仕事内容によりけり、といってしまえばそれまでですが、「これは少なすぎる(粗すぎる)」と「これは多すぎる(細かすぎる)」という両極端の中間に適正ゾーンというものがあるでしょう。
このタスク数の適正ゾーンをキープできるようになると、おのずと仕事が進むようになります。
活動時間は何時間?
まず、管理対象となる時間(=活動時間あるいは起きている時間)を把握します。
たとえば、睡眠時間が6時間の人は、24-6=18時間、ということになります。
僕自身、睡眠時間は平均して6~7時間。睡眠時間はタスクシュートには入力しないことにしているので、管理対象となる時間は17~18時間。
一日あたりのタスク数は150前後なので、1時間あたりの最大タスク数は8.3個(150÷18)。
もし、管理対象の時間が同じく17~18時間なのに、タスクの数がこれよりも少ない、という方は1つのタスクが大きすぎる可能性があります。
もちろん、タスクシュートの使い方は人それぞれなのですが、タスクシュートを18年間使い続けてきている経験上、ミーティングなど人と会う予定でもない限りは、30分以上の見積り時間を割り当てたタスクは実行されにくいのです。
「明日やろう」の慢性化を防ぐにはとにかく刻む
例えば、
- 報告書作成(45分)
というタスクがあったとします。
毎日やっていることであればさほど苦労せずして取りかかれるかもしれません。
でも、数日前からやろうやろうと思ってタスクシュートに置いてはみたものの、なかなか取りかかれずに先送り(翌日に日付変更)を繰り返してきていて、今日もまたタスクシュート上に現れているタスクだったとしたらどうでしょう。
そもそも、なぜ先送りが繰り返されてしまうのか。おそらく、次のような脳内プロセスがあるのではないでしょうか。
- さぁ、今から45分の作業に取りかか・・・るのか?
↓ - その前にお茶で一服したほうがいいんじゃないか?
↓ - いやいやメールチェックしておかないと!
という具合に、次々と「今やらない理由」を見つけては後回しを繰り返し、結局は「明日やろう」ということで先送りが行われるのです。
これを防ぐ方法は、1つしかありません。
- 見積り時間を短くする
です。
終わりっこない → 終わらせなくてもいい
当然、「そんな短い時間では終わらないじゃないか!」と思われるでしょう。
そうです、終わらないのです。
むしろ、「終わらせなくてもいいことにする」が重要です。
なかなか取りかかれないタスクは、
「取りかかったが最後、ちゃんと終わらせないといけない」
というプレッシャーがつきまといます。
だからこそ「もっと準備万端な状態で取りかからないと」などと、自らハードルを上げてしまいます。結果として先送りされることになるわけです。
代わりに、
- 報告書作成(repeats)(15分)
という、短い見積り時間のタスクに変更します。
こうすることで、
- とにかく15分だけ取り組む。
- 続きはまた明日(リピート)。
という繰り返しに落とし込めます。15分で難しければ10分、なんなら5分でもOKです。
この程度の時間であれば、そして終わらせなくてもいいのであれば、「これが終わったら一服しよう」という流れになりやすいのです。
つまり、少しずつですが確実に仕事が進みます。
ちなみに18時間を150のタスクに分割すると、1タスクあたり7.2分になります。
これは、1回当たりの時間(5~15分)の平均値(7.5分)とほぼ一致しますね。