年賀状を自分で書いていて(あるいは受け取って)思ったこと。
「昨年は大変お世話になりました。本年もよろしくお願いいたします。」
という定型句ばかりを書くのなら、同じ時間をもっと別の内容を書くのに使ったほうがいいかな、と感じました、せっかくですから。
もはや手遅れですが、今からでも微妙に間に合うかも。間に合わない場合はまた来年ということで。。
「わずかな時間差で、押し迫った気分とほんわかした気分が入れ替わるのは、何度体験しても不思議な感じです」と書かれていた方がいらっしゃいましたが、まさにそんな感じです。24:00をもって日付が変わるという、毎日繰り返し経験している日常的なことですが、365回(366回)に1回は特別なイベントになります。
365というのはよくよく考えると中途半端な(5でしか割り切れない)数字ですが、多くの人はこの頻度で「今回はこうだったけど、次回はこうしよう」という反省と展望を新たにします。
年賀状でしかつながっていない人間関係というものがありますが(普段はまったく会わないが、年賀状だけは欠かさず出し合っている仲)、そういう相手には近況報告の交換がメインになります。もちろん、普段会っていても家族のことや相手が知らないであろう一面を紹介する場でもあります。
・「娘の就職が決まりました」
・「飼っているわんこがこんなに大きくなりました」
・「今年はこんなことを始めました」
などなど紹介するに足る凸な内容が主でしょう。で、なかなか書かれないことの1つに「今年はこれをやめました」という、どちらかというと凹なテーマ。
梅田望夫さんが年末に書かれていたエントリ「『やめること』を先に考えよう」。
さあ来年は何を始めようか。そう考えるのではなく「何をやめるか」を先に決めよう。それも自分にとってかなり重要な何かを「やめること」。
それが「来年の抱負」「今年の抱負」を真に意味のあるものにするための最重要ポイントだと思う。新しく始める「何か」を決めるだけでは、できない場合がほとんどだ。
「時間の使い方の優先順位」を変えないと、新しいことを始める時間はなかなか捻出できない。とにかく「やめること」を決めなくちゃいけない。
(中略)
それで生まれた時間を、自分が新しい・楽しい・面白いと自然に思える方向に、本能のおもむくままに振り向けていった結果が、今になったのである。
「さて来年こそは何か新しいことを始めよう」と考えている人は、「やめること」を先に考えよう。そっちのほうがうんと難しいからだ。
年末にもドラッカーの言葉を引いて「何も生み出していない仕事」をすぐやめると書きましたが、本当に「やめること」が大切だと思います。
決めたことを守るコツは、それを身近な人に宣言(コミットメント)すること。宣言された相手はいちいちそんなことは覚えていないかも知れませんが、宣言した本人としては「みんなに宣言しちゃったからには何としてもやらねば!」という気概と気合いが生まれます。
ところで、今年ある人からいただいたWeb年賀状(メールにURLが書いてあってそこからアクセス)には、その年に取り組んだことがズラリと並んでいて、その年に新たに始めたことは「新」マーク、前年から続けていることは「続」マークがそれぞれついています(この形式を毎年継続されてます)。
例えば、こんな感じ(内容はダミー)。
(新)オフィス移転
××から△△に移転しました。
(続)週刊○○にコラムを連載
今年で3年目になりました。
(続)◇◇◇市 ○○○評価委員会 委員
(新)株式会社□□□取締役を拝命
非常勤の取締役として立ち上げを応援しています。
(新)新サイト○○○を公開
趣味と実益を兼ねたコミュニティサイトです。
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(後略)
こうしてずらりと並んだリストを眺めていると、自分との接点(一緒にした仕事)以外にもいろいろな活動をしているのだな、ということがよくわかります。漏れなく書かれている感じがして、これを書き上げたらさぞかし気持ちがよいだろうなぁ、と想像します。
そして、ひるがえって「この1年、自分はどうだったのか?」を振り返りたくなります。
1.継続的にやってることは何だろう?
2.新しく始めたことは何だろう?
これに加えて、公開するかどうかはさておき、
3.やめたことは何だろう?
も書き出してみるとさらに自分の来し方がよくわかり、行く末を描く上での良いデッサンになると思います。
<年賀状を反省に活かすコツ>
その年に始めたこと、ずっと続けていることを書き出して振り返る。