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書いておかないと忘れるが、忘れるだけでは済まない



大橋悦夫すっかり慣れている仕事であっても、いちいちその仕事の手順書を取り出して、これを参照しながら手を動かすことにしています。そのほうがラクなうえに、驚かずに済むからです。何に「驚かずに済む」かは後述します。

どう「ラク」かについては以下、『アナタはなぜチェックリストを使わないのか?』という本に書かれている通りです。

人々が手順を忠実に守らない理由の一つに、硬直化が怖い、というのがある。

機械的にチェックを行っていたのでは現実に対処できなくなる、チェックリストばかり見ていると心のないロボットのようになってしまう、と思い込んでいる。

だが実際には、良いチェックリストを使うと真逆のことが起きる。

チェックリストが単純な事柄を片付けてくれるので、それらに気を煩わせる必要がなくなる。

昇降舵がセットされているか、抗生物質は投与されたか、経営者が持ち株を全部売り払っていないか、全員が状況を理解しているか、などをいちいち気にしないで済むのだ。

その分、どこに着陸するべきか、などの難しい問題に専念できる。

すでにチェックリストを当たり前のように使っている人にとっては当たり前なことが書いてあるわけですが・・・、

もしその「当たり前」を身の回りの人にも伝えたいと思いつつうまく伝わらずに歯がゆさを覚えているという場合には本記事が役に立つかもしれません。

書き出しておくことで、「書き換え」に気づく

まず、身の回りの人に伝えたいことは、

  • 書いておかないと忘れるが、忘れるだけでは済まない

ということです。

「これは大事なことだから書いておこう」と、人は筆記用具を取り出すのですが、書いておくことで得られるメリットは「忘れずに済む」だけにとどまりません。

ことさらに「大事だ!」と思えることでなくても、たとえば、毎日繰り返し行っていることを行う順番どおりに書き出しておくと、すなわちリストとして書き出しておくと、もう1つのメリットが得られることに気づきます。

すっかりおなじみだと思っていたことが、実はそうでもなかった、ということが分かるようになるのです。

リストの順番が一定していなかったり、ステップが漏れていたり、意図せずして簡略化されていたり、無意識のうちに「書き換え」られていたりすることに気づいて驚かされることになるでしょう。

書き出しておくことで、この「書き換え」に気づくことができます。

これがもう1つのメリットです。

毎日ほんの少しずつであれ、“軌道”から外れていて、そのことに気づかずに過ごしてしまう。

そしてあるとき突然「いつの間にかやらなくなっていた!」という事実に気づいて驚くことになります。

知らないうちに“漂流”してしまい、元の軌道に戻るのが困難になってしまう、というトラブルを未然に防ぐことができるわけです。

まとめ

記憶を過信せず、当たり前だと思っていることほどリストに書き出しておくことによって、次の2つのメリットが得られます。

  • 1.やり忘れがなくなる
  • 2.初心を忘れなくなる


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