「リラックスのための時間」は一日の中でどれくらいの頻度・長さを確保すればいいか?

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日々、自分の時間の使い方を記録し、翌日の昼までにレビューする、という習慣を続けています。

その中でいつも感じることの1つは、一定割合の「リラックスのための時間」がすべからく必要になる、という抗しがたい傾向です。

これを押し退けようとするあらゆる努力は無駄になり、たとえその日は“勝つ”ことができても、翌日以降に必ず反撃を食らいます。

「睡眠時間」で考えると分かりやすいでしょう。

1日24時間のうち、一定割合の「睡眠時間」がすべからく必要になり、これを削ろうとする努力は無為であり、仮に短時間睡眠、あるいは徹夜でその日を乗り切れたとしても、翌日には必ず反動がやってきます。

睡眠時間に加えて「リラックスのための時間」にも同じことが言えると思うのです。

「いやいや、そんなことは当たり前ではないか」と思われるかも知れません。

当たり前なのですが、では実際にどれくらいの長さの「リラックスのための時間」をどれぐらいの頻度で確保すればいいのか?

これについて考えてみます。

ほどよい長さを追求する

睡眠時間は、短くすればするほど、より多くの活動のための時間を確保できますが、その分だけ密度が薄くなる傾向があります。

かといって、睡眠時間を長くすると、今度は活動のための時間が相対的に短くなります。「長眠」押し派にとっては「その分だけ密度が高まるからペイする」という主張もあるでしょう。

ここでは、どちらが正解かについては追いかけません。代わりに、自分にとっての最適な長さを追求します。

そのためには、日々の睡眠時間の記録を取ってふり返ることがすぐにできる方法であり、長く使える方法であり、長く使うほどに高い精度が得られる方法でしょう。

言い換えれば、長く使わなければ“モト”を取れない方法です。

記録するのは量と質

記録に残す内容には大きく分けて次の2種類です。

睡眠時間でいえば、「時間の長さ(量)」は睡眠時間であり、「得られる効果(質)」は疲労回復の度合いや寝起きの気分ということになります。

» 毎朝「今朝の気分」を5段階で評価し、後からふり返る効用


僕自身は、上記の記事でも書いているとおり、「時間の長さ(量)」よりも「得られる効果(質)」に注目しています。

「得られる効果(質)」こそが目的であり、「時間の長さ(量)」は手段に過ぎないと考えているからです。

この考え方は、睡眠時間に限らず、時間を消費するあらゆる活動に当てはまります。

もちろん、今回のテーマである「リラックスのための時間」にも。

いったんゼロにしてみて様子を見る

誰しも「損をしたくない」と考えているので、特に制約がなければ、必ず次のような方針を採ることになります。

実に都合のいい考え方ですが、合理的です。

では、この方針を満足させるための最適解を見つけるにはどうすれば良いか?

それは、「いったんゼロにしてみて様子を見る」ことです。

「リラックスのための時間」について言えば、一日の予定を立てる際に、「リラックスのための予定」をいっさい入れないようなスケジュールを組みます。

具体的には、自分がその日にやるつもりのこと、やることになっていることを取りかかる順番に並べたリストを作ります。

このリストができあがるまでは何も始めてはいけません。

「今日はこれで行けるかな」と感じたら、そこで初めてリストの一番上にある予定から取り組み始めます。

一番上にある予定を追えたら、二番目にある予定に進みます。

この要領で繰り返していくと、必ず以下のいずれかの“障害”に道を阻まれるでしょう。


道を阻まれたら、ケースごとに切り分けて対処する

1.今はこれをやりたくない、代わりにその次の予定を先食いしたい

1は、リスト作成時点では見えていなかった“バグ”です。カーナビでいえば、通行止めに道を阻まれる状態です。事前に把握できる場合もあれば、出発後に起きた事故によって生じる不慮で不可避な場合もあるでしょう。

後者は仕方がないとしても前者であれば、防ぎようはあります。つまり、起点から終点まできちんと筋の通る、文字通りの“道筋”を描いておくことによって、です。

2.今やりたいことは、このリストのどこにもなく、代わりに○○をやりたい

2が起こるのはリストの一番上の予定に取りかかろうとした時点かもしれませんし、いくつかの予定をこなした時点かもしれません。

どのポイントであれ、リストの中に「答え」がないという“症状”です。これを未然に防ぐためにはそのポイントに差し掛かる手前に「○○」を配置することです。

このときの「○○」が、「リラックスのための時間」である可能性が非常に高い、と僕は考えています。

マラソンでいえば、何キロ地点で水分補給をするかをスタート前に決めておくことに当たるでしょう。リストのどの位置に置くのが最適なのか、どれぐらいの量を確保するのが適当なのかを記録から探り当てます。

まとめ

今回ご紹介した「いったんゼロにしてみて様子を見る」 → 「道を阻まれたら、ケースごとに切り分けて対処する」という2つのステップは、焼き鳥の串に似ています。特にネギマ。

最初に串に刺せるだけのネギを刺します。

上から順に食べていきますが、いずれ「うーん、そろそろ肉が食べたい…」と感じるポイントがやってくるでしょう。

そうなったら、そのポイントにあるネギを抜いて代わりに肉を刺します。

これを繰り返していくと、自分史上最高に食べやすい「自分専用ネギマ」ができあがる、というわけです。

このときの肉の総量があらかじめ確保しておくべき「リラックスのための時間」であり、ネギと肉の刺し方を見れば、どれぐらいの頻度で差し込めばいいのかの答えもおのずと得られるはずです。

参考にした記事

» 「スキマ時間」より「ネギマ時間」

» 記録を続けていると、そこに近道が現れる

» 時間の使い方を最適化するには? それによって得られることは?


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