すると、
- 10:10 原稿書き開始
- 10:33 原稿書き中断(割り込み処理)
- 10:33 電話対応開始
- 10:45 電話対応終了
- 10:45 原稿書き再開(割り込み前仕事の再開)
このように処理するのが、きわめて当然の流れ、ということになるはずです。
タスクシュート、たすくまなら、もっとスマートに処理できますが、やっていることは上の流れであり、その記録です。これ以上にまともなやり方があるとは、私には思えません。
タスクシュートでは、忙しい現場で記録をつけていられないし、割り込みに処理できない、というお話をときどき持ちかけられるのですが、では、他のどんなやり方なら「割り込み処理」をよりよくやれるのか。
よく持ち出されるGTDという方法論もありますが、GTDがタスクシュートに比べて特に「割り込み処理」で優れているとは、とうてい言えません。
タスクリストが完全であっても、リマインダーがロケーションに反応しようとも、「さっき自分は何をしていた?」に答える情報とは、特別関係はないのです。
▼参考
» 15分で分かるGTD – 仕事を成し遂げる技術の実用的ガイド | 開発手法・プロジェクト管理 | POSTD
割り込み処理というのはシンプルです。
- 割り込まれる前の仕事をいったん中断し、
- 割り込んできた仕事を必要上やむを得なければ先にやり、
- 割り込まれる前の仕事を再開する
というだけのことです。
ここには時系列があります。だから時系列の上で仕事を進めていくタスクシュートが、この対応には一番向いていると私には思えるのです。
他の仕事術として、たとえばポモドーロテクニックは25分間集中するというやり方ですから「割り込み」に強いところはありませんし、プロジェクト管理のためのガントチャートは、最小単位がふつう1日ですから、割り込み処理には向きません。
TodoistやToodledoといったタスク管理ツールも、やはり実行時を時系列に並べるという設計思想ではないので、割り込み処理に向かないのです。せめてできるのは「割り込んできたタスクをどこかに追記する」というだけです。
手帳に割り込んできた仕事のことを書いても、あまり意味がありません。無意味ではありませんが、手帳はふつう、時間単位が30分くらいですから、記入欄が足りなくなります。Googleカレンダーのようなデジタルツールでやってもいいでしょうが、それでも「割り込まれる前にやっていた仕事」の記録は必須のはずです。
割り込みにはタスクシュートがもっとも自然なのであり、タスクシュートとは、割り込み仕事に対応するためのツールという特徴もあるわけです。
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