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Apple Watchの通知情報量を徹底的にコントロールする



佐々木正悟 先週、個人的にべた褒めさせていただいたApple Watch。

いっぽう、Apple Watchに不満だという人の感覚も、わかるように思います。自分がこれだけ気に入ってしまうと不思議ですが。

まず高いということは、あります。

他に、デフォルトではどうにも「できることがやたらと運動向けであり、しかも運動ログ系は他にもっと安いのがいっぱいあるでは?」という印象を与えてしまうのです。

音声入力以外、テキスト入力がすがすがしいくらい不可能なのも、たぶん評価を下げています。

Apple Watchは、生活のある部分を利便化するとか、これまでイメージできていた仕事効率を倍増させるガジェット、などととらえると、ちっともいいところがありません。

歩数と心拍数をはかるくらいしかできることのない、リンゴマークのバカ高い腕時計、ということになるはずです。

Apple Watchは「総合的な」ウェアラブルガジェット

iPhoneが、必ずしも電話でも電子地図でもSNSガジェットでもたすくま専用機でもなく、同時にそのすべてであるように、Apple Watchも汎用的なガジェットです。iPhoneの手首出張器官です。

方針としては、どれほどiPhoneをいじらずにすませられるか、そのためにApple Watchに何をさせるか、で考えるといいと思います。そういうところに意味を認められるなら、「買い」でしょう。

私は運動中やシャワー中(また、料理中)、iPhoneは身につけていない(あるいは取り出すのに厄介)けれど、メモを取りたいことが多々あります。まずそれが解決しただけでも大きいと言えます。

通知が素晴らしい

そして「iPhoneをいかにいじらずにすますか」なのですが、Apple Watchを買って、無駄なスマホいじりが激減したということは報告できます。

私たちは「ネオフィリック」(新奇性刺激志向)ですから、TwitterやFacebookに「新規通知」があるという「バッヂ」にどうにも踊らされます。

たとえ、そこからの通知内容に、意味がないだろうと知っていても抵抗しにくいのです。

Apple Watchがあれば、それに対してまさに「テイク・ア・グランス」で、一瞥して無視できます。誰それが誰それからコーチを受けた。その両者に好感を抱いていたとしても、その事実には何の興味もない。そういうものは、一瞥してスルーするべきなのです。悪意などなく。何もなく。いわゆる「ニュースバリュー」がないからです。

Apple Watchの通知は、とにかく「通知という情報の流量」をコントロール(ほとんどの場合には減らす方向で)するためのものです。体に直接振動を与えてまで知らせてくれるものですから、「一般向けのニュース」などを知らせてもらってもしようがありません。

私は基本的に、

  • 特定の人からのメール
  • 電話・メッセージ
  • チャットワーク
  • 特定のチーム(またはアスリート)の勝敗
  • 防災速報
  • 利用する路線からの情報
  • 自分へのメンションを含むTweet
  • たすくまからの通知

などだけに絞り込んでいます。これらは「私個人に向けられているとみなしうる通知」です。

たすくまとの相性が最高にいい

また、私はたすくまユーザーなので、基本的にカレンダーのチェックや予定のチェックからは、事実上解放されています。「次に発車する電車の時刻」などがポピュラーですが、私にああいうものは不要です。

「たすくまをApple Watchで使う」ということをしているとは言えませんが、「通知」だけは基本的にApple Watchで確認します。仕事をしていると、見積もり時間を超過してしまうなどしょっちゅうですし、本来やっているはずのことから脱線してしまうこともよくあります。

仕事を何十年とやっているほど、思い知ります。やるべきことをやり続けるということは、人間にはとても難しいのです。

でも仕事を進めるには、それが一番大切なことです。「精神論」というほどの頑張りが必要なわけではありません。

ほんのわずかな負荷からすらも逃げようとして、他愛のないことばかりしていてはダメなのですね。だいたい、仕事から逃げてやってみたからと言って、少しも楽になれるわけでも、楽しくなれるわけでもないようなことは、やらないことなのです。そんな、あらゆる意味で損くさい行動を避けるには、やるべきことを「せいぜい20分でいいから」やり続けることです。

Apple Watchの振動は手首に来るので、マンガを読んでいても必ず気づかされ、「(見積もり35分の)シゴタノ!終わりましたか?」と尋ねられたときに、まだ手がけてもいないと、さすがに手がけないといけないような気持ちがわき上がります。

それは一瞬のことです。

でもその一瞬さえ逃さなければ、たとえ35分をまるまる脱線で使い込むというバカなことをやったとしても、後々ずっと楽になれるのです。

▼編集後記:
佐々木正悟



2月25日 第3回ライフハック@横浜

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