変わりゆくものを伝える2つの方法

カテゴリー: 発見の記録

トレンドは一度起こったら元には戻らず、そこで起こった変化が常態となる。その反対にサイクルは時とともに変化が循環し、再び以前と同じ状態に落ちついていく。

ある出来事が、サイクルなのか、トレンドなのか、これから世の中にどのような影響を及ぼしていくのか。それを見分けるための感度を磨くために私がオススメする方法は、2年前の日経新聞や日経ビジネス、週刊ダイヤモンドなどの経済誌・経済情報誌をしばらく読んでみることだ。

あるとき日経新聞が「注目企業」として取り上げていた起業が、数年後、日経ビジネスの「敗軍の将、兵を語る」という人気連載に取り上げられているのを、これまで何度も見てきた。(p.243)

情報発信をするに当たって、上記引用の中に書かれている「トレンド」と「サイクル」のどちらに軸足を置くのかを決めておく必要があります。

たとえば、「ノマドワーキング」をテーマにするなら、自らノマドワーカーとしての体験を綴りつつ、自分の視点で世の中の変化を伝えていく「トレンド」なブログになるでしょう。

一方、毎年4月になったタイミングで「これから社会人になる人向けに」という切り口で仕事術の入門的な記事を書いていくのは「サイクル」なブログです。

トレンドかサイクルか

「トレンド」では、自分というフィルターがカギになりますから、書くに当たっては、素材としての情報収集よりも、何を拾って何を捨てるかという選択がコンテンツの魅力を決定づけます。

「サイクル」は、天気予報のようなもので、限られた選択肢の中から「今はどれなのか」を言い当てられるかどうか、その信頼性が問われます。

もちろん、トレンドとサイクルが常にこれほどくっきりと分けられるわけではないでしょう。トレンド寄りかサイクル寄りか、という目安に過ぎません。

ただ、ブログとして「どちら寄りで行くのか」を決めておくとスタイルが安定しやすくなるため、結果として続けやすくなるでしょう。

ちなみに、似たようなことを主張している本があります。『いい会社をつくりましょう』がそれです。

人の世は、現実との妥協をしながら、少しずつ、ゆっくりと、理想に向かって歩んでゆくものだと思います。災害に強く、もちろん戦争などなく、豊かで、毎日を温かく幸せに暮らせる社会。世の中の誰もが願っている社会。こうした理想的な姿に向かってまっすぐに進む線を、私は「進歩軸」と呼んでいます。永遠に変わることのない方向です。

一方「トレンド軸」というのがあります。トレンド軸は、世の中で日々生まれている流行のことです。進歩軸に対して直角に、振り子のように揺れています。世の中の動きはお客さまの傾向ですから、アンテナを磨いてトレンドを敏感に感じとることは、もちろん大切です。しかしこの揺れを、世の中の今後の大きな変化の方向だと思うのは、間違いです。

トレンドという言葉が逆に意味で使われているので注意が必要ですが、言わんとしていることはほぼ同じです。2つを混同しないようにせよ、ということです。

発信しようとしている内容がどちら寄りなのかを意識することで、書き方も変わってくるはずです。当然、伝わり方も変わるでしょう。



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