いっときPillowというアプリを併用していた時期もありましたが、2018年12月にAutoSleepのデザインが刷新され、睡眠記録を振り返るうえでは非常に見やすくなったため、今ではAutoSleepのログのみ毎日チェックしています(Pillowも計測自体は行っていますが、ログは見ていませんすみません)。
AutoSleepのログは見やすく、そして実用的になので、毎朝チェックせずにはいられないのですが、このあたりについて掘り下げてみます。
AutoSleepのログで気に入っていること
朝起きてからの日課の1つに、「睡眠記録の確認」がありますが、そこでやっていることはAutoSleepで以下のようなスクリーンショットを撮って残すことです。
いろいろな数字が並んでいますが、とりわけ注目するのは次の2項目です。
- 深い睡眠(時間)
- 睡眠預金(マイナスの場合は睡眠借金)
深い睡眠(時間)
トータルで何時間眠ったかよりも、睡眠の質、すなわち深い睡眠の時間がどれだけあったのかを僕は重視しています。トータルの睡眠時間が短くても、深い睡眠の占める割合が大きければ良いわけです。
このあたりについては以下の記事で詳しく書いています。
深い睡眠の時間が長いほど「あ、今日はいつも以上に人の役に立てそうだ!」という前向きな気持ちになれます。実際のところはわかりませんが、気分は良くなります。気分が良くなれば、結果としてパフォーマンスも上がるでしょう。
もちろん、深い睡眠が短い日もあります。そんな日は「今日はいつも以上にゆっくり丁寧にを心がけよう」と、回転数を意図的に落とすようにしています。いつもの調子が発揮できない可能性が高いので、逆にこれをチャンスととらえて、いつもならサラっとできることについても、あえて時間をかけて、ゆっくりと丁寧に取り組むようにするわけです。
最近、倉園佳三さんのセミナーで「ピアノで、いつも同じ箇所で間違える人」の話がありました。
弾くスピードを落とさないから、いつもと同じ場所で間違えるわけで、心地よく弾きたい気持ちをぐっと抑えて、ゆっくりと丁寧に弾くことで望ましい指の動きに補正が行われ、以後スピードを元に戻しても間違えにくくなる、という内容でした。
深い睡眠が短い日は、「ゆっくり丁寧に」を実践できるチャンスなのです。
睡眠預金(マイナスの場合は睡眠借金)
睡眠不足は一日や二日の長眠では解消できない、という話を聞いたことがあります。でも、現在の自分がどれだけの睡眠不足なのか、そして、その後の長眠でどれだけ解消できているのかを把握するのは困難です。
何となく「最近寝不足気味だから、少し長めに寝ておこう」という、ざっくりとした判断になりがちです。
そこで参考になるのがAutoSleepが教えてくれる「睡眠預金」という指標です。
たとえば、以下は2018年12月30日の朝に確認した「睡眠預金」のデータです。「累積の借金:8%」とあり、下部には、
- 今晩8時間45分寝ることで解決できます。
- 21:00までに寝ることを心掛けてください。
- 毎晩 7.0時間の睡眠を7日続ければ借金を返済できます。
といった極めて具体的なアドバイスが並びます(どこまで厳密かは分かりませんが)。
「いやいや、21:00に寝るとか無理だから!」と反発しそうになりますが、これは“一括返済”が前提。
そのすぐ下にある「毎晩 7.0時間の睡眠を7日続ければ~」を見て「それならまあ何とかなるかな…」と冷静さを取り戻すことができます。
同時に、身体に負担がかかっていることを数字をもって示されることになるため、自分の身体のことながら何か申し訳ない気持ちになります。この心の負荷が早寝を後押ししてくれます。
そして、しばらく品行方正な睡眠を心掛けていると、“債務超過”から脱したことを祝ってくれたりします。
ちょっとしたことですが、こういうささやかな祝福が睡眠改善にけっこう効くものだと、まさに身をもって実感しているところです。
▼AutoSleep(iPhoneアプリ)
参考文献
睡眠改善のために読み込んでいる本。以下のようなトピックがあり、いずれも参考になるかと思います。
- 睡眠で一番大事なのは最初の90分
- 最初の90分の質を高めるための即効性のある方法
- 翌朝までにどうしてもやらないといけない仕事がある場合の対処法
- 就寝90分前に入浴(湯船に15分つかる)を済ませるとスムーズに入眠できる
- すぐ寝るときは「シャワー」または「足湯」
- 正しい羊の数え方
- 靴下をはいたまま寝ないほうがいい理由
- 「明日早い」ときの秘策
- 就寝時刻は後ろにずらすのは簡単、前にずらすのは困難