- タスクシュートは使っているだけで効果を発揮するツール
といいます。
今回はこれについて考えてみます。
クレジットカードの明細を読むのが怖い、という人がいます。
「今月はあまりにもたくさんお金を使ってしまった」のを突きつけられるからです。
フロイトの創始した精神分析で「否認」とか「抑圧」とかいったものは、これを重くした話なのでしょう。
自分のいち側面を否定すると、いったいなにをしたのかが分からなくなってしまうのです。分かりたくない人にしてみれば、分からなくなるのは都合がいいことかもしれません。でもそれは「病気の入り口」でもあるのです。
否認したい自分が自分の中に住んでいる。
それを強烈にしたような、たとえば次のような症状があります。
子どもに病気を作り、かいがいしく面倒をみることにより自らの心の安定をはかる、子どもの虐待における特殊型です。
これは言ってみれば「ウソ」です。私たちは自分にも他人にもしょっちゅう「ウソ」をつきます。
「頭の中の闇取引」を防ぐ
しかしそれは、なぜでしょう? これへの答えは人それぞれでしょう。その人それぞれの、自分らしい自分につくウソを暴き立てることによって、大橋悦夫さんの言う「使途不明時間」をなくしていくのがタスクシュートなのです。
時間を失うウソにはじつにさまざまなケースがあります。
- 私はそんな時間の使い方をしていない
- 私がテレビを見ていた時間はせいぜい10分だった
- 今日はちょっと調子が悪かったからシゴタノ!を書けなかったのだ
- 本気を出せば仕事中にテレビを見たりはしない
- いい仕組みが構築されればもっと効率よく時間を使う
- 家族の邪魔が入らなければシゴタノ!を書き上げることはできていた
記録をとればすぐバレる嘘もあれば、タスクシュートを念入りに用いないかぎり、見つからない嘘もあります。
でもいずれにせよ「頭の中の闇取引」を続けるかぎり、この種のウソはなくならず、見えない「支出」も止まることはありません。
ホームズがジワジワと犯罪者を追い詰めるように、タスクシュートユーザーもジワジワと、自分のウソを追い込んでいきます。
私がよく指摘する
- すべてのタスクは、実行したからには等価である
というのも、
- 私はシゴタノ!を書く方が、FANZAを見るより価値が高いことを「知って」いる
というウソを自分に認めさせないためです。
ウソをひとつ認めれば、ひとつの自分を否認することになり、偽りの自分をのさばらせる結果になり、あっという間に膨大な時間を失う結果にいたるものです。
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