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タスク管理の用語が一通りわかる一冊



倉下忠憲電子書籍の新刊が発売となりました。

» タスク管理の用語集: BizArts 2nd[Kindle版]


タイトル通り、タスク管理の用語集です。特定のタスク管理手法を紹介するのではなく、さまざまな本で紹介されているタスク管理の言葉を整理してあります。

目次は以下の通り。

  • 第一章 タスクの基本
  • 第二章 リストの性質と種類
  • 第三章 タスクのメタ情報と操作
  • 第四章 各種メソッド・ワークフロー

全四章で、50以上の用語が登場します。全部を列挙すると縦に長くなりすぎてしまうので、第一章〜第二章までの項目をちらっとご紹介しておきましょう。



以上のような用語に興味があるならば、ぜひご一読ください。本の詳細については以下のランディングページでどうぞ。

» タスク管理の用語集 BizArts 2nd | 倉下忠憲

本書制作の動機

なぜ、こういう本を作ったかと言うと、二つ理由があります。

一つは、タスク管理では同じ言葉がさまざまな意味で使われていて、混乱が生じやすい状況になっていること。たとえば、タスク管理の一番基本であるはずの「タスク」ですら、その用法は人によってバラバラです。これではなかなか建設的に話を進めていくことはできません。

どのような意味であっても、とりあえずそれを一つに定めてしまい、それと差異のある言葉はまた別に定義していく。そのように言葉を整理していくと、それと同時にタスク管理全体の概念も整理されていきます。#FF0000は「赤」と呼ぼう、#FF8000は「オレンジ」と呼ぼう、#F7FE2Eは「黄」と呼ぼう、という感じに。実際それが「赤」と呼ばれるのか「レッド」と呼ばれるかにたいした意味はなく、むしろ、#FF0000と#FF8000は別の色なのだ、という認識が大切になります。本書でやったことは、そういうことです。

二つ目の理由は、タスク管理技法の多さです。ライフハックブームからこちら、細かいテクニックから大規模なワークフローまでさまざまな技法がたくさん提示されてきました。そんな中で、個々の技法を解説したコンテンツはふんだんにありますが、それらを並べ、比較し、俯瞰するようなコンテンツはほとんどありません(たぶん一つもありませんでした)。

こういう場合、一番最初に見知ったタスク管理技法=タスク管理の絶対的なやり方、というインプリンティングが行われてしまうか、断片的な情報摂取と過剰な自己解釈で、「結局何なのかよくわからない」という状況に陥りがちです。

せっかくたくさんの技法があるのですから、それらの良いところを参照した上で、自分なりのタスク管理に取り入れていきたいところです。本書はそれを手助けするための本でもあります。

さいごに

とは言え、本書を読めばあらゆるタスク管理の技法に精通できるとまでは言えません。それは誇大広告でしょう。

本書はあくまでガイドブック的な立ち位置なので、大規模なワークフローについては、それを解説したコンテンツにアクセスしてもらう必要があります。しかし、少なくとも現代では、キーワードさえ知っていればいろいろな情報にアクセスできる情報環境が整っています。キーワードが扉を開ける鍵なのです。

本書は、その鍵を提供する一冊です。

» タスク管理の用語集: BizArts 2nd[Kindle版]


▼編集後記:
倉下忠憲



なんとか6月中に完成しました。これも「タスク管理」のおかげですね、と宣伝風な書き込みをするといかにも宣伝風になるのでやめておきましょう。今回はバリバリ実用書でしたので、次回はバリバリ非実用書になるかと思います。


▼倉下忠憲:
新しい時代に向けて「知的生産」を見つめ直す。R-style主宰。

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