人はたえず自分にウソをつく


私はしばしば、

といいます。

今回はこれについて考えてみます。

クレジットカードの明細を読むのが怖い、という人がいます。

「今月はあまりにもたくさんお金を使ってしまった」のを突きつけられるからです。

フロイトの創始した精神分析で「否認」とか「抑圧」とかいったものは、これを重くした話なのでしょう。

自分のいち側面を否定すると、いったいなにをしたのかが分からなくなってしまうのです。分かりたくない人にしてみれば、分からなくなるのは都合がいいことかもしれません。でもそれは「病気の入り口」でもあるのです。

否認したい自分が自分の中に住んでいる。

それを強烈にしたような、たとえば次のような症状があります。

子どもに病気を作り、かいがいしく面倒をみることにより自らの心の安定をはかる、子どもの虐待における特殊型です。

8.代理によるミュンヒハウゼン症候群(PDF)

これは言ってみれば「ウソ」です。私たちは自分にも他人にもしょっちゅう「ウソ」をつきます。

「頭の中の闇取引」を防ぐ

しかしそれは、なぜでしょう? これへの答えは人それぞれでしょう。その人それぞれの、自分らしい自分につくウソを暴き立てることによって、大橋悦夫さんの言う「使途不明時間」をなくしていくのがタスクシュートなのです。

時間を失うウソにはじつにさまざまなケースがあります。

記録をとればすぐバレる嘘もあれば、タスクシュートを念入りに用いないかぎり、見つからない嘘もあります。

でもいずれにせよ「頭の中の闇取引」を続けるかぎり、この種のウソはなくならず、見えない「支出」も止まることはありません。

ホームズがジワジワと犯罪者を追い詰めるように、タスクシュートユーザーもジワジワと、自分のウソを追い込んでいきます。

私がよく指摘する

というのも、

というウソを自分に認めさせないためです。

ウソをひとつ認めれば、ひとつの自分を否認することになり、偽りの自分をのさばらせる結果になり、あっという間に膨大な時間を失う結果にいたるものです。

▼編集後記:



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