今日からはじめる手帳術 第21回 4つの手帳術をMIXするーワークフロー編


photo credit: slimninja via photo pin cc

倉下さんが一足早く連載を終えられましたが、私は2回ほど途中の連載が抜けていたので、今週と来週の後2回を書いて、最後に総集編でまとめて本連載を終了したいと思います。

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前回は私の手帳術の根幹をなす4つの手帳術の内「フランクリン・プランナー方式」と「GTD」の2つをMIXしたワークフローの構築について取りあげたいと思います。


フランクリン・プランナー方式とGTDをMIXしたワークフローの構築

フランクリン・プランナー方式とGTDは相容れない?

一般に、フランクリン・プランナー方式は目標から行動へ落とし込むトップダウンアプローチと考えられ、行動を積み上げていくGTDのボトムアップアプローチとは一見相反するものと見られがちです。

しかしながら、7つの習慣でも毎朝タスクの洗い出しを行いますし、GTDでも中長期の視点を持つために6つのパースペクティブ(一番高いパースペクティブは価値観)という考え方があります。それぞれ、重きを置いている場所は異なるのですが、全く相容れないものというわけではありません。

むしろ、どんな高尚な目標であっても行動を起こさなけれ達成されることは絶対にありえません。即ち、目標はタスクに落とし込んだ上で実行される必要があるということです。

二つの方式の得意分野からいいとこ取りをする

フランクリン・プランナー方式は、目標を行動に落とし込み、1週間の見通しを立て、予定とタスクを踏まえた1日の段取りを組むという、全体から細部に至るまでの見通しが効く方式なのですが、タスクの洗い出しや管理の面ではやや弱いところがあります。

一方GTDは、タスクの洗い出しや管理の面では非常にシステマチックで精度が高いのですが、中長期で見通しを立てづらいという性質があります。

つまり、タスクの洗い出しや管理という実行部分に於いてはGTDを用い、より高いパースペクティブの運用にはフランクリン・プランナー方式を用いることで、お互いの良いところを活かしあうシステムを構築することができるのです。



フランクリン・プランナー方式とGTDの運用をMIXする

次の例は実際に、フランクリン・プランナー方式とGTDの運用を組み合わせた私のワークフローです。




全体の流れは計画(Plan) → 遂行(Do) → 反省/レビュー(Check) → 反省を踏まえて計画(Action)というPDCAサイクルになっています。週毎の計画と反省の他、日々の計画と反省も行います。

GTDの収集・処理・整理は日次レビューや週次レビューで行う形と成ります。レビューの段階でタスクの洗い出しとNextActionリストを含む各リストへの整理を済ましておけば、週次計画や日次計画では収集・処理・整理をする必要はありませんし、できあがっているNextActionリストと予定をつきあわせて段取りを組めば良いだけとなります。

最後に

トップダウンアプローチのフランクリン・プランナー方式とボトムアップ方式のGTDはどうしても対極にある様に捉えられがちですが、今回紹介した様に2つをMIXしてみると、パースペクティブの上位(ワークフローの前半)がフランクリン・プランナー方式、パースペクティブの下位(ワークフローの後半)がGTDといった形に綺麗に分かれることがわかります。

次回、最終回はリフィルにどんなことを書くかについて取りあげたいと思います。

参考図書:

▼フランクリン・プランナー方式の考え方はこちらをご覧下さい


▼GTDの考え方はこちらをご覧下さい


▼倉下&北式の手帳の使い方を一冊の本に纏めています


 

▼編集後記:


ここ2週間ぐらいお仕事が大変なことになっていました。

ブログやらツイッターやらで暗い発言が多くなってしまい申し訳ありませんでした。
取り敢えずのところ・・落ち着いた・・かな??


▼北真也:
仕事術をもっとカジュアルに! わかりやすさ重視の「ビギナーズ・ハック」をお届け。Blog「Hacks for Creative Life!」と勉強会「東京ライフハック研究会」主宰。


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