以下の記事を読みました。
» Evernote歴3年以上で2万以上ノートがある私のノートブックとタグと保存された検索の構成をすべて晒します(jMatsuzaki)
私はもう3年以上Evernoteを使っており、Evernoteには2万を超えるノートが保存されています。これらの膨大なノートを必要最低限の労力で「使える書庫」にするために試行錯誤を繰り返してきました。
別に張り合うつもりはありませんが、私もそろそろ6年近くEvernoteを使っており、5万を超えるノートが保存されています。もちろん、この間にノートの整理法には改善を重ねてきましたし、これからも変わっていくことでしょう。
とりあえず現時点の
- ノートブック
- タグ
- 保存された検索
を紹介してみましょう。
inboxシステム
上で紹介した記事と重なるので、細かい説明は省略。
最初に全てのノートをinboxに集め、それを各ノートブックに振り分けるようにしています。
各要素の使い分け
ノートブックとタグの使い方は、細かい部分がたくさんあるので一概にはまとめられませんが、大きな指針としては、
「ノートブックで大まかな分類を行い、タグで絞り込む」
というものです。
基本的にはノートブック重視、タグはその補助として使っています。
また「保存された検索」は、頻繁に行う「ノートブック+タグの検索」をまとめたものです。ようするに毎回検索条件入力するのが面倒、と思うものを保存してあります。
後は、具体例をご覧ください。
ノートブック
ノートブックは数が多いので、カテゴリごとに簡単にみていきましょう。
inbox
inboxは、一番最初にノートが入ってくるノートブックです。ここから以下のどこかのノートブックに移動します。
また、移動後に別のノートブックに移動することもあります。たとえば、タスクを記載したノートは「セルフマネジメント」のノートブックに入るのですが、タスクが終了すれば「Worklog」に移動させます。
こうした移動はたまにあるものの、最終的にはどこかのノートブックに落ち着くことになります。
タスク管理
Evernoteのチェックボックスを存分に使ったノートが入っています。
頻繁に利用するのは、プロジェクトごとのタスクを集めたノートです。そのノートで進捗管理を行い、また作業記録なども書き加えていきます。
アイデア管理
アイデアメモが入っています。テキストのメモと、手書きノートの画像が主成分です。
ノートブックはスタックになっていて、「普通のアイデア」「企画案に昇華しそうなアイデア」「使用済みのアイデア」の3つのノートブックの構成です。
アーカイブ
自分が書いた原稿、作業記録、ライフログ、などのアーカイブを入れておくノートブック。
スクラップ
主にWebスクラップを保存するノートブック群。
雑多なものはすべて「スクラップ」ノートブックに入れておき、自分の専門分野・注目している分野に関しては、それぞれ専用のノートブックに移動させます。
ノート・ファイリング
「好きな言葉・気になる言葉」「読書メモ」「勉強した知識」などを保存しておくノートブック群。
手書きのノートや手帳に書き留めるような要素をイメージしてもらうとよいでしょう。
プロジェクト
進行しているプロジェクトの資料を集めるためのノートブック。
主に書籍・電子書籍のプロジェクトを進めていくときに使います。また、「もうちょっとで進行中になるかな」というものは、孵化ノートブックとして上記とは別に管理しています。
その他
アプリとの連携で作成されたり、他の人と共有しているノートブック
かなりざっくりとカテゴライズしましたが、おおよそは上記のような感じが私のノートブックスタイルです。
タグ
タグは、ノートブックに比べると一見シンプルです。
大きなカテゴリが5つあり、その下にたくさんのタグが収納されています。
▼GTD
プロジェクトに関するタグが集まっています。
大規模なプロジェクトに関してはノートブックを作るのですが、小さめのものに関してはタグで対応しています。
「■」が頭についたものは、現在進行中。「○」が頭についたものは終了したプロジェクトです。
▼Lifelog
ライフログ的な写真を管理するためのタグ。
頭に「.」が付いているのは、タグを指定する際、入力補助を使いやすくするためです。
▼property
ノートの性質・属性を表すタグが集まっています。といっても、なんのことかよくわかりませんね。私もあまりわかっていません。非常に曖昧なカテゴリーです。
たとえば、以下のようなタグがあります(一例)。
▼コンビニTag
「コンビニ」というノートブックを分類するためのタグが集まっています。「コンビニニュース」「ローソン」など。
▼保管庫
「保管庫」というノートブックを分類するためのタグが集まっています。「保証書」「契約書」「請求書」「税務書類」など。
タグの数はかなり多いのですが、ある程度定期的に見返して、重複がないかなどをチェックしています。
保存された検索
保存された検索は以下。
「ブレスト」リスト
あるノートブックに入っている「考えたい」というタグがついたノートを検索します。逆に言うと、「後からこれについてはちょっと考えたい」と思うようなことは、「考えたい」というタグを付けるわけです。
GTDレビュー
プロジェクトのタスクが集まったノートを検索するもの。名前の通り週次レビューを行う際に役立ちます。
チェックリスト
さまざまなチェックリストにアクセスする検索。よく使うチェックリストはEvernoteに保存しておき、それをコピーするなどして活用します。
テンプレ
メールマガジンや、このシゴタノには記事の「雛形」(ある程度のフォーマット・下地)があるのですが、それにアクセスするための検索。
過去アイデアノート
「使用済み」かつ「手書き」のアイデアノートにアクセスするための検索。アナログのノートのように、過去のノートをパラパラと見返す行動をイメージして作りました。できれば、専用のアプリが欲しいところです。
さいごに
というわけで、今回は私の「ノートブック・タグ・保存された検索」を紹介しました。
確実に言えるのは、これをそのまま真似しても決してうまく回らないということです。あくまで私の使い方に最適化した構成であり、汎用性はチリほどもありません。
ですので、みなさんも自分なりのノートブック・タグ・保存された検索スタイルを探求してください。そのための参考情報ぐらいにはなるかと思います。
▼今週のアプリ:
今回は本ではなく、Evernote用のアプリを紹介。iOSです。
メモ送信用のアプリなのですが、まず動作が軽快です。これは重要なポイントですね。また、テキストと写真を混在したノートが作成できます。さらに、それらを任意の順番で並び替えることが可能です。
リマインダーやチェックボックスは使えませんし、送信したノートの履歴を(現状では)確認することもできません。その意味で、シンプルなアプリではあります。その分、この「並び替え」に何か新しい使い方が見いだせるかもしれません。
▼倉下忠憲:
新しい時代に向けて「知的生産」を見つめ直す。R-style主宰。