これを言い換えると「タスクシュートしましょう」ということになります。
タスクシュートでなくても「一刻の猶予もない!けれど今やれば間に合う!」と思うことはできます。たとえばよくあるタスク管理ツールを使っても、そういう事態を把握することはできるはずです。なんなら紙の手帳だってかまいません。
難しいのは「常にその状況を維持」するほうなのです。
ここは誤解を恐れず言います。
- Googleカレンダーでのタスク管理
- Gtasksでのタスク管理
- Omnifocusでのタスク管理
- Todoistでのタスク管理
- 紙の手帳やカレンダーによるタスク管理
そのどれもがすぐうまくいかなくなるでしょう。
なぜなら、これらのどれを使っても、
「一刻の猶予もない! けれど今やれば間に合う!」と思えたときに、やっと難しいタスクに手をつけられる。だから常にその状況を維持する。
…というふうにできなくなるからです。
刻一刻と変化している現実の状況に合わせてリストを最新にする
紙は、そもそも書いたものが残ってしまうので、リアルタイムの状況を維持することなど無理です。
デジタルのタスク管理ツールは本来、そういうことができるべきなのですが、できるようになっていません。
ツリー階層式の、書き出しが容易なタスク管理ツールは、なぜ、たとえ繰り返し設定機能があっても、繰り返し発生するタスクが、同じ場所に再生されるばかりなのか?
リストにおいて「上」というのはとても大事な意味を持ちます。
一番上にあるタスクは、一番最初にやるべきタスクであるべきです。一番上にあるタスクを、一番最後にやるべきだとか、当分は手がつけられそうもないタスクだとか、たまたま最初に思いついただけのタスクだというのは、実に不便だと思います。
OmnifocusやTodoistにおいて、真っ先に目に飛び込んでくるタスクやプロジェクトが、当分完了できそうにないことが多いというのは、決して偶然ではありません。
一番上にあるのはたとえば、最初に思いついたがゆえに最初に書き出されたものなのですが、最初に思いつくというのは、いつも気にしていたタスクやプロジェクトであるため、容易には終わらせられないケースが多いのです。
OmnifocusもTodoistも、この種のツールの中では、かなりよいツールに属します。ツリー階層で書き出したタスクにプロジェクト属性や実行日を与え、繰り返しまで設定でき、クラウドに対応しているというのは、なかなかありません。
それでも、この種のツールで良く起こりがちな、パッと開いたときにいつも同じような光景を目にすることになる、という問題が残っています。
現実の状況は、刻一刻と変化しているのですから、片づけるべき事がいつも同じに見えるはずがないのに、です。
この状況に対応するためにも、タスクリストはこの状況に合わせて最新状態になっている必要があります。つまり、いま、まっさきに片づけるべきタスクが、なるべく一番上に来るように並び替えるわけです。
タスクシュートはこの発想に沿って設計されている、まれに見るツールなのです。