ベック君船出の時
時は19世紀初頭。
欧州某所の港湾に汽笛の音が鳴り響く。
最新鋭の蒸気船に囲まれて、一隻の年季が入った帆船が停泊しており、船員達が忙しそうに積み荷を積み込んでいる。船の舳先には船長らしき屈強な男が立っていた。
ベック君:船長!出発の準備ができました!
オオハシ船長:よし、船員を集めろ!ブリーフィングを始める。
ベック君:サー、イエッサー!
船はまもなく出向の時を迎えようとしていた。
船の名前はSTマリア号。オオハシ船長率いるST海賊団の旗艦である。
ベック君が集合の鐘を打ち鳴らすと、続々と乗組員が集まってきた。隊長クラスはいずれもA級の懸賞首であるが、最も懸賞金が高いのは能力者であるオオハシ船長である。ベック君はまだ見たことはないのだが、オオハシ船長には”時を止める”特殊能力をもっているとのことだ。
オオハシ船長:それではブリーフィングを始める。航海士!
ラシタ航海士:計画を発表します。これから北西方向に3日間船を走らせ・・・
ラシタ航海士が次々と計画を伝える。水も漏らさぬ完璧な計画であるが、更にバックアッププランも3パターン用意されている。
ラシタ航海士:計画は以上です。食料には余裕が有りますが、天候の問題で最悪のプランCになった場合、死活問題になりかねないので、食事には普段から注意してください。特にベック料理長!
ベック料理長:は、はい!
料理長とはいえ、この船にコックは一人しかいない。その実下っ端の使いっ走りだ。
その他に、船医のドクターノキバ、一番隊隊長の剣士ごりゅ殿がブリーフィングに参加している。
ドクターノキバ:次の港への到着は二週間後ですか。壊血病が心配ですね。レモンの在庫は大丈夫ですか?
ベック料理長:だ、大丈夫です! ザワークラウトも大量に漬けています!
ごりゅ殿:ベック君俺のタオル知らない?
ベック料理長:せ、洗濯しました!
ごりゅ殿:あ、そう。なんかすげー頭すーすーするけどいいや。
ごりゅ殿は何でも東洋で伝統ある侍というジョブらしく、イアイギリという必殺技は大型帆船を真っ二つにするという噂であるが、その技には剣ではなくアイフォンというスマートフォンなる道具を使うと教えて貰ったのだが、ベック君にはよく分からなかった。
そうこうしている内にブリーフィングが終了し、計画を実行するフェーズに移行する。
オオハシ船長:よし、野郎共、帆を張れ!碇をあげろ!出港だ!
船員:サー!イエッサー!
○○○
などということを考えながら、ベック君はTaskPortProのStartボタンをタップした。
きっと、オオハシ船長は親父ギャグを言って時間を止めるに違いない。などと想像しながら、ベック君は実行中タスクに集中して取り組みはじめたのでした。
タスクの管理、計画、実行のビギナーズハック
これから数回に渡ってタスクの計画と実行について取り上げて行きたいと思います。ツールとしては「Toodledo」でタスク管理を行い、「TaskPortPro」でタスクを実行する形になりますが、思想としては「7つの習慣」「GTD」「TaskChute」を参照しながら進めていきたいと思います。
■タスクの管理と実行でリストを分ける
これは持論ですが、タスクの管理と実行は異なるリストで行うべきだと考えています。
例えば「GTD」ではプロジェクトリストやカレンダーといったリストも存在するのですが、これらはあくまでタスクを管理するためのリストであって、実行はNextActionリストに対して行われます。
『マニャーナの法則』という書籍では、タスクが発生する都度書き足していくオープンリストと、1度作成したら基本的にはタスクを追加しないクローズリストの2つを比較して、タスクの実行はゴールが明確なクローズリストで行うべきである旨が書かれています。
基本的にはこういった考えに則って、私自身もタスク管理を行うための「マスタータスクリスト」であるToodledoとタスクを実行するための「デイリータスクリスト」である手帳の2つを用いて日々タスクの管理/実行を行っています。以前、このあたりを詳しく紹介した記事を書いていますので、興味の有る方はあわせてお読み頂ければと思います。
■2つの計画−週間の見通しと毎日の段取り
「マスタータスクリスト」でタスクを管理して、その日やる分だけ「デイリータスクリスト」に書き出す・・・このフローだけでも十分に強力なのですが、個人的にはここに2つの計画を加えることで更に効果的に運用できると考えています。
「7つの習慣」の思想を忠実に再現する手帳フランクリン・プランナーという手帳では、週の初めに「週間計画」を、1日の初めに「日次計画」を行います。この2つの計画をタスク管理に加えることで、効果的なタスク管理が可能になります。
週間計画では週間目標を策定し、その目標を達成するための行動を最優先事項として扱った上で時間をブロックしてしまいます。週間計画のメリットは、既に決まっている予定、目標達成のための行動、タスクの順に1週間の時間を割り当てていくことで、1週間分の時間の使い方に見通しが立てられるところにあります。
例えば、1週間の見通しをたてた結果、毎日予定やタスクがびっちりで実はこの週には新しいことを始める余力が全くないことが分かるかも知れません。この様に見通しが立っていれば全く余力がないところに飛び込みの依頼が入ってきた場合、既にあるいずれかのタスクを削るなどの判断を行うことができますが、見通しが立っていない状態だと「多分いけるだろう」と安易に引き受けてしまい、後になって大変な思いをする羽目になってしまうのです。
日次計画ではその日1日に実行すべき予定とタスクを書き出します。こちらは見通しを立てると言うよりも、段取りを組むという表現に近い印象です。例えば私の場合だと、手帳に予定とタスクを書き出し、タスクに関しては見積もりを分単位で行います。
■ToodledoとTaskPortProの連携プレー
ここまで概念的なお話ばっかりでしたので、今現在ToodledoとTaskPortProをどの様に使い分けているかについて簡単なチュートリアル形式で触れておきたいと思います。
1.タスク管理はToodledoでごちゃっと行っておき・・
2.NextAction(基本は今日やること)のタスクに☆を付けて、フィルタリングを掛け
3.TaskportProに書き出します。一通り、タスクと見積もり時間の入力が終わると、終了時刻が分かります。
4.実行順にタスクを並び替えて・・・
5.後はひたすら実行有るのみ!
■最後に
今回は主に概念の説明に終始してしまいましたが、次回はToodledoとTaskPortProの使い方や情報管理の方法について詳しく触れていきたいと思います。
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更新: 2011/05/17
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更新: 2011/06/04
▼今週のPick APP!
TaskPortProが登場するちょっと前にポモドーロに挑戦していた時期がありました。普通にポモドーロのアプリを使っても良かったのですが、どうにもデザインが気にくわなくて・・・(失礼)
オサレ重視で選んだタイマーアプリが「Concentrate!」というアプリ。
このアプリ見た目にオシャレなのは勿論、25分作業時間を計ったら、次に5分間休憩時間を計ってくれるという実にポモドーロな動きをしてくれます。更には作業時間と休憩時間は5分刻みに時間を調整出来るので、50分働いて10分休憩みたいな時間配分も可能。
ただし、ただのタイマーなので、作業内容のメモとか、はかった時間の記録などはできませんし、今が何ポモドーロ目かというのも分かりません。そういった機能が不要で、できるだけオシャレに時間を計ってポモりたいという僕の様な発想の方にはとてつもなくオススメなアプリですので、是非是非採用をご検討下さい♪
iPhone、iPod touch および iPad 互換 iOS 4.0 以降が必要
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更新: 2011/05/25
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ボーナス月ですね。私は奥さんとの交渉の末、ある条件の下に購入の許可を取り付けることができたので、最近はMacBookAirのことで頭がいっぱいです。早く発売されないかな、新型MacBookAir(>
▼北真也:
仕事術をもっとカジュアルに! わかりやすさ重視の「ビギナーズ・ハック」をお届け。Blog「Hacks for Creative Life!」と勉強会「東京ライフハック研究会」主宰。