「どうしたら楽しくできるか」を考える

カテゴリー: Journal

前回ご紹介した「毎朝10秒 関西弁前向きメール」というメルマガが、なぜおもしろいのか? を考えていたら、最近読んだある文章にそのヒントがありました。

「鈴木さん限定ランチ」を作ってみる

一見パッとしない定食屋でも、内装をガラッと変えたりお店の名前を変えたり、今までやってきたことを覆したり、といったお金も勇気も要るようなことをしなくても、ちょっとしたことで話題を呼んで、繁盛店に変身することができる、というお話。

例えば「鈴木さん限定ランチ」というのを作ってみます。文字通り「鈴木さん」しか注文できないランチです。注文するときに名刺や免許証など名前を証明できるものを見せればOK。ちょっと良い肉を使っているとか、小鉢が1つ増えるとか、わずかながらも差を付けます(あまりコストをかけないのがポイント)。

すると話題になるので、クチコミを誘発し、うまくすればテレビが取材に来て、テレビで見た人は会社で鈴木さんを探して連れて行くようになるかも。

商品名を「大地のウ○コ」にしてみる

沖縄で健康食品のウコンを扱っている業者がいます。でも、既にはやっている商品なのでなかなか爆発的には売れません。そこで、名前を「大地のウンコ」にして、パッケージにウンコの絵を描いて売り出しました。

企画段階では「うちの商品がウンコとは何事や!」と社長も怒っていましたが、「まぁ何もしないよりマシか。ウンコでいっとけ!」と開き直ったところで、販売開始。

フタを開けてみると、売上が5倍になりました。

若者が「なにがウンコや、ウコンやろが(笑)」とつっこもうとすると
「わ、ほんまにウンコって書いてあるわ…」
「おもろいから土産に買って帰ろか♪」
ということで次々と買っていくのだとか。

当然、話題になりテレビでも取り上げられ、さらに人が押し寄せる…。

「失恋休暇」制度と取り入れてみる

女性の活躍が注目されている今日この頃ですが、もはや女性だけの会社は珍しくなくなりました。会社をアピールする上では何かもう1つスパイスが必要です。そこで「失恋休暇」という制度を始めてみます。

失恋休暇と言っても実態は有給休暇の名前を変えただけです。ただし「失恋したらその日に会社に申請すれば、1日休みがもらえる」というルール。年に2回まで取得できるそうです(なぜ2回なのかは謎)。

「失恋休暇がある会社なんておもしろい!」ということでやはり話題になり、メディアが放っておきません。そして紹介するには「そもそも何の会社ですか?」ということで必然的にその会社の業務内容も含めて広く知られるようになるかも。

以上の3つの事例に共通するポイントは、ふつうだったり当たり前だったりするモノを「人が見ておもしろいモノ」に変換することと言えるでしょう。

「毎朝10秒 関西弁前向きメール」がおもしろいのは、「あぁ、格言ね」という、ともすると歯牙にも掛けられない、まぁ人によっては「大事だよね」と思われる程度のマイナーなねたを関西弁という味付けをすることによって、「へぇ?!」と思わせるところにあると言えるでしょう。

仕事を楽しくする上でも「これは退屈な作業だけど、そういうものなんだから仕方がないでしょ」と自ら発想の蛇口を締めてしまうのではなく、「どうしたら楽しくできるんだろう?」という視点で考え続けることは心がけるべきことだと感じました。

今回引用した文章の出典については、次回ご紹介します。

▼「Journal」の新着エントリー

» 「Journal」の記事一覧
スポンサー リンク