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タスクリストには実行できる形で書く



佐々木正悟 決して難しい話ではなく、むしろ単純なことです。

ライフハックにせよ、タスク管理にせよ、やっていることは抽象的な教訓をいかに具体的に盛り込むか、ということでしかないのです。

決してへこたれない、とか、全力を尽くすというのは、きわめて抽象的な表現です。

人事を尽くして天命を待つ、などもそうです。言っているほうは気持ちよくなるものですが、具体的にはなにもしなくてもすみそうです。

タスクリストに抽象的な表現を入れると、実行時にすぐわかります。実行できないからです。

たとえばタスクリストに「明日までに、この原稿を、血を吐いてでも終わらせる」などと書く人はあまりいないでしょうし、書くことの意味もほとんどゼロです。

こういうことを書いているようでは、いけないわけです。

気分と実行をセットにしない

これに比べればマシなようでも「書籍原稿を終わらせる」と書くのも、それほどよいわけではありません。

実行が難しそうであれば、分解できる余地がある限り分解する、ということと、抽象的な表現を避けて具体的に記述するということは、タスク管理については同じ意味になります。

タスク管理には、ありがちで常識的な教訓を、実行できるように反映させるのが、運用の基本姿勢になります。

つまり、余計な心配をせずに、今できることをするとか、後悔せずに改善する、などです。それらはまるでことわざか論語のようで、即時の役に立ちそうもないですが、

  • 期日までに終わりそうもなくても、残り日数でできる範囲のタスクを埋める → 余計な心配をせずに、今できることをする
  • 過去ログを見て失敗した箇所にマークをして、その失敗が起こらないようなレシピを作成する → 後悔せずに改善する

というように役立てられます。

ようするに、「深刻ぶる」「いい気分になる」ということと、いかに実行能力を切り離せるか、です。

これは深刻ぶったりいい気分になったりしてはいけないということではないのです。そういう気分になる分には、なっておけばいいのです。

しかし、そういう気分と実行をセットにしないことです。セットにすると、行動が気分次第ということになり、長期的にはまったく不安定な行動力しか発揮できなくなるからです。