今日からはじめる手帳術 第11回 タスク管理の基本的な心掛け

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photo credit: greg.turner via photo pin cc

前回は、北さんが「タスク管理」のそもそもを紹介してくれました。

» 今日からはじめる手帳術 第10回 「タスク」を管理する理由

これで、タスク管理の用語は一通り紹介できたと思います。

  1. スケジュール
  2. タスク
  3. プロジェクト

の3つでしたね。

これを踏まえて、今回はタスク管理における基本的な心がけを3つ紹介してみましょう。

  1. 「これは何か」と問う
  2. 異なったものをまぜない
  3. 次に取る行動がすぐにわかるようにしておく



1.「これは何か」と問う

メールを読んでいる時でも、あるいは書類をチェックしている時でも、「これは何か」と問うことは大切です。

これは少々ばからしい質問かもしれません。「これは何か?」「メールはメールじゃん」。もちろん、こういう答えを期待しているわけではありません。

「これは何か」は、形式に対する質問ではなく、そこに含まれている情報に対する質問です。


こうして問いかければ、自分の取るべき行動が明確になります。これが曖昧なままだと、何となくモヤモヤしたまま、その情報の取り扱いに困ってしまい、「とりあえず置いておこう」というどっち付かずな行動になりがちです。

もちろん明確にした上で、実際にその行動を取ることが大切なことは言うまでもありません。

「これは何か」と問うことは、自分にとってその情報はどういう意味を持つのか、を明らかにすることです。この意味が明らかになっていない状態では、適切な「タスク管理」など望むべくもありません。

2.異なったものをまぜない

やや大げさですがGTDのバイブルとも言えるデビッド・アレンの『ストレスフリーの整理術』では、

カレンダーは「聖域」であり、その日に絶対やるべきこと以外は書いてはいけない。

と説かれています。

つまりカレンダーの「月曜日」の欄に、「その日やるべきこと」だけではなく「その日にやりたいこと」まで書くのはタブーだ、ということです。

なぜタブーなのか。

それを解説にするには字数が足りなすぎるので、とりあえず「信頼できなくなるから」とだけ書いておきます。

タスクリストにタスク以外のことを書いたり、スケジューラーにスケジュール以外のことを書くのは避けましょう。「これは何か」がきちんと問えていれば、それを保管する最適な場所が他に見つかるはずです。

逆に言えば、異なったものが混ざってしまっている状況は、「これは何か」をきちんと考えていないということでもあります。

3.次に取る行動がすぐにわかるようにしておく

「次に取る行動がすぐにわかるようにしておく」

文章で書くと、すごく簡単そうに見えますね。でも、なかなかそうはいきません。

まず「やるべきこと」が具体的な行動に落とし込まれていなければいけません。

「企画書を作る」は果たして具体的でしょうか。「企画書を作る」という項目を見て、「さて、じゃあ何をすればいいだろうか」と考えることはないでしょうか。だとしたら、次に取る行動がすぐにわかるようになっているとは言えません。

また、やるべきことが書かれたリストにすぐにアクセスできる必要があります。パソコンを開いて、フォルダを開いて、その下のフォルダを開いて、さらにその下のフォルダを開いて・・・というのではたぶんリストを見るのが面倒で、最終的に見なくなるでしょう。

「次に取る行動がすぐにわかるようにしておく」に関しては様々なアプローチが考えられます。「デイリータスクリスト」「タスクシュート」「コンテキスト別リスト」などがそれです。

前の二つは「その日やる行動」だけを集めたもの。後者は「状況別に取れる行動」を集めたものです。もっと別のアプローチもあるでしょう。別に何だって構いません。「次に取る行動」がすぐにわかればなんでもOKです。

個人的にはこうしたリストを持っていても「脱線」することはしばしばです。リストで脱線を__関係ない作業をやってしまうこと__防ぐことはできません。ただ、自分が「脱線」していることは確認できます。「脱線」が確認できなければ、「復旧」は望めません。これは想像すると、ちょっとゾッとしてきます。 

さいごに

今回はタスク管理の基本的な心得を3つ紹介しました。

別に難しいことは何もありません。しかし、「これは何か」という問いは考えてみるとなかなか深いものがあります。

タスク管理システムは「これは何か」に対する答えによって、徐々に変化・拡大していきます。

もしその答えが「いまはできないけれども、いつかはやりたいことだ」というものならば、それに対応するリストをシステムに加えることになるでしょう。「やらなければいけないことだけれども、長期的なステップが必要だ」ならば、それを管理するリストが必要です。

ともあれ、それはもう少し先のお話。とりあえず、「次に取る行動」を明らかにし、リストにまとめておくというのがスタートになります。

▼参考文献:

GTDについては、まずこの本をじっくり読み込めばOKです。

ぜひともじっくり読み込んでください。さらに一度実践した上で、もう一度読み返してください。そこまですれば、かなり理解が深まるかと思います。


▼関連エントリー:


R-style » 情報整理におけるとても大切な一つの問い


▼参考図書:

▼倉下&北式の手帳の使い方を一冊の本に纏めています


▼編集後記:




ゲラチェックを進めながら、並行して本の企画案を考える日々です。

今までと違った作風のものを書きたいような気持ちもありますが、延長線上に伸ばしていきたい気持ちもあります。なかなか難しいところです。


▼倉下忠憲:
新しい時代に向けて「知的生産」を見つめ直す。R-style主宰。


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