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取りかかれない仕事対策1〜何となく気が進まない場合

仕事に限らず、何ごとも計画を立てたり準備を進めたりという「前段階」は楽しいものです。なぜなら──少なくとも目の前の「仕事」に前向きな関心を持っている限りは──計画や準備というのは「やっている気分」が味わえるからです。それでいて、“汗”はかきませんからますますうっとりできます。ある種の陶酔感を覚えるわけです。

言うまでもなく、この陶酔感を打ち破らない限り成果を手にすることはできません。つまり、取りかからなければ始まらないわけです。

ということで、取りかかるためのコツをこれまでのシゴタノ!のエントリーから厳選し、4回に分けてお送りします。第1回の今回は「何となく気が進まない場合」にフォーカスします。

対策:「ピタゴラスイッチ」(淀みなく流れる仕組み)を作る

逃げ場をエサに自分を誘い出す

» 「やらなければならないのに今はやりたくない」葛藤対策 

そんなわけで、抜本的な対策は難しいのですが、“セキュリティパッチ”としては以下の2つが考えられます。

 1.言い訳のできない環境に身を移すこと(自分を追い込む)
 2.ピットインになるような“逃げ場”を用意しておくこと

つまり、逃げ場をエサに自分を誘い出す、ということになります。

このエントリーを書く上では以下の本が参考になりました。

やるべきことをやるための7つのステップ

» やるべきことをやるための7つのステップ 

 1.立ち上がって水を一杯飲む
 2.求められているゴールを明確にする
 3.ゴールに至るまでのプロセスをできるだけ分割する(最低4分割)
 4.最初のプロセスをさらに2つ以上に分解する
 5.最初のプロセスを終わらせるまでの時間を見積もる
 6.タイマーをセットする
 7.スタートする

上記はいずれも欠かせないものばかりですが、中でも特にタイマーが重要だと思っています。人の時間感覚というのは思っている以上にいい加減なものだからです。

仕事に使うのに最適なタイマーを求めていろいろと試しましたが、半年以上にわたって毎日欠かさず使っているのは以下です。4分とか13分といった中途半端な時間をテンキーで素早くセットできるため、Skypeミーティングの際にアジェンダごとに分単位でタイムキープする際にたいへん重宝しています。

自分をやる気にさせる5つのプロセス

» 気の進まない自分をやる気にさせる方法 

 (1) 共感=最悪と最高の状態を語る
 (2) 興味=商品の紹介を短く簡単にする
 (3) 欲求=メリットと未来像を語る
 (4) 安心=不安を取り除く
 (5) 理解・納得=機能について十分に語る

もともとは以下の本で紹介されていた「売れる営業」が実践しているという「商品説明の5つのプロセス」を「気の進まない自分をやる気にさせて仕事にし向けるための5つのプロセス」としてアレンジしたものです。

営業ですぐ結果を出す人の話し方 50分の商談で即決!
吉野 真由美
かんき出版 ( 2007-03-06 )
ISBN: 9784761264154
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

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作業記録をつける

» 心理ハック 仕事量=時間×やる気? 

けれども、実際に一定の時間をかけることで、様々なタスクを完了させることはできるわけですし、同じタスクにかかる時間も、「調子の波」によってまちまちなのはたしかなので、その「調子の波」を目に見える形で把握すれば、色々な意味で便利になることは、たしかだと思います。

そういう意味で、私は「作業記録」というものを、習慣的に付けるようになったのですが、この記録は「自分」というものについて、たくさんのことを告げてくれる、面白いものです。

これまでの3つと比べると、即効性は落ちますが、その分だけ遅効性は高いといえます。言い換えれば、一度身につければ効果はずっと続きます。

「作業記録」の重要性について書くとき、必ず引き合いに出すのがドラッカーの以下の言葉です(『プロフェッショナルの条件』より)。

われわれは、どのように時間を過ごしたかを、記憶に頼って知ることはできない。

ときどき、自分が時間をどう使っていると思うかを記憶自慢の人にメモしてもらい、そのメモを何週間か何か月かしまっておいてもらう。その間、実際に時間の記録をとらせる。彼らが思っていた時間の使い方と実際の記録は似ていたためしがない。

ある会社の会長は、時間を大きく3つに分けていると自分では思っていた。3分の1は幹部との時間、あとの3分の1は大切な客との時間、残り3分の1は地域活動のための時間だった。6週間にわたって記録をつけてもらったところ、これら3つの活動はいずれに対しても、ほとんど時間を使っていないことがわかった。それらは、割くべきであると考えられていた時間にすぎなかった。例によって都合のよい記憶なるものが、実際にそれらの仕事に時間を使っているように思い込ませていたのだった。

まとめ

以上、「何となく気が進まない場合」に焦点を当てて「仕事に取りかかるコツ」をまとめてみました。一言でいえば、「ピタゴラスイッチ」(淀みなく流れる仕組み)を作るということになります。毎回一から考えるのではなく、決まった手順に沿って手を動かしていけば、いつも通りの成果が得られる仕組みを目指すわけです。

ちなみに「ピタゴラスイッチ」というメタファーは、佐々木さんの以下のエントリーにインスパイアされたものです。

「ライフハックス」とは?

ピタゴラスイッチでもドミノ倒しでもいいのですが、玉やドミノはただ、自然の法則に従っているだけなのに、様々な仕掛けが事前に施されているため、一度走り始めれば、自然法則に従って結果を出すことが可能です。

私自身もそんな自然法則に従って、わけも分からずに走る「玉」にすぎないのですが、事前に計画がうまく施されていれば、途切れたり滞ったりすることなく、最後まで行き着いて成果が出せる、というところを目指すわけです。

途切れたり滞ったりすれば、そこで「力」(自意識・精神力・根性)を必要とするわけですが、そこを減らす工夫をするのが「ライフハック」だと思いました。