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『チームハックス』序章(2)「予定と実績の共有」がもたらすもの
前回に引き続き、『チームハックス』の序章をお送りします。 本書の内容については──言うまでもなく読んでいただくのが一番なのですが──、佐々木さんが担当された序章にコンパクトにまとまっていますので、今回と次回の2回に分けて、その全文をご紹介したいと思います。 ●序章 チームはすべて「共有」から始まる02 「予定と実績の共有」がもたらすもの「タスクリストをチームで共有する意義はわかっていても、それを実行に移すとなると難しい」という声はよく聞かれます。どうして「共有」が難しいのでしょうか。 自分のタスクリストや1日の予定を、仕事の同僚とはいえ公開して、人目にさらしてしまうのには抵抗感があるかもしれません。その抵抗感とは、ひと言でいえば作業を完了させると宣言したことが、証拠として残ってしまうプレッシャーでしょう。 このようにチームで共有することが難しい要因には、次の3つが挙げられます。 1.予定を詳細に表明する“有言実行”が過大なプレッシャーになる(個人的要因) 2.自分以外のメンバーの状況がよく見えない(チーム的要因) 3.プロジェクト全体の状況がよく見えない(環境的要因) いずれの問題にしても、共通しているのは、これまでの「チーム」と「メンバー」との関係が対等でも有機的でもないことです。つまり従来型の組織において、メンバーはチームのタスクをこなしている代替のきく仕事処理要員に近く、だからこそ「自分以外のメンバーの状況」など見えていませんし、ましてや「プロジェクト全体の状況」など知らなくてもよいわけです。 このような組織の中で、自分のタスクやスケジュールを「さらす」ことに、抵抗感を覚えるのは当然です。なぜなら、チームの目的はメンバーから「成果」を効率的に引き出すことだけなので、メンバーに余裕があれば「もっとたくさん仕事を」ということになってしまいますし、メンバーがマイペースであれば「もっと速く」という要求ばかりされるからです。 そこで、これからの望ましいチームのあり方として、これまでと逆の方向を探っていく必要があります。つまり、メンバーが自分の進捗状況や予定をさらすことにプレッシャーを感じずに、むしろタスクとスケジュールを「共有する」ことに前向きになれるようなチームを作る方向に持っていくのです。 本来、過度のプレッシャーをメンバーが感じなければ仕事が進まないというのは、チームハックスのあるべき姿ではありません。メンバー同士のプレッシャーも大事ですが、それよりもはるかに重要なのは、メンバー同士が期待をかけ合うことにあります。 そのようなチーム結成を実現できれば、タスク共有は決して難しくはなくなります。そして、タスク共有のメリットがメンバーに行き渡るようになるでしょう。 では、なぜ「予定と実績の共有」が、チームとメンバーに恩恵をもたらすのでしょう。メンバーがプロジェクトの進捗状況を把握できるし、他のメンバーの状況を頭に入れることができるので便利だということは直感的にわかりますが、実はそれ以外にもメリットがあるのです。 それは心理的な効果です。 「ホーソーン研究」という、社会心理学の有名な「実験の失敗例」があります。 この実験は当初、工場における職場環境、つまり照明の明るさや休憩時間、作業時間などの変化と作業効率の関係を実験的に知るという、非常にシンプルな目的の下に計画されていました。 そして実験の結果も、初めのうちは非常に単純だと思われました。たとえば、照明の明るさを明るくしていくと、作業効率は上がり、工場の照明は明るいほどよい、という結論が導き出せそうでした。 ところが、照明を暗くしても、同じように作業効率が上昇する事実が明らかになってから、実験結果の解釈は、にわかにややこしくなっていきます。 たとえば、オートメーションのような流れ作業による組み立て工程においては、工程をあれこれいじってみて、作業能率のために最適な組み合わせを求めようとしました。しかし、これも照明実験と同じように、工程をどういじっても、作業能率は上昇してしまいました。もっと不可思議なことに、あれこれ工程をいじった挙げ句、元の工程に戻してみたところ、作業効率は元のレベルまでは下がらず、むしろ上昇したのです。 これらの実験を行った中心人物は、社会心理学者、産業心理学者として有名な、ジョン・メーヨーでした。メーヨーが、ウェスタンエレクトリック者のホーソーン工場でこの実験を行ったことから、ホーソーン研究という名前がつけられたのです。 ただし、もともと知りたかったことが、さっぱり明らかにならなかったという意味では、この実験は失敗でした。 それでも、メーヨーの名声はホーソーン研究を通して高まりました。メーヨーはこの実験結果から、工場における作業効率は、作業上の物的環境の良し悪しというよりも、むしろ働く人間同士の関係が良好であるかどうか、自分たちの仕事には特別の関心が払われているかどうか、工場の監督官や検査官が公正に評価してくれるかどうか、といったものにこそ左右される点を、強調しました。 メーヨーは他にも、ホーソーン工場の労働者に面接を行うことなどにより、労働者は自分の能力に制限をかけていることが少なくないことや、必ずしも作業効率と労働者自身の能力の間には、関連性がないことまで、指摘しています。これは今に至っても、あちこちで無視されている事実でしょう。 ホーソーン研究によって明らかになったのは、少なくとも仕事をしている人間は、自分たちの仕事が注目に価するものだという実感を得たいと常に感じている点です。 照明の明るさを変えても、作業工程を変えても作業効率が上昇したのは、自分たちが実験されている、今は何か特別な状況にあるらしいと、労働者全員が意識したからです。そういう意識はきわめて強力なものだったため、物理的な作業条件が少々劣悪になっても、作業効率は上昇したというわけです。 以上の話から明らかになるのは、メンバー同士がお互いにまったく注目していない状態に比べ、お互いをよく認知し合うだけで、作業効率が著しく上昇するということです。本書は、このホーソーン効果をチームに引き起こすためのハックスであると捉えてもよいでしょう。 ▼関連: ・『チームハックス 仕事のパフォーマンスを3倍に上げる技術』 ・『チームハックス』序章(1)「仕事の進捗」を共有できるか?
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» お知らせ 2009/06/12 19:45 パソナテック てくらぼ 成功している人に共通する2つの習慣掲載普遍的な「成功するコツ」というものはなかなかないと思いますが、「成功しやすくなるコツ」はあるのではないかと思っています。では「成功しやすくなるコツ」とはどんなものか? 様々な成功法則や成功哲学の本やセミナーから学んだことを集約すると、次の2つになるでしょう。 » 一覧
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Received at 2007-07-28/10:58:53
by モチベーションアップは楽しさ創造から
週1で、私が読んで、仕事を楽しくするヒントに気づかせて頂いたエントリーをご紹介していきます。みなさんにも、そのヒント......more
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2007/07/23 Mon 20:35 by 



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