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「注意を向ける」のはなぜか?
2008/01/21 Mon 22:32 by 大橋 悦夫 タグ:『ライフハックス─鮮やかな仕事術』 / 考える作業を前に進める方法 / 学習効果を高めるために / 『原因と結果の法則』 / 『MIND HACKS』 突然ですが、以下のリンク先にある動画(30秒ほど)についてクイズです。 若者6人がバスケットボールのパスをしあっているのですが、 白いシャツを着ているプレーヤー同士のパスの回数 は何回でしょう?(答えは本エントリー末尾に)。 » 動画はこちら。 散らかった机の上では仕事がはかどらない理由いかがでしたでしょうか。 プレーヤーは全部で6人いますが、そのうち白いシャツを着ている3人が、同じく白いシャツを着ているプレーヤーとの間でパスが成立した時のみをカウントしますから、意外と神経を使います。おまけにボールは2個ありますからなおさらです。 このような注意力を求められる作業を前にするといつも思い出すのが、「認知リソース」という言葉。リソース(資源)というくらいですから、有限のものです。 以前、『ライフハックス─鮮やかな仕事術』という本を取り上げた際に、この言葉を次のように紹介していました。» 自分にとって「鮮やか」な方法を考える 本書は、このように「ライフハックス」を技術論としてではなく、より人間寄りの視点でとらえることで、新たな切り口と実践の余地を提示しています。 冒頭の、特定のプレーヤー同士のパスの回数を数えるような作業をするとき、認知リソースが使われているはずです。30秒なのでまだましですが、これが1時間だったら途中でイヤになってしまうでしょう。 また、「注意」という言葉からは『MIND HACKS』の以下のくだりが思い出されます。[HACK#39]注意の瞬き 人間の情報処理の能力に限界があるために、「注意を向ける」必要が生じる、というわけです。このことをもう少し端的に解説しているのが以下。 我々には一度に複数の行動を取ることはできない。複数存在する選択肢の中から常に「次のすべきこと」を1つ選ばなくてはならない以上、何かに注意を向けるのは自然なことである。 白いシャツを着ているプレーヤー同士のパスの回数を数えるという作業は、それ以外のプレーヤーのパスを無視することにほかなりません。このような注意を要する選別作業のために認知リソースが消費されているわけです。 あるいは、散らかった机の上では仕事がはかどらない(ことが多い)のは、視界に入ってくる関係のない書類やモノが認知リソースを浪費するためと考えることができます。 知っていることと注意を向けられることとの違いところで、上記のクイズのような意図的に注意を向けるケースとは別に、注意を「引く」というケースもあります。 道を歩きながら、何となく行き交う人の顔を眺めている時、我々はほんの一瞬ずつではあるが、それぞれの顔に注意を向けている。しかし、この場合、後から「歩いていた人の中で髪が茶色い人は何人いましたか」などと尋ねられて答えられる人がいるだろうか。おそらくほとんどの人はまったく思いだせないに違いない。 このように、自分の意図しないところで注意センサーが何かを捕らえて、それがきっかけとなって思考や行動が“起動”するということは毎日のように体験していることでしょう。 そして、そのためのきっかけとなる「注意センサーが何かを捕らえる」ようになるためには、注意センサーの感度を上げておく必要があります。 以前、オーディオブック「若き商人への手紙」がヘビロテであったという話を書きましたが、その後に入手して聴き始めた以下のオーディオブックが最近の“一人朝礼”のお供となっています。 » オーディオブック「原因と結果の法則」 このオーディオブックを繰り返し聴くことが注意センサーの感度を上げる上で一役買っているように感じているのです。 2003年に書籍版が出ていますので、ご存知の方も少なくないと思いますが、僕自身はつい最近知り、聴いてみて「あぁー、確かにそうだな」と共感し、あるいは「うーん、できてない…」とため息をついている作品です。人間は、あらゆる身勝手な欲望を放棄しているとき、搾取する側、される側のどちらにも属していません。そして、そのとき人間は真に自由な状態にあります。もしあなたが自分の心と人生を根気強く観察し、分析したならば、弱さとはそもそも身勝手な欲望から発してるものである、ということにも気づくはずです。 「あらゆる身勝手な欲望を放棄」するなどということは普通の人にはとてつもなく困難なチャレンジでしょう。でも、言われてみれば、そういう欲望に負けてしまう自分がいるからこそ、なかなか理想としている自分に近づくことができないことも頷けます。 こうした“わかっちゃいるけどなかなかできない問題”の数々を次々と指摘してくるのです。 そんな指摘を毎朝耳で聴いていると、不思議な体験をすることがあります。何度も聴いているはずなのに──僕自身、異様に物覚えが悪いからということもありますが──、「あれ、こんなこと言っていたっけ?」などと新鮮さを感じることがあるのです。 ちょうど、「道行く人の中に見覚えのある顔があった」ときのような感覚です。 厳密にいえば、飽きるほど繰り返し聴いているのですから、聞き覚えがないはずはないのですが、ここで言いたいことは、いま耳に聞こえてきた内容と過去に自分が体験してきたこととが符合する瞬間がある、ということです。 「もしかすると、あれはこういうことだったのか!?」 という、電球がピカッと閃くような。 聴くことによって、それまで注意を向けていなかったところに注意が向くようになる、すなわち認識が変わり、行動が変わるのです。そして、行動が変わることによって、それまで耳がキャッチできていなかった言葉が耳に残るようになったり、あるいはそれまで思いつかなかった解釈ができるようになったり、という聴くことと行動することの間で相互にフィードバックが生じるのです。 ・とりあえず聴く ・聴いた内容に沿って行動を起こす(変える) ・改めて聴く ・注意の向けられ方の変化が実感される そして、その時に初めて「指摘」の内容が腑に落ちるのです。 「若き商人への手紙」が耳の痛い“戒め集”なら、この「原因と結果の法則」は後から効いてくる“励ま詩集”といった棲み分けになるでしょうか。 クイズの答えところで、冒頭でご紹介したバスケットボールのクイズの答えです。白いシャツを着たプレーヤー同士によるパスの回数を数えていただきましたが、何回だったでしょうか? ・・・実は、回数は問題ではありません。ネタバレになってしまいますのでここでの公開は控えますが(『MIND HACKS』のp.159ページに詳しい解説があります)、要するに人は何かに注意を奪われている(集中している)と、それ以外のことにはすっかり関心が払われなくなるという事実を身をもって思い知らされる実験でした。 気になる方は、もう一度同じ動画を、今度はぼーっと眺めてみてください。パスの回数を数えている時には見えなかった何かが見えてくるはずです。 同様に、知っていることでも、注意をして耳を傾けてみると意外な発見があるかもしれません。何にしても、一度聴いただけですべてをわかったつもりになるのはもったいないといわざるを得ないでしょう。 ▼関連: ・自分の変化を感知しやすくするために ・手元に置いておきたい情報について考える(まとめ) ・ストレスに強くなるには ・継続を力にするコツ
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» お知らせ 2009/06/12 19:45 パソナテック てくらぼ 成功している人に共通する2つの習慣掲載普遍的な「成功するコツ」というものはなかなかないと思いますが、「成功しやすくなるコツ」はあるのではないかと思っています。では「成功しやすくなるコツ」とはどんなものか? 様々な成功法則や成功哲学の本やセミナーから学んだことを集約すると、次の2つになるでしょう。 » 一覧
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