情報のラベリングと露出管理|手元に置いておきたい情報について考える(4)

カテゴリー: 発見の記録

By: Mark Hunter - CC BY 2.0
By: Mark HunterCC BY 2.0


「手元に置いておきたい」と思った情報を後から活用する上では、必要な時に必要な情報が目に入ってくるような仕組みがあれば良いのではないか、と考えています。

「必要な時に必要な情報が目に入ってくる」ようにするためには、あらかじめ適切な「環境ドリブン」が起こるようにしておくと良いでしょう。「環境ドリブン」というのは造語で、外部環境の変化がきっかけとなって行動を起こす場合で、これに対して自ら意図的に行動を起こす場合を「自分ドリブン」としました。要するに、外発的か自発的かという対立構造です。

必要な時に必要な情報が立ち上がってくるようにしたい

「手元に置いておきたい」と思って、実際に「手元に置いた」情報は、時間とともに環境に溶け込んでしまい、やがて忘れてしまいます。

それゆえ、必要な時に必要な情報が立ち上がってきて、自分の注意を引くようになっていれば…、と考えるわけですが、問題は、必要な時と必要な情報の関連づけをあらかじめ定義できないことでしょう。

とは言え、「何となく後で活用できそうだから」ということで手元に置いた情報はともかく、明確に活用場面を想定できるような情報であれば、ある程度は「位置決め」ができるはずです。

まずラベリング、次に露出管理

位置決めとは、情報のラベリングです。例えば、タスクリストであれば、以下のようなラベルが考えられます。

これらのラベルに従ってタスクの濃淡をつける「露出管理」を行うとすれば、

という3種類の露出方法にまとめられます。

この3つを自分の身の回りの世界になぞらえると、

という組み合わせになるでしょう。

露出管理が適切に行われることによって、その濃淡が「環境ドリブン」を引き起こし、適切な行動に導いてくれるわけです。

ネタ帳は見えないように、タスクリストは見えるように

「後で活用したい情報」については、

となります。

ある情報が「タスクリスト」に載るということは、何らかのタスクに関連付けられていることになるため、もはやそれはタスクとして“昇格”したことになります。

注意を引かないまでもしかるべき場所に目をやれば確認できる状態に置かれることになります。

一方、「ネタ帳」に載る情報は、現段階ではタスクと関連付けられていない孤立情報であるため、見えていない方がよいでしょう。

見えていないと忘れてしまうという不安があるかもしれませんが、タスクとして行動につながらない情報はタスクリスト上ではノイズになってしまい、他のタスクを進める上での阻害要因になりかねないため、ここでは隠しておく方が良いと思うのです。

すると、見えないようにした情報は、その後はどのように扱えば良いかという疑問が浮かびます。これが放置されてしまえば元の木阿弥ですから、何らかのサルベージが必要です。

これについては、また次回。

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