※当サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

「いつかやりたいこと」は「気になっていること」と解釈する

By: perpetual.hauntingsCC BY 2.0


大橋悦夫ふと「あ、これはやってみたい」と思いついて(あるいは誰かから話を聞いて)、直後に「でも今それをする余裕がない」という結論に行きついた時、あなたはどういう対応をしていますか?

不意に発生した「いつかやりたいこと」をどうさばくか、という問題です。

発生した「いつかやりたいこと」は大きく2つのタイプに分けられます。

1.何の脈絡もなく発生
2.進行中のプロジェクトに関連して発生

2については、そのプロジェクトに取り組む時に忘れずに思い出せるようにしておく必要があります。Evernoteであれば、該当のプロジェクトのタグをつけておくと良いでしょう。

問題は1です。

よほど暇な人でない限り、現在進行中のプロジェクトに関する活動を優先したいでしょうから、何の脈絡もなく発生したこと、言い換えれば割り込み案件に時間を取られたくないはずです。

時間は限られており、進行中のプロジェクト以外にも、食事や睡眠や家事など生きていく上で欠かせない、それなりに時間をとる活動もありますから、なおさらです。

それでも、日常をより良くする、もっと言えば人生を豊かにするという大きな目的を果たすうえでは、実はこうした一見すると何の脈絡もなさそうに見えることがカギになってくることがしばしばあります。

一度でもそういう「成功体験」を味わっていると、「もしかしてこれも“当たり”かも」という淡い期待感から、その小さく開いた風穴に突撃してしまうのです。人は常にセレンディピティを求めているのかもしれません。

とはいえ、突撃ばかりでは人生がぐちゃぐちゃになりますから、やはりどこかでコントロールする必要はあります。

「私は気になっている!」というスタンプを押しておく

僕自身は、こうした何の脈絡もない(ように見える)「いつかやりたいこと」にぶつかったら、とりあえずEvernoteにノートを1つ作り、「.Concern」というタグをつけるようにしています(頭にピリオドをつけるとタグを呼び出す時にピリオドを押せば頭出しができて便利です。よく使う重要なタグについては頭にピリオドをつけています)。

Concernとは文字通りの「気になる」という意味のほかに「関連する」という意味もあります。自分の中ではっきりとした関連は見いだせないものの、「とにかく私は気になっているのだ」という状態は、言葉では表現できない関連性が直感されている、ということだと考えられます。

Concern

上記は「.Concern」というタグで絞り込んだノートのリストです。言わば「私は気になっている!」というスタンプを押したノート集。

気になったそばからそれが要求するアクションを都度起こしていくと、時間がいくらあっても足りません。もちろん、その場で対処する必要のあることはやむを得ませんが、「イヤホンの調子が悪い」という症状はとりあえず先送りにしても良いでしょう。その場で「代替品を見繕って注文をする」あるいは「修理を依頼する」というアクションを起こせば、事態は改善に向かうかもしれませんが、目の前の仕事よりも優先すべきことではないはずです。

都度アクションを起こすのではなく、このリストを週に一度ざっと見返し、ここで初めて必要なアクションを起こすようにします。このタイミングで「これは別にやらなくてもいいか」と冷静に判断を下せることもあります。この作業、僕は毎週土曜日に週次レビューの時間を設けているので、その中で行っています。

「今やりたい!」という衝動、最初はなかなか抑えられないかもしれませんが、慣れてくれば「あとで確実にチェックすることになるから」という安心感が得られるようになり、目の前の仕事に集中できるようになります。

少しずつでも確実に時間を取られうる要因をその入り口でブロックしてしまうわけです。

関連エントリー:

偶然を活かすコツ 
「いつかやりたいことリスト」の管理を委託する 
取りかかれない仕事対策3~ついつい先送りしてしまう場合 
「いつかやりたいこと」を「今からやること」に変換する