ひと言でいうと、読書をGTDライクに行うということ。ふた言でいうと、読書というタスクを細分化して、一日の中に分散配置することで、インプットをアンビエント化しようという試みです。|読書管理の手順:6つのグループに分け機械的に行なう https://t.co/05tHl7g65s
— しごたの (@shigotano) 2016年11月15日
▼いただいたご質問:
@shigotano ブログ拝読。おたずねが…。「読書は25分を上限に」とありましたが、これは敢えて25分に?(なぜキリのいい30分じゃないのかな?って思ったのです…)また、たとえ読書に集中しても25分で切り上げるように決めているのかしら?質問ばかりですみません <(_ _*)>
— クリヤ (@KriyaMariko) 2016年11月15日
30分ではなく25分にしている理由
3000円より2980円のほうが手に取りやすいのと同様に30分より25分のほうが取りかかりやすいからです。
さらに減らして「20分」とすると今度は「物足りない、もっと読みたい」という気持ちがわいてくるので、25分です。
このあたりは試行錯誤を重ねたうえで、しっくりくる時間を見極めるといいと思います。
自分にとってのジャストサイズを見つける
この試行錯誤については以下の記事で書いています。
» まとまった時間に一気にやったほうが効率が良い、という誤解あるいは誘惑を打破する
なお、25%というサイズは経験と記録をもとに
「これぐらいの分量であれば、たとえ調子が悪い日であっても何とかこなせそうだ」
という認識のもとで決めたものです。
従って、人によっても、仕事内容によっても変わってくるでしょう。
大事なことは、自分にとってちょうどよいサイズを見つけることです。
それさえ見つけられれば、仕事に取りかかるときの抵抗を極限まで引き下げることができるため、結果として仕事が速く進み、早く終わるようになります。
仕事が遅いとしたら、取りかかりあぐねて、その場で足踏みしている時間が長いから、という可能性が高いからです。
1回あたりどれぐらいの分量あるいは時間だったら抵抗なく取りかかれるのか。
自分にとってのジャストサイズを見つけることがその第一歩となります。
集中していても、25分で切り上げる理由
途中であっても、時間が来たらそこで切り上げるのは、満足するまで読み続けると次回以降に取りかかりにくくなるからです。
むしろ、あえて中途半端なところで切り上げるからこそ、「また続きが読みたい!」という気持ちを次回に引き継ぐことができます。
一定のペースで続ける
途中でも切り上げることについては、以下の記事で書いています(先ほどと同じ記事です)。
» まとまった時間に一気にやったほうが効率が良い、という誤解あるいは誘惑を打破する
キリが悪かったり、いわゆる「のっている」感じであればそのまま続けたほうが良いと思われるかもしれません。
でも、キリが悪かろうと「のって」いようと、決められたところまで来たら潔くやめます。
あえて途中でやめることで、「早く終わらせたい」という気持ちが生じるため、翌日の取りかかりもスムーズになる、という効果が得られます。
一日の中のどのあたりで読むのかを決めておく
「なぜ25分なのか」の質問に戻りますが、そもそも一日の中で読書に割り当て可能な時間はそれほど多くないという大前提があります。
「もっと時間があったら、本もどんどん読めるのに」という気持ちがある限りは、読書は捗らないでしょう。
そうであれば、そもそも現時点で読書に割り当て可能な時間がどれくらいあるのかを把握したうえで、この時間をもれなく使えるように自分のコンディションを整える必要があります。
読書ができるタイミングがやってきて、誰にも邪魔されることのない、読書をするのに十分な時間(今回でいえば25分間)があっても、そのときの自分のコンディション(体調はもちろん気分やノリも含む)が読書にフィットしていなければ、時間は空しくすぎていくでしょう。
コンディションを整える、というと難しく感じるかもしれませんが、毎日というのはほとんど同じことのくり返しのはずですから、どの時間帯にどんな気分になるのかはパターン化されているはずです。
このパターンの中で、もっとも読書に向く時間帯に最適なサイズの読書タイムを差し込んでおけば、流れの中で自然と読書に取り組むことができるはずです。
「時間があったら」、「気が向いたら」はいずれも「やらない」とほぼ同義といえます。「機会があったらまたお会いしましょう」という約束がほとんど履行されないのと同様に。
「いつ、どのように」をはっきりさせる
このパターン化については、以下の記事で書いています。
たとえば、クリスマスイブをどのように過ごすかの計画を立てて48時間以内に提出させる、という実験。
提出を求められた被験者のうちの半分は、このレポートを「いつ、どこで書くつもりか」を決めるように言われました。
残りの半分は特にそうした縛りはありません。
その結果は・・・?
「いつ、どこで書くつもりか」を決めたグループの75%が期限内に提出したのに対して、自由に書くことができたグループで期限内に提出したのは33%にとどまった、というものでした。
- やるべきことを決め、
- やるべきタイミングを決め、
- やるべき方法を決める。
この「あとはやるだけ」という状態が確実な実行にとっていかに重要か、もっと言えば、いかにラクかがよく分かりますね。
これらを先に決めるのはラクではありませんが、決めずに取り組むのも、やはりラクではありません。
この考え方は以下の本から学びました。
» メンタル・タフネス 成功と幸せのための4つのエネルギー管理術[Kindle版]
「いつ、どのように」をはっきりさせる
儀式のタイミングをきっちり決めることと、行動の内容を正確に設定することが成功の秘訣であることは、さまざまな研究結果から明らかになっている。
タイミングと正確さが求められるのは、人の自己管理能力には限界があり、すぐに涸渇してしまうからだ。
いつ、どこで、どのように行動するかを明確に決めておけば、実行する際にいろいろ悩む必要はなくなる。