助けあうために、仕事の目安を持つ
「この案件が手間取りそうなんです。ちょっと助けてもらえませんか?」
たとえば同僚や部下から相談を持ちかけられたとき、もちろん助けたいけれど、自分の仕事もある以上どれくらい仕事量を負担してあげればいいものか・・・。
とっさに仕事の見積を求められたとき、あなたはすぐ答えられるでしょうか?
もちろん、正確な予想を立てられるかどうかはお仕事の種類によってくるかと思いますが、ルーティンワークの少ない仕事であればあるほど、仕事量の見積は難しくなってきます。
ならばせめて、メール対応などの、毎日繰り返す部分だけは、何分程度かかるか測定し、覚えておくと、仕事量の見積がぐっと楽になります。このとき便利なのが、デフォルトでついてくる時計アプリなんです。
iPhoneに初期からついているアプリなんて、と思われるかもしれませんが、時計機能はとても優秀です。世界中の時刻がわかる時計、目覚ましアラーム、ストップウォッチ、タイマーがひとつのアプリに収まっています。
さらに注目すべきところは、このアプリのストップウォッチには、ラップを記録する機能があり、これを活用することで、メール対応の所要時間の目安を自分の中で持つことができます。
メール対応の所要時間の目安を知る方法
やり方は簡単、iPhone時計アプリのストップウォッチを起動しておき、メール一通を処理する度に、ラップボタンを押す、これだけです。
すぐ返信できる短文メールも、長くて対応に手間取るメールも、すべて一緒に処理して、時間を計測します。一通処理したらラップボタン、一通処理したらラップボタン、この繰り返しです。
こうしていると、ラップタイム10秒のメールや、ラップタイム10分のメールも現れるかもしれません。それでも気にせず、すべて処理するまで続けます。
メール返信がすべて終わったら、所要時間の合計を処理した件数で割ります。これで、メール返信にかかった所要時間の平均が分かります。
また、ラップタイムを見て、一番早いタイム、遅いタイムを見ます。それが、現在メール返信にかかる時間の最小値、最大値です。
この二つがわかっていると、
今日来ているメールは40件だから、1件につき平均2分で80分あれば処理できるな。でも、昨日送ったメールの内容は重要そうだから、丁寧に返信しないと。追加で10分くらいは必要かもしれないな。
というふうに、メール返信の所要時間に、大体の目安を持つことができます。
また、毎回のラップタイムを記録することで、メール返信の最大値、最小値をいつも気にするようになるので、
今、簡単なメールに返信するのに30秒かかっているけれど、定型文を登録しておけばもっと早く返信できるなあ。
など、改善点に気づきやすくなる、という効果もあり、メール返信のスピードアップが望めます。ゲーム感覚で、メール返信のタイムアタックに挑戦してみてはいかがでしょうか。
▼新井ユウコ: