最適な睡眠時間については個人差がありますし、早起きするということと睡眠時間を短くするということは別のことです。私は朝早く起きるようにはなったものの、睡眠時間はあまり変わっていません。
そうは言っても早起きするための工夫は行いました。長く寝ていたい性質の上、そもそも早起き自体が苦手だったからです。
早起きがなぜ苦手かというと「いくらでも寝ていたい」人間だからです。どちらかといえば今でも起きている時間より寝ている時間のほうが好きなくらいです。そんな人間でも朝4時台に起きるということは可能なのですから、そうしたい人はもっと着実にできるかもしれません。
これからあげる4つは4つともかなりありきたりで、全ての人がこれだけで早起きできるようになるとは思えません。ただ事実として私に役立った工夫はこういったものであったということであり、ありきたりで簡単にできそうですが、実はそう簡単でもないことを申し添えておきます。
私のした工夫は以下の4つです。
- アルコールとカフェインを避ける
- 同じ時間に寝るようにする
- 部屋を明るく、暖かくする
- やることと得るメリットを決めておく
順番に説明します。
アルコールとカフェインを避ける
これが筆頭です。最初からこれを意識したわけでもないのですが、結果としてこれがなにより効果的でした。長期的に見ると明らかです。
アルコールはいろいろな意味で主観的にはアンビバレントな飲み物です。飲めば眠くなるから「寝るのにいい」としか思えないのですが、アルコールを寝る直前に入れるとより長い睡眠時間が必要になるとしか思えないのです。
ごく微量でも、微量なりに睡眠を要求します。私はコーヒーを1日1杯に、アルコールをゼロにしてから、睡眠時間が30分自然と短くなりました。そこまでしてたったの30分か!と誰しも思うでしょう。私もそう思います。しかし「自然」というのはそんなものです。
同じ時間に寝るようにする
これも極めて重要です。同じ時間に寝ていれば、そのうち同じ時間に起きられるようになります。
私の生活環境においては夜の9:30に寝るのが早寝の限界です。しかしこの時間に寝られれば朝の4:30には起きられます。それで睡眠時間が7時間になります。
フリーランスだからそんなことを実行できる、と指摘されるでしょうし、それはその通りですが、フリーランスでもこれを毎日実践するのは容易ではありません。最初は妻に猛反対されました。それに私は野球好きなので(これを軽く考えないで下さい)、たいてい試合が佳境に入ったところで寝るというのは大げさですが身を切られるようにつらいものです。
とくに最初のうちはいろんなことを置き去りにして寝入ってしまう気持ちになります。ただ、それを翌朝取り返すことができるというところが、この習慣の強力なメリットになります。他のメリットについてはすぐあとでお話しします。
起きるとき部屋を明るく、暖かくする
私が早起きができなかった原因の1つに
- 暗い中では起きたくない
- 寒い中では起きたくない
という強い気持ちがありました。だからそれらの手当てをしてあげれば、自然と起きられるようになりました。
とくに起きてすぐ明るくしてその光を見るというのは効果が大きいと言えます。暗いままだとすぐまた眠くなってしまうのです。
やることと得るメリットを決めておく
朝起きてすぐにやること。これを決めておくと違います。
コツはすぐにやることを極めてはっきりさせておき、それ以外のことを絶対にやらないことです。また、最初から無理なことをしようとしないことです。
私は朝起きたらなにもせず必ずシャワーを浴びます。その前になにもしないのが大事です。間違ってもiPhoneでTwitterなどは見ません。それを最初に見るのであれば、それを最初に見ると決めておきます。
専門的なことは省きますが、決めておいたことを実行すると記憶がつながるのです。この記憶のつながりが非常に重要です。難しい習慣を身につけるには、習慣を形成しようとした記憶と、それを実行することで記憶を思い出すという流れがなんとしても必要なのです。
だからシャワーを浴びるというのは目を覚ますというだけの意味ではなくて、シャワーを浴びようと思っていた過去の自分を思い出すための行為なのです。
その上で、せっかく早起きするのですから、メリットを確認することが大事です。これは先ほどの「記憶を思い出す」のと同一線上にある話です。何かメリットを求めて早く起きるわけですから、そのメリットを享受できないとなると習慣は形成されません。
私の場合、メリットは妻子が起きる前の4時間で仕事の大半を終わらせられるということです。ほとんどの場合、私は午前中に全ての仕事が終了するようになりました。午後にやっているのは残務処理か事務整理ばかりです。(あるいはミーティング)。ブログや原稿は午前中にほとんど書き上がります。
起きている時間が全く変わらなくてもこのような大きなメリットが得られるのです。1度それに慣れてしまえば、もう元には戻りがたくなります。