チェックリストには、
- 仕事を進めるための道しるべ
- 現在地を知るためのGPS
- 同じ失敗を繰り返さないようにするためのガイド
という3つの側面があると思う。
仕事を進めるための道しるべ
その日に取り組む予定の仕事のリスト(一日のチェックリスト)があれば、このリストに沿って順番に取り組んでいけば迷わずに進めることができる。
このリストがないと、たやすく“遭難”してしまう。
現在地を知るためのGPS
リストに沿って仕事を進めつつ、仕事が一つ終わるたびにチェックを入れたり取り消し線を引いたりしておけば、
- リスト上でどこまで終わったかが分かる
- 残りの仕事がどれくらいあるかが分かる
カーナビのように、現在地と目的地までの残りの距離を常に把握できる。
例えば、以下はまさに現在進行中のリストだが、「今日のシゴタノ!執筆」というタスクを実行中であること(=現在地)を示している(TaskChute Cloudの画面)。
同じ失敗を繰り返さないようにするためのガイド
チェックリストは何でできているのか? その材料はどこからくるのか?
多くの場合、「頭の外」からもたらされる。
それはとりわけ「しでかした失敗」であることが多いと思う。
冒頭のテクニカルライティングの基本 - Speaker Deckを見ているとそれがよく分かる。
例えば、「重要なことから書く」というスライドには、
ドキュメントは、一部しか読まれないことを前提に書く
情報に優先度を付けて、優先度が高いことを先に書く
と書かれている。
これは、
- 全部読んでもらえると思って書いたら、一部しか読まれなかった
- それがシステムトラブルを引き起こす原因となった
というような失敗があったことが窺える。
従って、
- もし、失敗をしでかしたら、
- 同じ失敗を防ぐ方法を考え、具体的な手順をチェックリストに追加する
というルールを習慣化することによって、同じ失敗を繰り返さずに済む。
たった2項目しかないが、これもチェックリストである。
さて、このスライドを読み進めながら、頭の中で、
- この内容を自分なりにチェックリストにまとめておこう
と考えていた。
それが、最後のスライドに到達したとき、先回りされていることに気がついた。
▼最後のスライド
最後のスライドはチェックリストだったのである。
これは、スライドの作り手に、
- せっかく資料にまとめたのに役立ててもらえない!
という失敗経験があったからかもしれない。
つまり、
- もし、ドキュメントを作ったら
- 最後のページにチェックリストを載せる
というチェックリストの存在が窺える。
とはいえ、改めて咀嚼した上で、自分の言葉でチェックリストを起こしたい。
そうすることで初めて、「このスライドを読んだ」という確かな成果を手にできる。
大事なところをメモするだけでなく、これを明日以降の仕事に使えるチェックリストの形でまとめる。
- もし、何かをインプットしたら
- 大事な部分について明日以降の仕事に使えるチェックリストの形でまとめる
仕事とは、突き詰めて考えると「チェックリストに従ってチェックリストを作ること」と言えるのではないか。
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