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1週間後の「来週の今日どうなっているかブログ」

1週間前にアップした「来週の今日どうなっているかブログ」では次のようなことを書きました。

というわけで、ターゲットは「来週の今日」にしてみます。これくらいの距離感なら、すでに外出や打ち合わせなどの予定もクリアーなっているでしょうし、自分が抱えているタスクもある程度は把握できているはずですから、かなり必然的な「来週の今日」を書きつづることができそうです。「来年の今日」に比べれば、幾分、あるいは相当に妄想の割合は少なくなるはずです。

というわけで、1週間ほど「来週の今日どうなっているかブログ」を続けてみたのですが、意外な発見がありました。

それは、ある程度見通しがついている近未来のことについても、改めて書いてみることによって、それが実際の行動に大きな影響を与える、ということです。

まだ起こっていないことを過去形で書く

今日6/18(月)の日記は、先週の今日である6/11(月)に書かれています。大まかにまとめると次のような内容です。

●今日(6/18)で大きな仕事が一段落して、普段のペースが戻ってきた。
●こういう時に、しばらく我慢してきたあれこれをやりたいものだが、急に時間ができても、何もする気が起きないということはある。
●こうなる前に、普段から「もし時間ができたら、まず何をしたいか」について優先順位を決めておくのが役に立つのかもしれない。

一週間後のその日に起こるであろうことをあたかも実際に体験したかのように書きます。書いてみてわかったことは、このようにまだ起こっていないことを過去形で書くためには、その日の予定をかなり詳細にイメージする必要があるということです(当然ですが)。

言葉で書き表しておくことの効用

今までは、1週間後の予定をざっと確認することはあっても、具体的にどんなことをどのように行うのかまでは考えていませんでした。「その時」になってから考えれば済むことだからです。

でも、実際に「その時」になってみると、想定外のことが起こったり、想像していたとおりにコトが運ばなかったりするなど、「ちょっと考えれば気づけたのではないか?」という後悔をすることが少なくありません。

それゆえ、一週間後の自分の行動について、かなり細かくシミュレーションをしておくことは、この「ちょっと考えれば〜」な後悔をブロックする上で役に立ちそうです。

さらに、日記ですから「やってみてどのように感じたか」についても、想像して書くようにします。すると、「こういうことをすれば、こう感じるだろうな」という今の自分が感じそうなことが書かれることになります。

例えば、次のような記述です(実際の日記を一部伏せ字にてご紹介)。

●6/19(火) 今週から×××の仕事が始まるので、参考になりそうな本を読まなくては。手元にある『△△△△』は良さそうなので、とりあえずこの本にざっと目を通してしまおう。
●6/20(水) A社のミーティングは、思いのほかスムーズに進む。やはり、事前に用意しておいた質問集が役に立った。
●6/21(木) 昨日完了予定だった○○○は下書きレベルまでしかいけなかったので、ブラッシュアップするべく、明日22(金)に回すことにした。
●6/22(金) 今週はよくがんばった。俺すごい!

今日は6/18(月)です。

本来であれば、「その日」に書かれるべきことが1週間前に書かれることになります。つまり「その日」まで気づけなかったことが事前にわかるようになるわけです。当然、仕事の取りかかりが早くなるはずです。例えば、「参考になりそうな本を読む」とか「事前に用意しておいた質問集」などは、最大で1週間前からその必要性を察知できることになります。

また、スケジュール的に厳しそうなタスクについては、「先送りをした」と書いておくことで、それが保険になりそうです。「その日」になった時に、スケジュールに余裕があれば、実際には先送りをせずに済むかもしれません。でも、1週間前の段階で「厳しそう」という見通しがあるなら、先送り可能なタスクはこの段階で先送りしたことにすれば、気分的に楽になるでしょう。

これは、「その日にできれば望ましいが、マストではない」というタスクを早い段階で見極めておくことになります。当日になってから「うわぁ、間に合わない! どれかを先送りして時間を確保しなくては!」と慌てる必要がなくなるわけです。

そして、「俺すごい!」という感想は、短期的なゴールになるでしょう。1週間後にそのように言えることを目指すことになるからです。当然、週末に「俺すごい!」と言えるように日々の仕事に気合いが入るでしょう。

未来の自分の行動について文章の形で書くことにより、それが良い意味での制約になります。言葉に書き表せるということは、それだけ具体的に想像しているということですから、何の根拠もなく「どうにかなるだろう」といった希望的観測は自然と排除され、現実的見通しを立てざるを得なくなります。

そして、頭で何となくイメージしていただけでは、後から正確に思い出すのが難しい「見通し」というものを、文章化しておくことによって、後から実際の結果と比較することができるようになります。ここから得られるギャップは、より正確な「見通し」を立てる上で役に立つでしょう。

この習慣、まだ始めて1週間足らずなので、もうしばらく続けてみます。

▼関連:
「来週の今日どうなっているかブログ」 

果たして、実際にはどうなるのか? この続きは1週間後に書かれることになるはずです。

タスクごとに「心境」を書き残す効用 

こうした「心境」を書き残し、これを読み返すことに意味があるのは、そもそも「心境」というものは忘れ去られやすいものだからだと思っています。人は忘れる生き物ですから、何かを感じたら、すかさず頭の外に退避させておかなければ、記憶容量の上限の関係で新しい心境によって上書きされてしまいます。

完全に上書きされてしまうならまだよいのですが、部分的に旧い心境が残った形で上書きされてしまうことがあります(記憶が歪曲するというか)。断片化した心境が本来の意図とは異なる意味を持ち始め、それが「今」の判断に悪影響を与えることがあるのです。

「その時」に備えて“プレクロ”を進めておく 

「その時」になってから考え始めるということは、あらゆることを「その時」にしなければならないことを受け入れることになります。野球で言えば、盗塁するときにまったく「リード」をせずに走り出すようなもので、盗塁の成功率は格段に下がるでしょう。

「その時」になるまで手をつけていけないというルールはないはずですから(契約上、先行着手が認められていない仕事でもない限り)、「今」できることがあれば、先に手をつけてしまうことで「リード」を稼ぐことができるわけです。これが、仕事における“プレクロ”です。

1週間分の仕事を前倒しして終わらせるための3つの条件 

一度「仕事ストック」ができれば、その後の仕事は常に余裕を持って取り組むことができるようになります。いわば「利子」のようなものです。

1週間分の仕事を前倒しして終わらせる 

締め切りに迫られるからこそ奮起して仕事ができる、という一面もあるとは思いますが、一度でも締め切りよりも早くに仕事を片付ける体験をすると、その快感が動機付けになることもあるのではないか、と感じています。

思考や行動の“跡”をつけておく効用 

言い換えれば、日々接している“刺激”はおびただしい量にのぼるものであり、そのすべてを記憶にとどめておくことは非常に難しく、従って心に引っかかったものがあったとしても、何らかの形で記録に残しておかなければ、忘れ去られてしまう、ということです。

“日記家”のための座右の書 

さらに、単に書くだけでなく、読み返すことで、「記録しておくべき行動内容とは何か?」という疑問に対するヒントが得られるはずです。それがわかれば、日記の“回収率”はどんどん向上していくでしょう。

ふと思ったことをそのまま流してしまうのではなく、日記に書く。そして、後日読み返す。これが、自分の関心を知るための有効の方法になるでしょう。時代の変化だけでなく、自分の変化についても深く知ることができるようになるはずです。