プロジェクトとは先送りである

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かつて、

という定義を立ててみたことがあります。

この定義を変える必要に迫られているわけではありません。

しかし、1日で終わらないタスクというのは、要するに先送りするのだということを、少なくとも私に関しては意味するのです。

そしてよくよく考え直してみると「明日以降に期待する」という感覚をわずかでも持ってしまう仕事の依頼は、すべて先送りと考えてもかまわない、と思うようになりました。

前々から、プロジェクトなどというものはほとんど意識する必要などなく、あくまでもリピートタスクの特殊形態として、とらえていました。

しかしたしかに、プロジェクトとみなされやすいリピートタスクは、一般的なリピートタスクと少し違います。

リピートタスクの3タイプ

リピートタスクと見られるものは、主に3タイプあります。

  1. 今日やらないとしたら、同じことを明日やるにしても、2倍にはならないもの(例:入浴)
  2. 今日やらないとしたら、同じことを明日やる場合、2倍以上になり得るもの(例:メール処理)
  3. 2と同様で、さらに最終成果物の提出を求められるもの(例:書籍原稿)

最後のタイプ3について、一般的には「プロジェクト」と呼ばれます。

たとえば書籍原稿などは、「毎日書籍原稿を書く」というタスクを繰り返すことがたいていであり、「原稿についてのうちあわせ」も「書籍原稿を書くことの一部」とみなすし、「原稿についてメールする」のも「書籍原稿を書くことの一部」とみなすし、「原稿の校正」も「書くことの一部」とみなすし、「本のCM」すら「書くことの一部」とみなしているので、ぜんぶ「書籍原稿を書く」というタスクを繰り返せばいいともいえるのです。

こうしてきて不都合を感じなかったので、このやり方でやってきたわけですが、最近になって「とはいえ、明日も繰り返す」などというのは「鬼が笑っている」のもいいところだと考え直すようになりました。「明日に繰り返すことができる」という保証はいったいどこにあるのか?

そこで、考え方を改めることにしました。

プロジェクトとは先送りである

結果はとてもシンプルです。

リピートタスクの3タイプを再掲します。

タイプ1はそもそも、先送りがありません。今日の分の入浴を明日以降に送るということはあり得ないからです。

タイプ2は、なるべく先に送らないことです。とにかく優先的に今日中に終わらせてしまえばいいのです。ただし、なるべくなら他人に依頼されたものにすべきです。掃除などは別にやらなくてもいいのです。

タイプ3は、先送ったからには「続き」がきっと残っているでしょう。だから、「続きから」やれるように、自分にはわかるようにしておく必要があります。ここで記録を残す必要が出てきます。

このタイプ3については、

「今日、自分はここまでやれれば充分だ。最悪あした新型肺炎陽性になったことがわかったとしても今日の段階では、これで充分だ」

と言えればそこで終わりにしていいのです。

▼編集後記:





 
ステイホーム週間に、よく読まれたようです。
再読、三読していただいた方、大変ありがとうございます。
 
本は売れ行きが大切ですが、このような本は読まれてこそ真価を発揮できます。
いまのような状況ではとくにそうだと思われます。
 
なにかという時のために、ぜひ、Kindleと一緒にお手元においていただければと思います。


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