先日、私が主宰するBefore9プロジェクトで、朝7時からの早朝講座を開催しました。精神科医の西多昌規先生をお招きし、「脳を最大限活性化させる睡眠法&起床法」というテーマで講演頂きました。
西多先生は、ハーバードメディカルスクールで睡眠を研究した現役精神科医。月300人あまりの患者の診察を行いながら、医学生や研修医の教育指導にもされており、うつ病の睡眠や認知学習機能の研究を行っています。
最初の1時間が講義、その後30分質問という形式で開催。質問が多岐にわたり、最後は個別カウンセリングのような感じで大盛況。大変ためになりました。
そのときの講義の内容や質問、西多先生からの精神科医としての専門的な回答は、参加した方だけの共有情報なのでここでは伏せますが、1つ、私が実体験から回答できる質問がありました。
それは「資格試験のために勉強したいのだけれど、朝カフェやファミレスに行って勉強すると眠くてすぐに机に突っ伏してしまい、結局勉強できない。どうすればいいか」という質問です。
もちろん睡眠不足などの体調面の問題をクリアしてから、という前提はありますが、私がその悩みを聞いて思いついたアイディアは、「ただ早朝のカフェに集まる“だけ”で、会話ナシの勉強サークル」というものです。
「朝活」ブームのお陰で、早朝勉強会や早朝読書会は頻繁に開かれています。でも、それらの会は、そもそも他人と交流するために開催されるもの。朝、資格試験の勉強を黙々と一人で進めたい、という方のための場はなかなかないのが現状です。早朝から空いている会員制の自習室も少しは存在しますが、まだ早朝から入れるところは少なく、かつパーティションで区切られているため、人目を気にすることなく寝てしまう可能性が相変わらず高い。
かといって、カフェなどで一人で勉強しても、周囲に顔見知りがいないと、ついつい気がゆるみ、机に突っ伏して寝てしまうこともあるでしょう。そんな時は、次の手順で「何もしゃべらない朝の会」を試しに開催してみることを提案します。
具体的手順は以下の通りです。
- 早起きで勉強したい仲間を募る(2~3人の少人数がベター)
- 集合時間・場所を決める(場所は早朝営業のカフェや24時間営業ファミレスなど)
- 集まったら、お互いが見える個別の席に座り、黙々と勉強する
それぞれ同じ目的をもって、見える場所で勉強している仲間がいるというだけで連帯感が生まれます。また、この手法だと「自分だけが寝るわけにはいかない」という「ピアプレッシャー」が生まれるので、寝ることもなくなります(「ピアプレッシャー」って何?という方は「Twitter早起き術」を見てみてくださいね)。
ただし、大人数で集まって長時間カフェやファミレスを占有すると、他のお客様にも、お店にも迷惑になります。開催の際は一度に2~3人の少人数にとどめましょう(地域ごとにちいさなグループを作って、それぞれTwitterでスタートを宣言する、なんていうのもいいかもしれませんね)。また、「ドリンクだけ」で粘ってばかりでなく、時には料理も頼んだりしてお店にきちんと配慮することもおすすめします。
私は会社員の時、出社前に近くのファミレスやカフェで勉強していました。同じように勉強している人がとても多いことに勇気づけられました。特定の人が特定の時間に特定の席に座っているので、いつの間にかなんとなく顔見知りになっている感があるのです。勝手に「朝仲間」だと感じ、たまに会わないと心配になってしまうくらいでした。
見知らぬ人とでもこのような連帯感を感じるので、きちんとサークル化したらより強固な連帯感が生まれることでしょう。会話やコミュニケーションを苦痛に感じる方でも、挨拶だけすればいいので気楽ですよね。人とのつながりを適当な距離感で取れるこの勉強法は、注意力も維持できます。精神科医の西多先生も「使える勉強法、医学部生にすすめたい」と分析されていました。
気軽ですぐ始められる「会話ナシの早朝勉強会」、ぜひ試してみて下さい!
3月19日に、私の2冊目となる本『夢が現実化する「1枚図解」』(明日香出版社)が出ます!
夢や目標をテンプレートに書き込むことによってクリアにし、実現への手助けをする本です。挿絵、テンプレートなどの図も全て私が描いています。3月15日~16日ごろには東京、大阪、名古屋、九州の大型書店にお目見えする予定です。『「朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす!』ともども、よろしくお願いいたします!
▼池田千恵:
前向き早起きエバンジェリスト。朝を有効活用してビジネスの基礎体力をつける「Before 9(ビフォア・ナイン) プロジェクト」主宰。