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気の進まない仕事を前にして時間を浪費する心理



佐々木正悟 先延ばしの専門家・コンサルタントのリタ・エメットによれば、「作業そのものよりも、課題に取り組むのを嫌がることのほうが時間とエネルギーを多く消費する」そうです。

» いま やろうと思ってたのに… (知恵の森文庫)


これとよく似たことを言う人は多くいます。

よく紹介している『マニャーナの法則』のマーク・フォースターも「心理的抵抗の大きい仕事」という表現を使って、抵抗から逃げれば逃げるほど、ますます抵抗が強まる、と指摘します。

シゴタノ!でも少し以前の記事となりますが、大橋悦夫さんが次のように書いています。

独特の表現ですが、述べている意味は同じです。

» 気の進まない仕事から先に片づけて後でラクをする方法

仕事の先送りをしてしまう原因は様々かと思いますが、一番の原因はその仕事に取りかかるタイミングを自ら遅らせていることでしょう。そもそも、気が進まないからこそ取りかかれない(取りかからない)わけで、気の進まないままに放置しておけば、気の進む仕事の後塵を拝することはもはや必然といえます。

「決定的瞬間」をとらえる

私自身この問題で悩みます。そして、この問題への対策を考えるたびに思うのですが、無限後退的な哲学的な矛盾にぶち当たるのです。

  • 抵抗が強い仕事は逃げていると抵抗が強まる
  • だから今すぐ取り組むのが最善である
  • しかしいま取り組むのは抵抗がある
  • 抵抗が強い仕事は逃げていると抵抗が強まる・・・

といったループが頭の中でグルグルしはじめるわけです。

まるでアキレスと亀です。

しかし、現実にはアキレスがカメを追い越すに決まっているように、現実にはいつかどこかで「仕事」に取り組んでいるはずです。

いつも私はその「決定的瞬間」をとらえたいと切望しています。

いつも逃げている私がいつ、仕事に取り組みはじめるのか。

逃げていると抵抗が強まるのに、その抵抗をなぜ、あるタイミングでだけは、乗り越えることができるのか。

脱線せず、休憩する

仕事には、チェックポイントとも言うべきものがあります。

例えば、このブログ記事を書くことでしたら、「これくらいのレベルの内容を盛り込めると思えたら、書きはじめる気になれる」というポイントが知らず知らず、あります。

まったく異なる仕事、たとえば水道料金の支払いに行くということになると、財布の中に小銭まで含めて「ちょうどの現金」があったりすると、行く気持ちが高まります。たとえ19,811円に対して2万円をもっていても、「たくさん小銭がかえってくる」とイメージすると、「明日にしようか」となることがあるのです。

スッキリと切り抜けられるという「流れ」のようなものを意識できることが大事なのです。

ジグソーパズルにたとえると、1ピースをもって唸るようなイメージが非常にまずく、パチパチはめていけるイメージに「のる」ことができると、急に「やる気」になるということです。

たとえ、ほんのちょっとしたことであれ「閃き」があった方がいい、ということです。水道料金の支払いに何の閃きが必要かといわれるなら、たとえば、子どもが欲しがっていた99円のチョコのことを思い出せれば、コンビニに行く気運が高まります。

何かをひらめくには、いっけん無関係なことがら同士の結びつきを見つける必要があるから、鳥瞰的な視点に立つ必要があります。これもパズルでよく言われることですが、集中モードに入っていて、視野が狭くなっていると、細部の答えを埋めるにはよくても閃きから遠のきます。

ブログ記事を書こう書こうとしていて、面白い話題がぜんぜん浮かばない状態で、Twitterへ走るのは最悪なのです。

そういう時に必要なのは、顔を上げて外の景色を眺めること。ブログ記事を書くという件を忘れずに、集中モードから離れることです。

集中モードにはまったまま、Twitterという異なる集中の対象にはまってしまうと、集中し続けながら問題が解けないというジレンマの中で、気分を害していくことになります。

脱線し、先送りし、休んだ気が少しもしないまま、どんどん時間を失う負のスパイラルはこれなのです。

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