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繰り返したくないリピートタスクは登録されていますか?



佐々木正悟 たとえばネットサーフィン。

とにかくネットサーフィンがやりたくて、1時間ネットサーフィンをやるということがきちんとタスクリストに登録されていて、開始時刻に終了時刻も記録して、満足して終わる、というのならOKです。どうぞ続けて下さい。

私がとても気になるのは、タスクシュート式であってもなくても、やると書かれていること以上にやっていることがあるのに、その記録が一切ないというような状態です。

たとえば、「中国語の勉強をする」という「決意」が書かれていて、それは毎日毎日無視されているのに、どこにも書かれていない「喫煙」は毎日毎日着実に実行されているというような。

もし、新年の目標というものがまだ決まってなくて、しかも、新年の目標というものを立てたいという人があったら、ぜひ「やめることを1つ決める」ということにしましょう。これは、来年の11月になってもある意味では間に合うという意味でいい目標です。

やめることをやってしまっても記録には残す

心のどこかで「こんなにお金を使ってしまったクレジットカードの記録は見たくない」というような想いがあるとしましょう。

こうした感情は危険です。こんな気持ちを時間に適用したならば、極端に言うと、「自分の人生のことは知りたくない」という人生観になってしまっているからです。

タバコの本数を記録したり、ビールの杯数を記録するだけで、タバコをやめたりアルコールを控えたりできるとは、言い切れません。役にはたちますが、絶対ではありません。

しかし、やっていることをやっていないことにしているうちは、もっと言うと、やっていることをやってないことにしようとしているうちは、新しいことをする目標を立てても、何かをやめる目標を立てても、決してうまくはいかないでしょう。それだけは断言していいと思います。

なぜなら、目標達成をもっともはばむのは、現実と関わろうとしないそうした態度だからです。

タスクシュートではリピートタスクというものを非常に重視しますが、リピートというのは、繰り返し実行する行為です。繰り返す行為というのは、たまにしかやらない、もしくは生涯で1度しかやらない行為に比べ、普通は重視されているからこそ、繰り返されているはずです。

繰り返し行っていることに満足できないとか、繰り返し行っていることを見たくもないというのは、自分がいかに自由でないかということです。繰り返し行っていることを、本当は今すぐやめたいなら、やりたくないことを毎日させられているのと何も変わりません。

自由になるためになにより必要なのは、自分が何を繰り返し実行しているのかを、正確に知ることです。記録を振り返って反省する必要はよく指摘されますが、その前にまず、記録自体がなければ始まりません。

一般的に言って、ぜんぜんやる必要がなかったり、ぜんぜんやるべきでないことは、計画段階では無視されます。そして、実行してしまったとしても後悔しかないことは、それをしたとわざわざ記録したくはならないのです。だから、「悪癖」と名付けられるその種の行為は、やる予定にもなく、やった記録にもなく、しかしたくさん繰り返し、時間を費やしているのです。

その状況そのものにメスを入れる。それだけでも新しい年のスタートしては充分です。