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日々撮影する写真をEvernoteとflickrとPicasaの3箇所にアップロードしている理由



毎日たくさんの写真をiPhoneで撮ります。

ふと目にした心動かされる風景から、食べたもの、行った場所、会った人などの日常の一コマまで、枚数にして50~60枚程度にのぼります。

以前はPCに日付ごとに分けたフォルダに格納するだけでしたが、flickrが登場したことにより、flickrにアップロードするようになり、Evernoteと出会ってからはEvernoteにもアップロードするようになりました。その後、Picasaを使い始めたところ「これもいい!」ということでPicasaにもアップロード。

…もう何がなんだかわからなくなりかけたところで、試行錯誤を経て、この3つの使い分けが自分の中で確立してきたのでご紹介です。


デイリールーチン

一日の終わりに、その日に撮ったすべての写真をiPhoneアプリのPicPort経由でEvernoteのライフログ専用ノートブックにアップロードします。

次に、そのままPicPort上でその日の写真を一枚ずつ見返していき、「これは何度も眺めたい!」と思える写真についてのみピックアップして、今度はflickrにアップロードします。

アップロードが完了すると、以下のように、すべての写真にEvernoteのアイコンが、一部の写真にflickrにアイコンが、それぞれ付加されます。



Picport

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最後に、その日に撮ったすべての写真をPicasaにアップロードします。この作業はPCで行います。PicPort経由でもできるのですが、PCの方が速いからです。

写真はフォトストリーム機能によってiPhoneからPC上の専用フォルダにコピーされているので、これらをすべて選択し、ブラウザに表示させたPicasaのアップロードページにドラッグ&ドロップするだけで済みます。

3箇所にアップロードしている理由

こうして、同じ写真をわざわざ3箇所にアップロードしているのはそれぞれの役割が異なるからです。

写真というObjective(目的語)に対するVerb(動詞)が異なる、といってもいいでしょう。

  • Evernoteは、写真の総索引のような位置づけ
  • flickrは、誰かに見せるための写真集
  • Picasaは、過去の自分の足跡を写真でふり返るためのビューワー


総索引としての役割(Evernote)


タグをつけたりメモを追記することで、後から探し出しやすくなります。flickrやPicasaでも同じことはできますが、大量の写真を一元管理するという点ではEvernoteが向いています。

索引なので「画像の内容が確認できればOK」という割り切りで解像度は480pxに抑えています。Evernoteで検索していつ頃の写真かを特定し、同じ画像をflickrやPicasaに探しに行く、という運用になります。

flickrも、一元管理はできますが、これは後述する使い方をしようとした時に、余計な写真が入っているとノイズになるのと、すべての写真をパラパラと繰っていきたいような場合にそのためのスピーディーな手段が用意されていないという2つの理由で、後述するようにピックアップした写真のみを格納するようにしています。

Picasaは1つのアルバムにつき1000枚という上限があるため、この枚数を超えるごとにアルバムを分ける作業が発生します。僕自身は、2012年1月上旬(A)、2012年1月下旬(B)、という具合に半月ごとにアルバムを改めています(以前は一ヶ月ごとでしたが撮影枚数が増えてきたので分けました)。

※この作業は、Picasaの仕様に合わせるためのものなので、本質的には意味がありませんが、仕方なくやっています。

誰かに見せるための写真集としての役割(flickr)


flickrのサイトは、写真を見る・見せるのに向いていると感じます。たとえば、友人からメールで写真のリンクが送られてきたような場合、クリックすると、通常の白い背景のページが表示されます(以下、それぞれ実際のページにリンクしています)。



ここで写真をクリックすると、黒い背景のスライドショーページに進みます。このページの主役は写真ですから、じっくりと堪能することができます。



ちょうど料理が品のいいお皿に盛りつけられてサーブされたような感覚です。

ただし、Picasaにも同じように、白背景 → 黒背景(拡大ボタンクリック)というページ遷移があります。従って、写真集としての役割をPicasaに担わせることもできるでしょう。このあたりは好みだと思います。Google+との連携を重視する人にはPicasaがいいかもしれません。

自分のためのビューワーとしての役割(Picasa)


僕自身はPicasaは人に見せる写真集ではなく、自分専用のビューワーと位置づけています。

理由は「マップ表示」という機能に尽きます。この機能があるためにビューワーという役割が生まれた、といってもいいくらいです。

以下のように、撮った写真を地図上で確認できます。



スライドショー機能もあるので、あらかじめ写真を撮影日順に並び替えておくことで、一日を写真でふり返ることもできます。

旅行に行った時の写真をぱらぱらと見返しながら思い出に浸る、というのに近い感覚です。

自動再生で、写真が切り替わるたびに地図も連動して動くため、ぼーっと眺めているだけでも楽しいです。その日一日の自分の行動が手に取るようにわかります。

以下が動いている様子です(拙速のため手動切り替えしていますが、通常は自動再生で眺めています)。

この日(2011年11月3日)は、当日開催の那須塩原ハーフマラソン大会に出場するべく車で移動を開始したものの、途中でタイヤがバーストして、佐野インターで足止め、大会出場を断念。昼過ぎにタイヤの修理が終わったあとは開き直って、丸亀製麺で腹ごしらえののち、佐野プレミアムアウトレットを冷やかして帰京、という一日でした。



なお、Picasaの写真をiPhone/iPadで眺めるなら、Best Albumがベストです。


まとめと補足

3つのクラウドツールを使った写真管理の方法についてご紹介しました。

以前、FirefoxとChromeについてのエントリーでも書きましたが、最も優れているツール一本に絞り込む“エース方式”よりも、複数のツールの良いところを組み合わせた“チーム方式”の方が個人的にはしっくりきます。

» FirefoxとChromeで迷っている人にオススメの「併用」という第3の選択 

使い続ける中で自然と“メンバー”が入れ替わっていくためにマンネリ化が避けられるからです。1つのツールにべったりだと、自分が意図していたそのツールを使う目的がいつしか薄れ、「このツールが好きだから」という理由で使い続けることになりかねません。

もちろん、それがいけないわけではありませんが、よりよいツールと出会う機会を減らすことはないと思うのです。

最後に1つだけ注意点があります。それは、Evernoteには10万件までしかノートを格納できないため、今回の方式は早晩改める必要がある、ということです。

現実的な回避策としては写真管理専用のEvernoteアカウントを常用アカウントとは別に取得する、というものですが、これも写真が10万枚に達した時点で終わりを迎えます。

そこで、もう1つ別の回避策を現在試行中です。こちらがうまくいくようでしたら、またご紹介します。
 

合わせて読みたい:

トータルリコール(完全な記憶の再現)という概念をこの本で深く知ることになりました。これを象徴的に言い表している箇所が以下です。

生きている間に経験してきたすべての情報に即座にアクセスできるとしたら、どうだろう。最後に会ってから20年以内に再会することになる、そんな状況で、その人物についてかつて知っていたことをことごとく思い出せるような方法があるとすれば? 蕁麻疹が出る前の週に食べたものを医者に全部言えるとすれば? ついでに、昨日のことも、6ヶ月前のことも言えるとしたら?

大いに興味を引くところです。

また、本書には「これってEvernoteのことじゃないか!」と思わせるシステムが登場します。このあたりを読むとEvernoteというツールに対する見方も一変するでしょう。

まさにトータルリコールのためのツールとなり得るからです。


関連エントリー:

ライフログに意味を持たせるための5つの要件