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心理ハック−英単語を暗記する7つのコツ

By: Horia VarlanCC BY 2.0


今週の『ニューズウィーク日本語版』に、「7つのコツで語彙力アップ」という特集記事があり、内容は「記憶のメカニズムにのっとった「使える単語」の効率的な覚え方」とのこと。何となく考えさせられる記事でしたので、引用しながら「記憶のメカニズム」についても、思ったところを書いておきます。

以下、引用はすべて、『ニューズウィーク日本語版』(2007年4月25日号)。一部、本文を変えてありますが、趣旨はそのままです。

1,6回以上繰り返す
覚えたい単語が文中に登場する回数と学習成果の関係を調べた研究によると、単語の登場回数が2回と4回では学習成果に大差はなかったが、6回以上では明らかな効果が見られた。

なぜ「6回」なのかは、よく分かりませんが、これは他にも応用できそうです。「短期記憶」を「長期記憶」へと移行するのに、「6回繰り返す」がキーワードであるとしたら、興味深いでしょう。

2,単語帳を賢く使う
スペルを何度も書く、アクセントに合わせてこぶしを振る、例文を作るなど「かかわり度」を高める工夫をすべき

「身体を使う」。これを着実に実行すれば、効果はたしかだと思われます。脳は身体の使い方に、大きな影響を受けます。

3,時間制限で使える語彙に
勧めるのは、4・3・2という方法。まず1人が4分間で何か話し、聞き手は同じ内容を3分間で次の人に伝える。次の人はそれを2分間で説明する。

これはわかりやすいですね。会話は、ほとんど無意識のうちに出てくる部分があるくらいでないと、速度的に成り立ちにくくなるので、速度的なプレシャーを作り出すということでしょう。

4,多読の効果を引き出す
文中の単語の95〜98%を知らなければ未知の単語の意味を正しく推測できず、学習につながらない。

95〜98%ということは、20語に1語から50語に1語、知らない単語がある、といった程度の英文を読むことは、学習効果があることになります。これはきっと、多くの人にとって励みになりそうです。

5,関連語を一緒に覚えない

1の「6回」と並んで、これが重要なハックではないかと、個人的には思います。「脳はファジーな性格を持つ」ので、関連語を頭に詰め込もうとすると、混乱して記憶するのが難しくなります。日本語でさえ、「書籍」「書物」「本」「冊子」「著書」「刊行物」などと並べられて、その全部を覚えておこうと思ったら、混乱してしまいそうです。代わりに、並んでいた言葉はどれも「本」と考えていいようなものだったな、ということであれば、記憶しておけます。「ファジー」の利点の一つです。

6,辞書を賢く使いこなす
複数の訳語がある場合には、すべてに共通する中核的な意味を探す習慣をつけるといい

つまり、これが5の裏返しですね。「ファジー」の利点を活用するわけです。

7,攻略法を使い分ける
「彼らは複数の攻略法をもち、覚えたい単語によって使い分けている。しかも、自分なりの方法を言葉で説明できる」

これも、英単語記憶以外に、応用がききそうです。方法を言葉で説明できるわけですから、「メタハック」とでも言えるでしょうか。そうした方法論を持っていれば、困難でたちまち行き詰まる、といったことが少なくなりそうです。