本を読む時間をひねり出す

カテゴリー: 最適化で快適化

By: Ryan RuppeCC BY 2.0


始めてしまえば何のことはないと思える仕事でも、始めるまでに強い抵抗を覚えるために、なかなか取りかかれない。

これが、いわゆる「先送り」の温床になります。

僕にとっては仕事ではありませんが、読書もそういったものの1つです。

読み始めてしまいさえすれば、引き込まれるようにして読み続けることができるのです。

問題は読み始めるきっかけをいかに掴むか。

移動中に本を読むという方は多いでしょう。電車に乗りこむときのあの「プシュ~」という扉の開く音がある種のスイッチになって、本を読み始める合図になっているのではないかと個人的には思っています。

が、一日のほとんどを自宅で過ごしている僕にとってはそんな合図がないために、自分で何らかのきっかけを意図的に作り出さないと本から遠ざかる一方なのです。

そこで、僕がやっているのが…

トイレの時間を活用する

トイレは日に6~10回行くので(毎日カウントしています)、そのたびにiPhoneを持ち込みます。

賛否両論ありますが、僕は「小」の時でも便座に腰掛けるタイプなので、そこで最低でも1分間の両手が使える“アイドルタイム”が発生するのです(尾籠な話でスミマセン…)。

ここで、おもむろにKindleアプリで本を読み始めます。

その前に1つポイントがあります。

トイレに行こう、と思いったらiPhoneを手にするのに加えて、Kindleアプリを起動するようにするのです。

Kindleアプリを使ったことがある方なら分かると思いますが、起動してから本文を読み始めるまでに数秒の待ち時間が発生します。

アプリを切り替えた時も一瞬ですがやはり待たされます(画面が一瞬ホワイトアウトする)。

このちょっとした時間が実はプチストレスを生み出し、「Kindleアプリで本を読むのが面倒」という感情を誘発させかねないのです。

トイレを目指して席を立ったら、即Kindleアプリを起動する。

これを欠かさないようにすると、トイレで両手が使えるようになった頃には本文が読める状態になっている、というわけです。

そして、“用事”が終わった後も読み始めてしまっているので、そのまま居室に戻ってもキリの良いところまで読み進めることになります。

1回1回は数ページしか読めませんが、これをトイレに行くたびに繰り返していると一日で数十ページになり、「本を読んでいる」という実感はたいしてないにもかかわらず、実際にはかなり読み進めることができるのです。

というわけで、なかなか定着しない習慣があるなら身の回りにある「始めるきっかけ」を探してみることをおすすめします。

 

参考文献:

15年前の本(原書は2000年に刊行)ですが、いま読み返してみてもハッとさせられる、仕事を効率よく進める上での洞察に満ちた一冊です。

などなど、混乱した状況を改善するための“補助線”を提供してくれます。読んだそばから即問題が解決する、ということはありませんが、少なくとも解決の糸口が見つかるでしょう。何が問題なのかに気づくことができるのです。たかが糸口、されど糸口、ここが突破口になります。

今回の記事は以下の引用部分にインスパイアされて書きました。

本来、抵抗は、ある行動がその他の行動より難しいと感じた時に発生します。

難しい仕事でも、好きな分野だったり、積極的に引き受けた仕事なら、集中して出来ますが、簡単な仕事でも、抵抗感が湧くと、心理的に難しくなります。

この抵抗こそが、日常を細かい仕事で埋め尽くす元凶です。
どうでも良い仕事をしているほうが、重要な課題に取り組むよりずっと簡単なのです。

「逃げれば逃げるほど抵抗が大きくなる」という法則があります。
つまり、問題を先送りすればするほど、仕事がやりにくくなるということです。

先送りすることで、抵抗が弱まるなら良いのですが、実際はその逆で、掴みどころのない雲のような悩みが、どんどん立ち込めてきます。

しかし、幸運なことに、逆もまた真です。抵抗を克服して仕事を始めれば、今度は仕事が楽になってきます。

今度は仕事を止めることへの抵抗が発生するわけです。


» できる人は5分間で仕事が終わる (Wish books)


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