photo credit: mrmole via photopin cc
さて、新しい年度といえば、新しい手帳を使い始める良い契機でもあります。皆様が新しい手帳との付き合い方をスムーズに見つけるお手伝いをすべく、これからしばらく倉下さんと一緒に「今日からはじめる手帳術」という短期集中連載を書いていきたいと思います。
第1回はガイダンス的な意味も込めて、手帳の使い方ではなく、手帳そのものについて取り上げてみたいと思います。
伝統的セルフマネジメントツール「手帳」
手帳の歴史
手帳は予定やタスクを管理し、行動の記録やメモに用いられるポピュラーなセルフマネジメントツールです。日本に於ける手帳の歴史は古く、かの福沢諭吉が1862年にパリで手帳を購入したという記録が残っていたり、1877年に警察手帳が発行されたことが手帳の起こりだと言われています。
もう一つ、バインダーでリフィルを挟み込むタイプのシステム手帳は1922年にFirofax社製の手帳が発行されたのがはじめと言われています。当時は軍隊の近代化によって管理すべき情報が膨大且つ複雑になり、個人の頭の中だけで軍隊を運用することが難しくなったために、英国陸軍の将校が情報ツールとして開発したことが由来と言われています。
現代の日本は空前の手帳ブームである
クラウドツールやスマートフォンの利用が広がる一方で、これらのツールに取って代わられると考えていた手帳は「手帳の推定市場規模1億冊、近年は微増傾向」(日本能率協会)と言われており、年末や年度末になると書店や文房具店に設置される手帳コーナーは年々その規模を拡大しています。
2003年に発売され今なお売れ続けている藤沢 優月さん監修の「夢をかなえる人の手帳」(通称:夢かな手帳)や、2002年に発売され年々改良を重ねているほぼ日刊イトイ新聞監修の「ほぼ日手帳」などを皮切りに、現代では多くの出版社が手帳術本の著者の名前を冠した様々な手帳を発売しています。
手帳と言っても色々なサイズや種類がある
手帳は大きく分けて「綴じ手帳」と「システム手帳」の2種類があります。
綴じ手帳とは冊子状の手帳で、必要なリフィルがコンパクトにまとめられています。リフィルの差し替えなどが出来ない代わりに、サイズや重量がコンパクトに抑えられるというメリットがあります。サイズは文庫本サイズ、バイブルサイズ、A6、A5、B4サイズなどが用意されています。
システム手帳とは、バインダー式の手帳で、必要に応じてリフィルを差し替えることができます。多くのバインダーが金属製のリングがついた、リフィルよりも一回り大きな物となりますので、サイズや重量が綴じ手帳に比べると大きくなりがちです。サイズはミニ6穴、バイブルサイズ、A5サイズなどが用意されています。
リフィルによって機能が大きく変わる
綴じ手帳・システム手帳のどちらであってもスケジュール管理のリフィルとノートリフィルで構成されている点は同じです。
大きく手帳の機能を左右するのがスケジュール管理のリフィルで、日本では最も多く使われていると言われている「見開き1週間レフト式」の他、「ウィークリーバーチカル式」「デイリー式」といった種類があります。また、こういった週単位/日単位のスケジュールリフィルとセットで、月単位のカレンダー形式のリフィルが殆どの手帳で用意されています。
システム手帳であれば、リフィルを自作するという手もあります。無料でリフィルを提供しているサイトがありますので、興味が有る方は是非ご覧下さい。
最後に
近著『シゴタノ!手帳術』はかなりマニアックな内容になってしまいました。
本連載では、ページの都合上『シゴタノ!手帳術』には組み込めなかった初心者向けの内容などを中心に、これから手帳を使い始める方、手帳の使い方を見直したい方に役立つ情報を発信して行ければと考えております。
短い間となりますが、お付き合いの程宜しくお願い致します。
▼参考図書:
Follow @beck1240
4月21日(土)に東京・池尻大橋で「アシタノワークショップ」を開催します。アシタノレシピメンバーでセミナー&ワークショップをやる初の試みです。
テーマは「はじめの一歩」で、講師のハマさん(@surf_fish)、jMatsuzaki(@jMatsuzaki)、junさん(@jun0421)が過去にどんな課題を抱えていて、それをどうやって克服してきたか?明日を楽しくするためにどんな一歩を踏み出したのか?を解説します。
既に残席僅かな状態ですが、ご興味をお持ち頂けましたら是非ご参加ください。
▼北真也:
仕事術をもっとカジュアルに! わかりやすさ重視の「ビギナーズ・ハック」をお届け。Blog「Hacks for Creative Life!」と勉強会「東京ライフハック研究会」主宰。