最近「早起きをしたいけれど、なかなかうまくいかない。どうしたら良いか」という相談をよく受けます。
「明日こそ、早起きする!」と誓って早々にベッドにもぐっても、朝になると眠さに負け、結局いつもと同じ時間に起きる毎日。朝から「早起きできなかった」と落ち込むから、テンションも下がったまま出社。どうして寝る前は頑張ろうと思っているのに、朝になると頑張れないのだろう。こんな意志薄弱な自分が嫌い…
まじめで一生懸命頑張っている方ほど、目標を高く設定し、その通りの時間に早起きできない自分を必要以上に責めてしまう傾向にあるなと思っています。
自分を責めるループにはまってしまうと、「早起き」と聞くだけでアレルギー反応を起こし、最後は「もう早起きなんてやめた!どうせ自分にはできないんだから」と、早起き自体を嫌いになりかねません。
誰にとっても、「目覚め」は一日のうちのいちばんはじめの経験。朝イチでどんな気分になるかによって、一日のテンションは左右されます。良い気分でいても、落ち込んだ気分でいても、同じ一日。だったら、いかに自分の気持ちを良い状態にキープできるかが鍵です。
たとえ目標とする時間に起きられなかったとしても、普段起きている時間より30分でも、1時間でも早く起きられたら進歩している証拠、と前向きに考えられれば良いわけです。起きられないことによる落ち込みで一日を台無しにしてしまったらもったいないと思いませんか?
と、このように書くと、まじめな方ほど、「自分の気持ちを前向きにできないのは、自分のせいだ」と、またまた自分を責めてしまう場合もあるでしょう。
では、このような思考回路から抜け出すにはどうしたら良いのでしょうか。
私は、こういう時こそ「図解」の出番だと思っています。自分の思考を見える化し、昨日の自分よりも今日の自分が少しでも前に進んでいる実感は、頭で考えるだけでなく、図で認識することによってよりリアルにイメージできるようになるのです。
そこで私が提案するのは、『朝活手帳』を使った「お目覚めライン」記入法です。
朝活手帳は、ウィークリー欄の朝4時~9時までの予定を入れられる(ある意味、その時間しか予定が入れられない)「朝専用」手帳です。朝4時~9時までの手帳だから、普段手帳をお持ちの方でも家に置いておいて、早起きのペースメーカーにすることができます。
ここに、写真のように、あなたが普段起きている時間のラインを、サインペンなどの太めで目立つペンで引いてしまいます。そして、このサインペンのラインよりも30分起きたら1ポイント、1時間早く起きたら2ポイントと、ポイントを貯めるようにするのです。極端な話、手帳として使わずに、このラインを上回るように起きるためのツールとして使うだけでも全くかまいません。この手帳のコンセプトは、「早起きしたいけれどできない人が、早起きできるようになるための手帳」なので、早起きできる、という目標を達成してもらえればこちらも本望なのです。
ポイント制の工夫については、前回の記事にも書いたので参考にしてくださいね。(早起きを楽しく続けるための「ごほうびポイント制」)
この線一本で、普段の自分よりもちょっとだけ早起きしただけでも嬉しくなってきて、ポイントを貯めたくなってきますよ。
ちょっとした工夫で早起き=辛い、でなく、早起き=楽しいと徐々に思えるようになってくればしめたもの。なかなか最初の一歩が踏み出せない方、ぜひこの方法を試していただきたいです。
4月の新生活スタートに向け、早起き関連のメディア取材が続いています。3月26日発売の「美的」、4月5日発売の「日経ビジネスアソシエ」にも掲載いただく予定です。だんだん暖かくなる時期、早起きを気持ちよくスタートできる人が増えますように!
▼池田千恵:
前向き早起きエバンジェリスト。朝を有効活用してビジネスの基礎体力をつける「Before 9(ビフォア・ナイン) プロジェクト」主宰。