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明日のノマドに開放された窓~ノートPCとiPhoneで自立と自律を手に入れる

By: Lucy FisherCC BY 2.0


どうしてオフィスがなくても、会社は機能しているのでしょうか? みんながバラバラに仕事をしていて、そんなことでちゃんとコミュニケーションはとれているのでしょうか?

コバーンは、その理由をこう説明しています。

「全員がまじめで、セルフコントロールがちゃんとできている人たちだったから」

そう、セルフコントロールができないタイプの人は、ノマドワークスタイルには向きません。たぶん出勤しなくなったとたんに毎日昼まで寝ているようになり、仕事と遊びの区別もつかなくなって、どんどん自堕落な生活におちいってしまうでしょう。だから、ノマドの実現のためには、まず自律のトレーニングが必要です。

『仕事をするのにオフィスはいらない』(p.27)より

大橋悦夫僕自身、フリーランス歴は9年になりますが、誰も見ていない中で、様々な誘惑がある中で、目の前の仕事に打ち込むのは今もって課題です。この課題をいかに克服するかを巡って、試行錯誤を幾重にも積み重ねていますが、「これだ」という手応えが得られずにいます。

そこで、ときどき自分に課しているのが「ファミレス漫喫往復ワーク」。

周りからは何やってんだ、と思われようが

自宅で仕事をしているのがそもそもいけないのだ、ということで始めたものなのですが、一定の効果ありです。

まず、朝9時に家を出て、徒歩で最寄りのファミレスへ。そこでお昼まで一仕事。お昼までという区切りがあるため、集中して取り組めます。

12時になると混み出すので、少し早めにランチをオーダーしてちょうど12時に食べ終わるようにします。混み合ったファミレスで長時間PCを開いているのは申し訳ないので、食べ終えたらさっさと撤収。

その足で、通りを渡った向かいにある漫画喫茶に入ります。3時間パックを購入し、仕事開始。3時間たったら追加料金が発生しますので、これまた集中して取り組めます。ついでに、ファミレスで消耗したPCの充電も済ませます。

15時過ぎに作業を切り上げて、フル充電のPCとともに再びファミレスに移動。そこで、18時まで仕事。お昼が早いので、18時には夕食をオーダーしますから、やはり3時間の枠の中に自分を追い込むことになります。おまけに、18時になればごはんが食べられる、ということで俄然やる気も生まれます。

夕食後は食休みもかねて、読書やメールチェックなど、比較的のんびりと時間を過ごします。

ひとしきり英気を養ったところで、バッテリーの充電を兼ねて再び漫喫へ。またもや3時間パックでラストスパートです。

朝のファミレス → 午後の漫喫 → 夕のファミレスと3コマをこなしているだけに、4コマ目ともなると、さすがに集中力も切れてきています。従って、この時間帯は単純な経費入力とか執筆ネタの整理とか、あまり頭を使わない作業にあてるようにしています。余裕があれば、息抜きにマンガもOK。楽しみということもありますが、半分は執筆ネタの仕入れでもあります。

そんなわけで、22時過ぎに全日程を終了し、帰路につきます。

お金もかかることですし、これを毎日というわけにはいきませんが、仕事が溜まっているときには有効です。

自分を仕事に振り向けて所期の成果を引き出すための3つのコントロール

仕事するのにオフィスはいらない (光文社新書)フリーランスの大先輩に当たる佐々木俊尚さんの新刊『仕事をするのにオフィスはいらない』は、まさに僕のような人に向けて書かれていると言っても過言ではないでしょう。

本書では、ノマド(遊牧民)ワークスタイルと名付けられた、スマートフォンとクラウドをフル活用した仕事術が紹介されているのですが、その課題は次の3つのコントロールであるといいます(p.56)。

  1. アテンション(注意力、集中力)のコントロール
  2. 情報をコントロールする
  3. 仲間とのコラボレーション(連携、協調)をコントロールする

僕なりにまとめると、

  1. アテンションは、文字通り自分の注意を無理なく仕事に引きつけ続けること
  2. 情報は、適度にフォーカスやフレームを入れ替えながら仕事とつかず離れずをキープすること
  3. 仲間とは、距離や壁を越えてストレスなくコネクションとコミュニケーションを維持すること

ということになります。

いずれも、張り詰め過ぎない程度の緊張感をもって、つながりを保ち続けることが共通点です。本書には、まさにこの絶妙な力加減を身につけるための方法が書かれています。それは、目くるめく目まぐるしく込み入った世界を、迷わず曲がらず惑わされずに、自分らしく自信を持って泳ぎ切るためのエッセンスといえます。

個人的に自分のノマドワークスタイルに取り入れてみて効果が高かったコントロール手法をご紹介。いくつかはもっと早くに知っておけば良かった、と思えるものでした。AutoPagerizeとか。

  • Googleリーダー+Byline  Byline(リンク切れ):iPhoneで外出中にフィードを読む
    著者のBylineの詳細な設定例も紹介されていますが、オフラインでも読めるのがいいですね。読んでいてシェアしたい記事があれば、共有ボタンを押すことで、Twitterにポストされます。
     
  • AutoPagerize(Firefoxアドオン)
    ページ分割されたサイトでも、スクロールダウンしていくと自動的に次のページが読み込まれていきます。ニュースサイトなどで威力を発揮。わかりやすい紹介記事はこちら
     
  • Read It Later(Firefoxアドオン)+同iPhoneアプリ Read It Later Free(リンク切れ)
    Firefoxで閲覧中にチェックを入れた記事を蓄積するアドオン。iPhoneアプリもあり、PCでチェックした記事をiPhoneで読む、といった連携が可能。夕方以降のお楽しみとして日中はひたすら「Read It Later」に溜め込む。うかつに読んだら負け。読んだら最後、Twitterで紹介して、反応と反響の渦に飲まれて、そのまま帰ってこられなくなる。
     
  • MediaMarker
    蔵書管理+α。以前からのヘビーユーザーですが紹介されていてうれしかったので取り上げる。一般書籍で紹介されたのは今回が初めてでは? ともあれ佐々木俊尚さんも「このクラウドが素晴らしく最強なのは、書籍を登録するありとあらゆる方法が用意されていることです」と絶賛しています。
     
  • バーコードリーダー
    MediaMarkerに手持ちの大量の書籍を登録する時の強い味方。本書でも紹介されています。
    エフケイシステム CCDバーコードリーダー USBインターフェイス TSK-U
    エフケイシステム
    おすすめ度:5.0
    おすすめ度5 Leopardでも大丈夫
    おすすめ度4 Macでも使えます。
    おすすめ度5 LinuxでもOK.
    おすすめ度5 本の管理に最適です
    おすすめ度5 Linuxでも使えてます。

すでに僕自身が使いこんでいるツールや既知のものなども多々ありましたが、単に紹介するだけでなく著者がどのような意図で使っているのかが解説されていて、その視点や考え方は示唆に富みます。また、佐々木俊尚さんというフィルターを通した、精選されたラインアップのため、安心して試すことができます。

すでにノマドな人にはもちろん、これからノマドな人にも、読んで損のない、むしろ読まないと損をするといっても過言ではない一冊です。

仕事するのにオフィスはいらない (光文社新書)
光文社
発売日:2009-07-16
おすすめ度:4.5
おすすめ度5 新時代の働き方指南(WEB編)として最良著
おすすめ度4 今後のワークスタイルを「見える化」した好著
おすすめ度5 クラウド利用で仕事を進める人に有益な知識が満載


▼合わせて読みたい:

佐々木俊尚さんがクラウド派なら、山田祥平さんはWindows派。両者のアプローチは異なりますが、その目指すところは一致しています。

» PCを使って仕事を効率良く片付けるための5つのテクニックと3つのステップ 


情報収集リテラシーが一通り身につく一冊。

» 『3時間で「専門家」になる私の方法』で知的生産力を底上げする 

3時間で「専門家」になる私の方法
PHP研究所
発売日:2007-09-11
おすすめ度:3.0
おすすめ度1 「バーでホステスに感心される話ができるようになる本」などのタイトルならば良いかもしれない
おすすめ度1 読んでも絶対専門家にはなれない。
おすすめ度3 専門家にとっては、
おすすめ度3 モノ足りない?!
おすすめ度2 専門家には・・・


▼関連エントリー:

PCを使って仕事を効率良く片付けるための5つのテクニックと3つのステップ 
『3時間で「専門家」になる私の方法』で知的生産力を底上げする 
7月の仕事を楽しくしたツール5点 
時間をレバレッジすることで手に入れたいもの 
「仕事を超高速で片付ける88のコツ」 
あえて追われる身に扮する 

 

▼編集後記:
大橋悦夫



zenhabitsのLeoさんはメールを使うのをやめたそうです。

メールチェックとか対応が煩わしいので、一切使うのをやめることに。必要ならTwitterやチャットでよろしく、ということらしいです。

確かに、最近はごく一部の人とだけですが、Twitterのダイレクトメールで済ませてしまうことも増えてきました。

で、Leoさんは自分のメールを自動返信設定にしているそうで、試しにメールしたら以下のようなレスが返ってきました。「より注意を向けるべき対象にフォーカスするため」の勇気ある決断。

Dear friends,

I’m giving up on email. It’s just been too much, and I’ve decided I
need to focus my life on creating rather than constantly answering
emails. I hope you understand!

Here’s how you can contact me:

1. If you’re a potential advertiser or would like to interview or hire
me, or need a refund, please include the words “advertise” OR “hire
leo” OR “interview leo” OR “refund” in the subject line of your email
to zenhabits at gmail. If you don’t have those words, the email will
be deleted. If you use those words to get through my filters
fraudulently (for anything other than the above purposes) I will
delete the email and put you in my spam file.

2. Otherwise, please contact me on Twitter:
http://twitter.com/zen_habits … friends can DM me on Twitter.

3. For more in-depth communication, I’m willing to schedule IM or
Skype chats, for friends or close colleagues, but the chats will have
to be scheduled, and limited to 10 minutes tops. DM me on Twitter to
set it up.

4. Please do NOT email me or contact me on Twitter to promote your
blog, or your product or service, to review your book, to join your
network, to become an affiliate, or to do a guest post. I am not
accepting any of these and will not appreciate being contacted for
these purposes.

I’m sorry for the clamp down on communications, but I’ve made this
tough decision so I can focus on what’s most important to me:
creating.

Leo Babauta
Zen Habits (http://zenhabits.net)
The Power of Less (http://thepowerofless.com