昨日の大橋さんの「返信レスはストレスの素?」を読みますと、人はやはり生物、安心したい、忘れてしまいたいという欲求が、とても根強いのだなあと思います。
一般に、覚えておくためには、記憶内容を脳内で緊張させ続けておく必要があります。緊張が解ければ、それはいったん忘れ去られます。(長期記憶に保存される長期増強はべつに)。
そうした緊張感は、すべてではありませんが、ストレスとして作用することがあります。ストレスは、「そのストレス要因を解消せよ」という指令となって、脳から肉体へとトップダウンで伝えられます。
その指令に従って行動を起こし、ストレス要因を消し去ることができれば、緊張は解きほぐされるわけです。そうしてストレス要因も、忘れることになります。
ストレスは脳からの指令
と、理屈はこうですが、たとえばメールを送ったのに返信されないといった場合、行動の起こしようがありません。メールに返信されるように行動を起こすなど、多くの場合ムダなことです。
脳はそんなことにはお構いなしに、「行動を起こせ!」という指令を出し続けます。
そんな脳の勘違いに対して、「そんなにあわてなくても、ちゃんとメールに返事は来るから!」と言い聞かせることで、ストレスが解消されることもあります。とくに、そういう経験が何度もあれば、記憶を再生することによって、脳も納得するのです。
ただ、ちゃんとメールしても返事はもらえなかったという経験が多かったり、トラブルの経験があったりすると、脳を納得させることが困難になります。「なんの根拠があって、メールに返事が来るというのだ?」という反論が帰ってきて、「行動を起こせ!」という指令(ストレス作用)がいっそう強くなりかねません。
ですから、「メールを送り、もうこれで問題なし」と思える状況は幸せです。また、返信がきちんと届いて、安心していられる状況も幸せです。
不幸なのは、メールを出したが返事が来ず、その理由がつかめないままに、トラブルが起こる不安を抱え込む場合。そういうことにならないために、
“メールプロトコル”を揃えておきたい
わけですね。