タスクシュートを使うと仕事が進む理由

By: ThomasCC BY 2.0


TaskChute記事のまとめ に筆者もたじろぐようなまとめ記事があがりました。私自身、すっかり忘れていたのも含まれています。

ついついことごとく見返してしまったわけですが、これを見ていま一度「タスクシュート効果ある」理由について考えてみたいと思います。

優先順位が存在しない

タスクシュートには大きな特徴があります。優先順位という発想がないのです。付けようと思えば付けることはできますが。

もともと、作業日報がベースだったツールなので「書いてあるすべては終わったこと」という奇妙な前提があります。「これからやることのリスト」のはずですが、元来は「すでにやり終わったことのリスト」なのです。

つまり「ここに書いてある通りに今日はタスクを片付けました」というリストを巻き戻した状態が、すなわち「今日のタスクシュート」なのです。だから優先順位を付ける理由はなく、ただ特定の時間帯における行動順が書かれているだけなのです。

サンクコストが発生しやすい

現代の多くの人は時間を「リソース」だと考えています。

人は、ある程度リソースを費やしてしまったものは「元を取りたく」なるのです。これを「サンクコストの過大評価」と呼んだりして、経済学的には悪いことだとされています。

たとえば多大な労力と費用をかけて作った「青函トンネル」であっても、採算に合わないなら捨ててしまえばいいのです。でも「せっかくああまでして作ったのだからなんとかうまく使いたい」と考えるのが人情です。

タスクシュートでは実作業にかかった時間を計測する方式です。だから「始める」と決めた瞬間からタイマーを進めてしまいます。すると時間は進んでしまいます。つまりそこで何をやり出そうと、それだけの時間を作業にかけてしまったことになるのです。

40分が経過した時点で、Twitterとエッチなサイトを見ることしかしてなかったとしましょう。しかし「企画書作成41分39秒」というタイマーは目の前で進んでいます。人はサンクコストを意識します。「40分もかけてしまった以上、何かしら成果を出さないともったいない」と思うものなのです。

だから最後まで仕事を終わらせたくなるわけです。

作業記録が保有効果をもたらす

タスクシュートは元来が作業日報のため、タスクを終わらせると記録が残ります。この記録は時間の節約や作業効率アップのために役立てるものと思われがちですが、モチベーションをアップさせるためにも大きな力を発揮します。

私達は「自分がやったこと」のすべてを思い出せるようにはできていません。記録を残していないと色々やっても忘れます。タスクシュートに記録が残っていると、1日が終わった後大きな充実感を味わうことができます。

しかしこの充実感を味わうためには、ほんの少しでも仕事をしなければなりません。あたりまえですがまったく仕事をしないと、作業の記録は残りません。

タスクシュートを使うとすぐに、作業記録を取るという事実自体に多少とも固執するようになります。つまり記録が残った状態を「あって当然のもの」とみなすようになるわけです。そういうものがなくなることに人は不快感を覚えます。これを「保有効果」と言います。

作業記録を取るには、多少は仕事をするしかありません。すなわち「作業記録を残す」という保有効果を取り戻すために、仕事に手がけるようになるわけです。

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