質問されて出てきた答えの中に他でもないあなたの未来がある

カテゴリー: Journal

昨夜、Twitterで以下のような質問を投げかけました。

  1. 問1:たくさんあると思って油断していると、すぐに残り少なくなってしまうもの、なーんだ?
  2. 問2:あとのために取っておくことができない人間にとって欠かせないもの、なーんだ?
  3. 問3:足りなくなるとお金を払ってどうにかしようとするけど、実際にはどうにもならないもの、なーんだ?

その時は、「答え」を明確に意識しながら問いを作っていたわけですが、皆さんからの回答に目を通していくうちに、当初の「答え」では答えにならないな、と思い始めました。

そうするうちに、ふと当初の答えよりもさらにしっくりくる答えにたどり着くことができました。

 
ともあれ、まずはいただいた答えのご紹介から(重複回答は1つだけ紹介)。

問1:たくさんあると思って油断していると、すぐに残り少なくなってしまうもの、なーんだ?

問2:あとのために取っておくことができない人間にとって欠かせないもの、なーんだ?

問3:足りなくなるとお金を払ってどうにかしようとするけど、実際にはどうにもならないもの、なーんだ?

 
それぞれに「気づくと残り少なくなっているもの」「取り置きできない欠かせないもの」「お金で解決できないもの」をお答えいただいていますが、いずれも、「あー、確かに」と思えるものばかり。

 

で、結局のところ正解は?

もちろん、多くのかたにお答えいただいている通り、「時間」というのが僕が当初考えていた答え。

でも、回答を見ているうちに気づかされました。こうした質問に向き合うことによって、普段は見過ごしていたり、忘れていたり、あえてフタをしていたことを思い出すことができる、という効用があることを。

回答の中に、やたらと具体的な言葉があるのは、それぞれが直面している状況や課題を反映したものなのでしょう。もしかすると、課題そのものは見えていないかもしれません。そうであれば、今回お答えいただいた言葉が、現状打開のための突破口になる、ということもありそうです。

 
質問、特に今回のように「なぞなぞ」を模した形式にすることによって、おのずとそこには「正解」があることになり、それを何とかして当ててやろう、という気持ちが起こってきます。これは、一般的な反応でしょう。

一方で、何か面白いこと、ユニークなこと、クリエイティブなことを答えてやろう、という意気込みもありました。

大切なことは、誰かに認めてもらえる、用意された答えを探すのではなく、自分で納得のいく、前人未踏の手応えを目指すことではないかと思っています。

 
最近読んだ、『鉄板病』という本に次のようなくだりがあります。

何が正解で、何が不正解かという問題は、実に難しいものです。数学の問題のようにきちんと正解があるものなど、世の中には決して多くはありません。ビジネスの世界でも、もちろんそうです。

まして自分の趣味に関することであれば、誰の反対意見も関係ありません。「だって好きなんだもん」と言い切ってしまえばいいのですから、正解も何もないはずです。

ところが、そんな趣味の世界にも、正解のゾーンを求める人が増えてきています。周りの動向を見て「どうもこれってブームっぽいな」と安心した上で、「さぁ、じゃあ、好きになっちゃうよ!」とばかりに乗り始めるのです。

しかも、その突っ走り方はちょっとヒステリックなのです。

「さぁ、じゃあ、好きになっちゃうよ!」というところで思わず笑ってしまうのですが、同時に、身に覚えのあることが思い出されて、笑えなくなります。

 

先頃の自民党が大敗した参院選のときもそうでした。

あちこちで「自民党負けそうだね」という予想がなされた結果、「じゃあ、勝ちそうな民主党に乗っておこうか!」となったのです。

2年前に出た本なのですが、今読んでも色あせません。ちなみに「鉄板」というのは、「そこを押さえておけばマチガイない、確実、ゆるがない、まるで鉄板のようにガチガチ」といった意味の言葉。

本書では、鉄板に頼って一向に新しい挑戦をしない傾向を「鉄板病」と名付け、その初期症状(1章)、症例(2章)、引き起こす合併症(3章)、そして治療と予防法(4章)について解説がなされているのですが、特に4章は読んでおいて損のない内容です。うまくすれば「鉄板」を出し抜いて、一気にトップに躍り出るチャンス。

鉄板病が蔓延している今だからこそ、誰も座っていない椅子は、意外に見つけやすいのかもしれません。鉄板病の人たちがあるところに群がっている分、別の場所が空いているからです。

生きにくい今の日本は、実はチャンスの国だという側面もあるのです。

時は金ならず

今回の質問をしたのは、本当に何の意図もなく、初めに「時間」という答えありきで、そこに謎かけをしていったわけですが、それによって、他でもない僕自身が時間という制約があることで忘れていた大切なことを思い出すきっかけが得られました。

「気づくと残り少なくなっているもの」「取り置きできない欠かせないもの」「お金で解決できないもの」、それは、「命」です。

そんな大切な命を、「じゃあ、好きになっちゃうよ!」というノリで簡単に浪費していいものか。自分は本当にそれでいいのか。

命というのは結局のところは時間です。タイム・イズ・マネーではなく、タイム・イズ・ライフなのです。

返金保証をしてくれるサービスはあっても、返“時”保証をしてくれるサービスはありません。ましてや返“命”保証はないでしょう。

 
そんな大切な時間は、自分にとって本当に大切なもののために使いたいもの。今回の3つの質問は、それを見つけるためのヒントになると思います。

あなたにとって、あるいはあなたの大切な人である、家族や友人やお客さまにとって、

  1. 気づくと残り少なくなっているもの
  2. 取り置きできない欠かせないもの
  3. お金で解決できないもの

は何ですか?

 
質問にご回答くださった皆さん、お読みくださった皆さん、ありがとうございます!

 

日本放送出版協会
発売日:2007-09
おすすめ度:
高田純次 万歳!!
(;’Д`)ハァハァ まぁ・・正論です
毎日が生きにくいと思ったときに、読んでみる。
日本を憂う篤志の人にはぜひ読んでほしい

 
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▼編集後記:

「行動すれば次の現実」

 
最近、ひんぱんに反芻しているフレーズの1つです。この言葉を知ったのは、以下のエントリーでご紹介した『「成功曲線」を描こう。 夢をかなえる仕事のヒント』という本。

» 自分も成功し、同時に周りの人にも成功してもらいたいと思っている人のための一冊 

何かしようと思ったら、あらかじめそのための時間を割り振っていきます。

その時間になったら自分がその場に出て何か行動しさえすれば、また“行動すれば次の現実”で物事が動いてくのです。

この積み重ねが大切で、そのたびにいろいろな事柄が進みます。

また次のことをやって来たら、動かしていく…。こうして目的が達成されていくのだ、と説明してあげてください。

 
本書の著者である経営コンサルタントの石原明さんが運営するブログ「経営のヒント」は、短いながらもヒント満載です。

  1. ビジネス事例
  2. 注目すべきポイント
  3. 真似するためのヒント

という三段構成で書かれており、単なる事例紹介で終わらせずに、行動するところまで連れて行ってやろう、という心意気が込められているようです。

まさしく「行動すれば次の現実」を地で行く内容といえるでしょう。

特にブロガーにとっては、文章の書き方や構成方法も参考になるはずです。むしろ僕自身はここに注目しています。そんなわけで、石原明さんには今後もブロガーにとって参考になる情報発信を続けていただけるよう、個人的に応援させていただきます。


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