何から説明すればいいのか悩ましい時に役立つ1冊

人に説明をする時には、まず「言いたいことがたくさんあり過ぎて、何から話せばいいか困ってしまう」という状態にならなくてはなりません。そうなっていない場合は、無理やり話を始めるのではなく、自分の中に「話したいこと」をためなくてはなりません。(p.54)

今回ご紹介する『プロSEが教える!自分のアタマの中を伝える技術』は、その名の通りプロのSEが実際に現場で活用している「説明の方法論」を解説した一冊。

僕自身も、最初のキャリアはSEでしたから、読んでいて共感できるところが少なくありませんでした。「ITな人」なら、ほとんど無意識に行っている思考方法やちょっとした情報整理のコツなどが、「非ITな人」にもわかりやすく説明されており、どちらの人にも参考になります。

「非ITな人」にとっては理解のためのフレームワークが手に入り、すでに「ITな人」にとっては「非ITな人」にどのように説明すればわかってもらえるかの、その説明のためのフレームワークが手に入るのです。

「効率のいい説明の手順」

僕にとって最も参考になったのは、「効率のいい説明の手順」。

「野球」を知らない人にどのように説明するかを例に解説されています。

実際に「野球」について説明をする際、何から始めればいいのでしょうか? 「野球の歴史」というタイトルで説明するなら、年代順に話をすればいいので比較的簡単です。しかし、「野球とは何か」というタイトルで説明しようとすると、どこから初めていいのか迷います。(p.68)

ということで、以降は次のようなステップが明示されています。

詳細は割愛しますが、なるほど、書かれている通りに手を動かしていけば、目指す「説明」が組み立てられていきます。

ちょうど、説明をするという行為を1つの「コンピュータプログラム」に見立てて、ステップバイステップで解説されているイメージです。このあたりはプロSEの面目躍如といえます。

ほかにも次のような説明のコツが紹介されており、「そういえば、説明が面倒だという理由で先送りしたりあきらめたりしていることってあるよなぁ」と思い至りました。

あの人に説明するのかと思うと、それだけで気が重くなってしまう──という「あの人」が身近にいるなら、読んでおいて損はないでしょう。


▼合わせて読みたい:

『プロSEが教える!自分のアタマの中を伝える技術』がテクニック寄りなのに対して、以下の2冊(いずれも藤沢晃治氏によるもの)は、原理原則寄りという違いがあります。



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