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最初に一回だけ考えれば済むことはルーチンにする

By: Sonny AbesamisCC BY 2.0


大橋悦夫5週間に1度のペースで美容室でヘアカットしてもらっています。
時間は15:00~に固定。

時間割の中で、仕事の予定を入れないことになっている曜日と時間帯を選んでいるので、予約するときに改めて考えたり調整したりする必要がないのでとてもラクです。

美容室の予約は、以下のような流れで行なわれることが多いでしょう。

美容室の予約の流れ

●「そろそろ切りに行かないとな~」と思い始める

●でも、仕事が忙しいので、なかなか踏ん切りがつかない

●「仕事が一段落したので、この週末に行くか!」という気運が高まる

●美容室に電話してみたところ希望の時間帯はすでに予約済み

●仕方なく翌週に延期…

僕も、以前はこのような流れでした。

お気づきのとおり、この流れに従っていると、「切りに行かないと」と思い始めたときから、実際に切ってもらえるときまでのタイムラグがとても長くなってしまいます。

「仕事が忙しいのだから仕方がない」
「何といっても仕事が優先でしょう」

ということで片づけられかねませんが、そうなると不満を抱えたまま仕事に取り組むことになります。たいした不満ではないかもしれませんが、もし解消できるなら解消してしまえたほうがいいでしょう。

僕はこの不満を心から解消したい、と思っていたので、10年ほど前から以下のような流れに切り替えました。

新・美容室の予約の流れ

●ヘアカットしてもらった後、会計時に次回の予約をお願いする

以上。

5週間後に予約している人などめったにいませんから、希望どおりの時間に予約を入れることができます。長く同じスタイリストの方にお願いしているので、会計を済ませると「次回は5週間後ですよね?」と促してくれるようになりました。

これとは別に、すでにGoogleカレンダーで繰り返し予定として登録してあるため、次回のヘアカットの予定はすでにカレンダーに入っています。

念のため、スマホでカレンダーを確認し、予約日と一致していることを確認します。

改めて電話をする必要はありませんし、希望の日時が空いているかどうかで気を揉むこともありません。

2回以上繰り返したことは、3回目もきっとある

ヘアカットだけでなく、仕事においても、ちょっとした不満を抱えながらしぶしぶ続けている調整業務があるのではないでしょうか? 仕事のほとんどは定型化できるはずですから、2回以上繰り返したことは、3回目もきっとあるでしょう。

そのときに「3回目はいつにしようかなぁ~」などと考えていると機会を逸します。

ギリギリになって慌てるか、やむをえず諦めるかのいずれかに追い込まれるのです。

機械的に決めてしまえば、その日が近づくにつれておのずと準備をすることになります。仕事はどんどん進むようになります。

時間は刻々と流れていきますので、「いつにするか?」についていちいち考えていたら時間がいくらあっても足りません。

たとえ間違っていたとしても、まずは機械的に決めてしまう。もし不都合を感じたなら、あとから頻度を調整すればいいのです。

この調整を確実にするためにも、記録をとってふり返る、という習慣は欠かせません。

「タイミングが早すぎた」と感じれば、頻度を下げ、
「遅すぎた」と感じれば、頻度を上げる。

ヘアカットの「5週間」という頻度もこのようにして決めました。

ということは、何回かの“失敗”は受け入れる必要があるということです。

でも、この“失敗”のコストは、あれこれ考えたり電話したり気を揉んだり、といった手間に比べたらたいしたことはありません。

あれこれ考えたり電話したり気を揉んだりすることで、仕事が停滞するほうがよっぽど「手痛い」のです。

最初に一回だけ考えれば済むことはルーチンにする

この考え方は『エンジニアのための時間管理術』の以下の部分に影響を受けています。

筆者は、毎週日曜日に給油します。これはルーチンになっており、非常に役立っています。(中略)日曜日のうちに給油しておけば、月曜の朝の用事が少なくなることに気付いたのです。

(中略)

脳において物事を活発に考える部分で、考えなければならないこと(給油すること)が1つ減りました。そして、このルーチンはすぐに、脳が自動的に行う部分に組み込まれました。日曜日に車を運転するときは、給油するようになりました。

よい習慣を身につける鍵は、何度も実践することです。そうすると、頭で考えなくても、自然に体が動くようになります。ガソリンについて考えることが少なくなればなるほど、ほかのことのために能力を温存することができます。最後には、それがなぜルーチンになったのか忘れてしまうかもしれません。それでいいのです。むしろ、それはよいことです。

たとえば、呼吸することについて考える必要はありません。それは脳の自律神経の働きです。数秒おきに作業を中断し、呼吸することがなぜ大切なのかを思い出し、息をすることにし、筋肉を動かして息を吸い、吐くことに集中していたのでは、仕事になりません。

本書から学んだ、時間を圧縮する技術はほかにもたくさんあります。以下はその一例。

  • とにかく着手する
  • 悩んだときの答えは「イエス」
  • 答えが常に「はい」である質問のストックを増やす
  • 少し先の未来の効率を優先する
  • 大きなプロジェクトは、小さな段階に分割するか、大きな区切りを設ける
  • 1つの作業を終えたら、リストに書かれている次の作業を開始する
  • 終業時間の30分前に1日の仕上げを行う
  • 仕事とプライベートを同じ方法で管理する
  • 相手が不在なら、電話をかけた理由を伝言として残す
  • 自分の目標を他人に話しておく
  • リストの順に作業を行う
  • 「ほんの数分だけ」何かをしようとするときは、事前にアラームをセットする
  • レンタルビデオ店に入ったら、「リスト」の先頭にある映画を借りる