ありがたいことに「ヨジラー」「早起き」というイメージが定着した感がありますが、実は私の本業は「図解化コンサルタント」です。
日経産業新聞にて「見直そうノート術」ということで、去年はノートを使った思考術、今年は「人を動かす図解力」ということで図解による表現法・思考整理術を連載。企業様に向けてはプレゼンや図解研修をしています。
個人の方に向けては、目指すものややるべきことがきちんと見えていないせいで、身動きがとれなくなり迷っている方に向け、個別コンサルティングやセミナーにて図解で頭を整理したり、心を落ち着かせた上で目標を達成したりするスキルをお伝えしています。
去年完売になり、新たに日付フリー版を出させていただいた朝活手帳のテンプレートもすべて図解で設計しています。
このような仕事をしているので、お陰様で人前で話す機会が増えましたが、もともとは大の話べた。前職の外資系戦略コンサルティング会社では、ひたすらPCに向かって資料を作る仕事をしていました。プレゼン資料は作っていても、プレゼン自体はほとんどする機会が無かったので、今でもマイクを持つ手が震えるほど、緊張してしまうこともあります。
そんな中、どうやってプレゼンの訓練をしているかというと、ここでも「朝」が関連してきます。人前で話すなんて、数年前の私からしてみたらとんでもなくハードルが高いことです。だからこそ、準備の時間として「朝」を使うのです。
朝プレゼンリハーサルのメリットは3つです。
- 電話などの邪魔が入りにくい
- 資料を一晩寝かせるので客観的に見直せる
- 「朝リハしよう」と思うと、逆算して段取りを組める
企業研修や講演を生業とする方とお話する機会が増え、緊張してなかなかうまく話せなかったり、いいことを言おうとして失敗したりする悩みをその方々にぶつけると、決まって帰ってくるのは「場数だよ」という言葉です。
今は最初からすらすらと、よどみなく話せる訳ではなかったということです。だからこそ、まだまだ場数が少ない私は、急な仕事対応などが入らずゆっくり落ち着いて時間を使える「朝」にリハーサルを持って行くことが多いです。もちろん、忙しいスケジュールの中、直前まで資料を練り直して朝のリハーサルに間に合わない、ということもありますが、朝リハをする、と自分にアポを入れておいて、逆算で段取りを組むよう努力をしています。
朝プレゼンリハで心がけていることは2つです。
大きな鏡の前で、1人で行う
そもそも早朝にプレゼンリハーサルに付き合ってくれる人はほとんどいない、という理由の他に、当日ダメダシされて直しようがなくて動揺するのを防ぐという効果があります。可能なら、大きな鏡がある部屋で行うと、自分の目線、動き、表情を客観観できます。
スライドに使われないよう、切り替えのタイミングに気をつけ、調整する
私はパワーポイントを使ってプレゼンをしますが、自分がパワポの背景にならないように気をつけています。「自分がパワポの背景になる」とはどういうことかというと、パワポを最初にみてしまうと、私が何も説明しなくても内容が分かってしまう状態を防ぐということです。
伝えたい文字や図は、最初に出さずにアニメーションで少しずつ小出しにしながら、あくまでも、自分がプレゼンをコントロールするようにします。その切り替えがうまくいっているかどうかを、プレゼンリハで検証するのです。
今回は人前でパワーポイントなどのプレゼンソフトを使うリハーサル手法を簡単に紹介しましたが、実は人生において全てがプレゼンテーションの連続です。
商品の企画提案、プロジェクトの取りまとめ、会議の進行などのビジネスシーンに限らず、例えば飲み会の企画やデートの誘いでさえも、相手を納得させ、動いてもらわなければ前に進みません。その意味においては、人生すべてプレゼンと言っても良いでしょう。
何事も、慣れるまではいきなりぶっつけ本番でなく、朝を使ってリハーサルをしていくことで、心に余裕が生まれますのでお試しいただけると嬉しいです。
本日付の日経新聞朝刊「日経PLUS1」にて、モヤモヤした不安を「描いて」解決するためのスキルについて取材いただいた記事が掲載予定です。
なお、拙著『夢が現実化する「1枚図解」』をベースにした目標達成法をお伝えするセミナーがDVDになりましたのでご報告です。
http://www.bbook.jp/seminardvd/dvd_x02_101005.html
リンク先にはサンプル動画も入ってます(ちょっと照れくさい)。
「モヤ様」(=「自分はこのままでいいの?」というもやもやとした気持ち)は、図解を使えばスッキリしますよ!
▼池田千恵:
前向き早起きエバンジェリスト。朝を有効活用してビジネスの基礎体力をつける「Before 9(ビフォア・ナイン) プロジェクト」主宰。