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「クラウド時代のハイブリッド手帳術」:新刊発売のお知らせ(9月23日)



倉下忠憲
タイトルの通り、9月23日に新刊が発売になります。

テーマは「手帳術」。

Evernoteにガンガン情報を詰め込んでいる人が、アナログツールをどう使っているのかを紹介した内容です。



概要

大きな方向性は、知的生産ではなくセルフマネジメント・ツールとしての手帳の使い方です。仕事の舵取り、自分の舵取りのための方法論を具体的に紹介してあります。

「手帳」というくくりになっていますが、実際私が使っている「ほぼ日手帳」に限定した話ではありません。もう少し広い視野で「手帳」を捉え直しています。その意味で他の「手帳術」の本とはちょっと違った感じを受けるかもしれません。

大まかな内容は、スケジュール管理、タスクマネジメント、メモ、セルフマネジメントについてです。それぞれについて、私がどう考えて環境を構築し、ツールを使っているのかを書きました。無駄な話は省いてあるので、サクサク読めると思います。

デジタル・アナログ?

私はツールに関してあまり「デジタルだから」「アナログだから」という点にはこだわりません。

これは「書籍」も同様で、普通は紙の本を読んでいますが、電子書籍でしか販売されていないのならば、それを購入して読みますし、また青空文庫などをiPhoneで読んだりもしています。一番自然な形で使えるツールが一番良いツールです。

現在シゴタノ!で「Toodledoの使い方」という連載が進んでいますが、私はこのツールを使っていません。一時期使おうとして、結局「やれやれ」という感じで距離を置きました。連載でも書かれているように、高機能すぎて「とっつきにくかった」というのが正直なところです。
※もちろん、他にも理由があります。

今のところ、実行に一番近い部分でのタスク管理は紙ツールで行っています。おそらく私のやっている方法は佐々木正悟さんに言わせれば「ちょっと、考えられない」となるかもしれません。いちいち紙に書き出すなんて、と。

でも根本的な「運用思想」はタスクシュート的なものと共通しています。おそらくデジタルとアナログの両方のツールを対比してみることで、その根本的な「運用思想」というのが垣間見えてくるのではないかと思います。

どのようなツールにでも言えることですが、ツールそのものよりも「それをどのような目的で使うのか」という点が最も重要なことです。本書はツールの紹介にとどまらずその点にも言及してあります。

さいごに

以前にも引用したことがありますが、『知的生産の技術』の中で梅棹氏は次のように書かれています。

道具はつかうものであって、道具につかわれてはつまらない。道具をつかいこなすためには、その道具の構造や性能をよくわきまえて、ちょうど適合する場面でそれをつかわなければならない。

道具に使われていると、どんどん窮屈になっていきます。

そこから抜け出すためには、単にツールについて詳しくなるだけではなく、「ちょうど適合する場面」についても知る必要があります。そこが分かっていないと、なかなかツールはうまく使えません。本書はそれを考えるための一冊になると思います。
※ちなみに上の引用は、道具という言葉を情報に置き換えても成立します。なかなか含蓄深い言葉ですね。

▼今週の一冊:

つい最近読み始めたのが次の一冊。ノートとペンを片手に読み進めています(第5章まできました)。読んでいて楽しい教科書、という存在があり得るとしたらこういう本のことを言うのかもしれません。


▼編集後記:
倉下忠憲



本を書き終えたということで、やれやれと思うヒマもあまりなく、次の本に取りかかっています。自分の中での本の書き方がまだ定まっていないので、一冊一冊手探りな状況が続いています。なかなか奥が深い・・・。


▼倉下忠憲:
新しい時代に向けて「知的生産」を見つめ直す。R-style主宰。

ほぼ日手帳HACKS
倉下忠憲、北真也
PDF: 226ページ