やるべきことが分かっているのに、なかなか取りかかれないときの対処法



こちらとは別のアプローチで。

» わかっちゃいるのに、なかなか行動を起こせない理由と対策

本やセミナーなどを通して、ある程度の情報を集められたなら、その中から自分が行動を起こす必要がある部分を切り出し、残りは捨てる、という「前処理」が最初のアクションになります(捨てることに抵抗を感るなら、一時的に見えなくするだけでもいいでしょう。例えば、「いつか読む」といった名前のフォルダをつくり、ここに振り分けるとか)。

そのためには、自分にとって必要な情報とそうでない情報を選り分けられるようにするための選定基準を明確にすること。

そのためにはどうすればいいか?

次の質問に答えることです。

  • いま、自分が不満に感じていることは何か?

選定基準はズバリ、この不満の解消につながるかどうか、です。

今回は、不満の解消につながることなのに、なかなか取りかかれないときの対処法です。

2つの種類

「やるべきこと」のうち、なかなか取りかかれないものは大きく次の2つに分けられます。

1は、それがあるために、ほかの予定を喰われてしまうくらいの、言うなれば「がん細胞」のような作業です。

例えば、論文執筆やプレゼン準備、あるいは試験勉強などです。

それさえ終われば自由になれる、と頭では分かっているのに、なぜかどんどん後回しにしてしまいます。

ほかの予定を犠牲にしてまで時間を確保したにも関わらず、結局うまく取りかかれずに、SNSや部屋の掃除などに逃避して、ますます窮地に追い込まれることになります。

2の「一定頻度で繰り返し行う作業」は、1の「一回限りの強い抵抗を感じる作業」に比べると負荷は軽いものの、長く続けることが期待されている作業です。

例えば、ブログやダイエットや英語の勉強などがこれにあたります。

といった作業はさほど難しくはありませんが、これを継続しようとしたときに壁を感じるのです。

といった言い訳を盾に抵抗しているうちに、いつの間にか忘却の彼方へ…。

1と2の共通点は、

という見返りの薄さです。

論文執筆であれば、今すぐ書きはじめても、すべて書き終えるまでには相当の時間がかかります。

「論文が書き上がって、自由な時間を満喫できている」という望ましい状態ははるか彼方にあるわけです。

ブログも同様で、今すぐ記事を1本書きあげたとしても、それだけでは何も起こりません。

「多くの人から話題にされたり、出版社からオファーがきたり」という望ましい状態が果たして本当に実現するのか、まったくもって不透明なのです。

1つの対策

これら、タイプの異なる2つの作業ですが、同じ1つの対策で乗り越えることができます。

それは、

です。

これを続けていると、その時間になると気が向くようになります。

すでに書いたとおり、今すぐ動いても何も良いことは起こりません。そこで、あらかじめ自分で開始時間を決めて、その時間になったらとにかく始めるようにするのです。

そうすることで、少なくとも「自分で決めたことを実行に移した」という実績が残ります。

その結果、「成果を出さなくてもいい、とにかく時間を守りさえすればいい」という具合に作業に取りかかるハードルを下げることができます。

最初のうちは、「時間を守っているだけじゃあなぁ…」と落胆するかもしれません。例えば、「時間が来たから、PCに向かって何を書くかを考え始めたが、結局1文字も書けなかった」ということが続くかもしれません。

それでも、これを続けていくうちに「この質問を自分に問いかけてみると良いアイデアが出やすい」とか「Evernoteのこのノートブックを読み返すのが良さそうだ」といった小さな“発火”が見られるようになります。

そうなればしめたもので、あとはこの種火をどんどん大きくふくらませていくことで、前に進めるようになります。

まとめ

やるべきことが分かっているのに、なかなか取りかかれないときの対処法:


参考文献

今回ご紹介した以外にも、さまざまな「取りかかり」のアイデアが紹介されています。
先送りせずにすぐに読んでみてください!

» 先送りせずにすぐやる人に変わる方法 (中経の文庫)[Kindle版]


» 先送りせずにすぐやる人に変わる方法 (中経の文庫 さ 17-1)


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