今回から、実際にToodledoを使っていくフェーズに入ります。最初にお伝えしておきたいのは、Toodledoはタスクリストを作るツールではなく、タスクをデータとして扱う、いわばデータベースソフトなのだということです。
このように言うと恐ろしく難しそうだと思う人もいらっしゃるでしょうが、そうではなくて簡単です。なぜなら、データベースだということは、高機能だということになるからです。高機能だから使いにくいのではなく、高機能だから、有り余ったパワーで容易にタスクを処理できるのだ、と考えてください。
アドレスリストと個人情報データベースは違う
人がリストを作り、ついにはデータベースシステムを構築し始める理由は単純です。数が多くなりすぎるからです。
たとえばお友達の数も、子供のころはリストなど用いずとも、頭で覚えておけたでしょう。私のような人好きしない男であれば、友達は1人だったということもあり得ます。でも電話番号だとか住所だとか、いろいろな情報を利用するようになって、しかも「ギリ」などで知人の人数が増えてくると、「アドレス帳」のようなリストが必要になります。
そこから先どうするかは人それぞれですが、保険外交員といった職業について、管理したい人の数が200名を超えるようであれば、単純なリストで管理するよりデータベースを作った方が現実的です。
タスクもまったく同じなのです。やることを頭で覚えておけるなら、リストなど不要です。しかし仕事でやることが増えてくると、少なくともやることリストが必要になります。これがToDoリストです。
そしてタスクの数が200を超えるようになれば、ToDoリストでは扱いにくくなります。そこでToodledoが必要になるというわけです。
タスクというデータが持っている属性情報
扱うデータが人なら、住所、氏名、電話番号、性別、職業、生年月日などの属性情報が登場します。いったん入力してしまえば、氏名順に並べ替えたり、異性だけを抽出して妄想に浸ったりできるでしょう。
扱うデータがタスクの場合には、
・タスクの重要性
・タスクがなんのプロジェクトに属しているか
・タスクはどのコンテクストで処理されるとよいか
・タスクの開始日
・タスクの締切日
・タスクにかかりそうな時間
・タスクはリピートするか
などのことが属性情報になります。タスクごとに必要な情報を入力しておけば、開始日順に並べ替えたり、締切日順に並べ替えたり、重要度の高いタスクだけをピックアップしたりできるのです。
このような操作が自由にできるほど、タスク管理ツールは「自由度が高い」と言われます。操作の方法と構造が理解できていれば、非常に使う価値の高いツールになるのです。
データベース操作の実際
この図を見てください。これはデータベースで「条件にマッチするタスクを抽出する」という操作そのものでしょう。私のタスクは250ありますがその中から
・未完了
・★がついている
この条件にマッチするものだけをピックアップするようにToodledoへコマンドしているわけです。
私はタスクの中で開始時刻の決まっているもの、すなわち「予定」にだけ★をつけています。ですから「★のついたタスクをピックアップ」ということはすなわち「予定だけを表示するように」と命令しているわけです。
Toodledoではこの検索条件を保存することもできます。保存して「予定」などと名付けておくこともできます。つまり以後は「予定」をクリックすれば自動的に「予定になっているタスクだけを表示」させられるわけです。
「日曜日」とか「月曜日」とあるのも「保存された検索条件」です。クリックすれば「毎週日曜日にやること」がだけをピックアップできます。Toodledoではこのように、どんどん検索条件をとっておくことによって、条件に合うタスクリストをいくらでも作成していくことができます。
▼編集後記:
Follow @nokiba
はい。おもしろかったです。なるほど、こういう作り方もあるんだと思いました。自分もこんな本も作ってみたいような気がしました。
サブタイトルですけど、ひそかに「50の方法」などとあるんですね。「50の方法」とタイトリングしても、中身をいかに違ったようにみせられるか、ぜひ私のシリーズなんかと見比べてくださいね。