い始めてから今までの数年間に蓄積されてきた個人的な情報が、検索かけるだけで手軽に引き出してこれるのは、なかなかにすごい。
しかし、Evernoteにはずっと続く弱点があります。それは「単なるメモ」がどうもうまく使えないということ。Evernoteはあまりにシンプルな整理ツールであり、デジタルらしさに妙に乏しい。アナログの模倣に近いところがあります。
だからある種のメモがインボックスの滞留しがちになるのです。これを記事では「着想メモ」と呼んでいます。
着想メモこそ大事だ!という人は知的生産界に多くいるでしょうし、それはそうでしょう。
一方で、着想メモって何なの?という人もけっこういるはずで、そういう人はEvernoteを地道に使うとよいと思うのですが、そういう人はそもそもこの種のことに興味がなかったりもします。
最後に着想メモは素晴らしい!でも実はあんまり使い道がない!という人もけっこういるのです。かくいう私もこのカテゴリに入る気もします。小ネタをブログに起こす日々を送っているけれど、そもそも自分の人生でブログってなくても大丈夫そう・・・というような。
着想メモはインボックスに滞留しがちです。
- いいアイデアを思いついた!
- でもカテゴライズする意味はあまりない。
- 考えてみると使い道も曖昧。
- そのうちに月日がたっていく。
- この短いメモの意味はそもそもなんだった?
アウトライナー を盛んに使うようになったあたりから、メモをEvernoteに書くことは激減した。
さらにScrapboxが出てきたことにより、メモをEvernoteには一切入れなくなった。Scrapboxやアウトライナー により、Evernoteは着想メモの保管には適していない、というのが浮き彫りになったから。
改めて、Evernoteの強み
着想メモ管理ツールとして、アウトライナー、そしてScrapboxの「面白さ」に目覚めてみると、Evernoteは驚くほど色あせて見えてきます。これは単なる保存庫じゃないか、と。ただそこに資料があるだけじゃないかと。
着想メモというのは、「すぐに使う」ような気がするものです。だからインボックスに滞留する。後になってアイデアを使おうとしてみても、そもそもどうしてそんなメモが大事だったかわからなくなる。
ただし人は変わります。人は自分が変わらないと信じ込みやすいのですが。
Evernoteの強みは確かに「着想メモ」ではないのです。Evernoteの強みはその取り込みやすさ。保存しておきやすさ。「単なる保管庫」以上です。Scrapboxとは使い分けるべきものです。Scrapboxは保存しにくい。保存しにくいものに、どうでもいいようなものを人は保存しなくなる。
どうでもいい。
けれど、今はそう思っていても人は変わるのです。数年が経過してみたとき、「あれが必要だ!」と思うことは、じっさいあるのです。そのような資料は、Scrapboxにはたぶんない。
いつ起こったことなのか、いつメモしたことか、どこに書いたのか、ちゃんと書き残しているのかどうかすらわからない。けど、とりあえずEvernoteを検索してみると、出てきたりする!
それがEvernoteの強みというものです。