これまでのタスクシュート
「タスクシュート式」のタスク管理を実践するうえでの公式アプリはこれまでに以下の2種類がありました。
TaskChuteはデスクトップ、たすくまはモバイル、という棲み分けですが、両者間でデータをやり取りする機能はなく、いずれも「スタンドアロン」で使う前提です。
必然的に以下いずれかの使い方になります。
- TaskChuteで24時間すべてを管理する
- たすくまで24時間すべてを管理する
- TaskChuteは会社でのタスク管理専用とし、たすくまは朝起きてから会社に行くまでと会社から帰って寝るまでを管理する、という使い分けをする
デスクワークがメインの方はTaskChute、外回りがメインの方はたすくま、ということになります。
このようにきれいに割り切れる方は良いですが、「デスクワークメインの日もあれば、終日外出という日もある」という方にとっては、どちらかの日は「記録が取れなくなる」あるいは「タスク管理が崩壊する」という不便さがありました。
また、プラットフォームの制約により、MacやAndroidをお使いの方にはお使いいただけない状況が続いていました。
これからのタスクシュート
今回、クラウド版の登場で、上記の問題が一気に解消します。
TaskChute Cloudはウェブベースで動作しますので、Windows、Mac、Android、iPhoneなどウェブブラウザとネット接続環境さえあれば、デバイスを問いません。
また、当然ですが、データは一つなので「同期」という概念はありません。
午前中にPCで作業を行い、そのまま外出しても、移動中にスマートフォンから午前中の実績を確認しながら午後のタスクをチェックする、といったことが可能です。
外出から戻ってPCの前に座ると、移動中に入力した実績がすでに反映された状態から再開できます。
TaskChute Cloudの開発経緯
TaskChute Cloudは、ブログ「jMatsuzaki」を運営する松崎純一さんが開発を担当し、僕自身は監修という形で関わらせていただきました。
実はこれまでにも「ウェブベースで動くタスクシュート」の構想はありましたが、ウェブアプリの開発知識に加え、「タスクシュート式」についての理解も不可欠であり、この2つの条件を満たす開発者の方になかなか出会うことができず、難航していました。
松崎さんは、長年のTaskChuteユーザーであり「タスクシュート式」の考え方も熟知しているのに加え、ブログからはあまり窺い知れませんが優秀な開発者でもあったため、ごく短期間のうちに、ほぼイメージ通りの形が実現できました。
開発は2015年7月にスタートし、年内中にほぼ完成。その後はβテスターの方々にご協力いただきながら、バグフィックスや機能追加・修正を続けてきました。
ウェブベースということで、Excel版のTaskChuteに慣れている方にはやや取っつきづらいかもしれません。特にキーボードショートカットを多用している方には、マウス操作が中心になるからです。
また、リピートタスクの概念もTaskChuteとは異なるため、戸惑うかもしれません。TaskChute Cloudのリピートタスクは、たすくまのリピートタスクとほぼ同じです。すなわち、リピートタスクは「テンプレート」として別管理されているのです。そういう意味では、たすくまに慣れた方にはスムーズかと思います。
以下のように「ルーチン」タブにリピートタスクを登録しておきます(クリックで拡大)。
一日の最初に「タスク」タブ(TaskChuteの「メイン」シートに相当)に、リピート設定に従って、該当するセクションにリピートタスクが配置されます(クリックで拡大)。
TaskChuteを使い慣れている方にはおなじみの「0711」と入力すると「07:11」になったり、終了時刻に「15」と入力すると「07:26」(=15分後)になったり、といった入力様式は踏襲しています。
その他、TaskChuteを忠実に再現している部分がたくさんあります…が、書きはじめるとキリがないので、これくらいで。
すでにTaskChute・たすくまをお使いの方はもちろん、これまでにタスクシュートを使ってみたかったものの「Macだから…」あるいは「Androidだから…」ということでやむをえず見送られていた方は、ぜひ TaskChute Cloud でタスクシュートに触れてみてください。
続きはクラウドで。