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時間に対する愛情ある配慮
「♪よーく考えよぉー お金は大事だよぉー」というCMを見るたびに無意識に心の中でつぶやいている一言があります。それは、「お金より大事なものがあるだろー」。 ドラッカーの『プロフェッショナルの条件』の次のくだりを読むたびに、「時間も大事だよぉー」という歌声が聞こえてくるような気がしています。 成果をあげる者は、時間が制約要因であることを知っている。あらゆるプロセスにおいて、成果の限界を規定するものは、もっとも欠乏した資源である。それが時間である。時間は、借りたり、雇ったり、買ったりすることはできない。その供給は硬直的である。需要が大きくとも、供給は増加しない。価格もない。限界効用曲線もない。簡単に消滅する。蓄積もできない。永久に過ぎ去り、決して戻らない。したがって、時間は常に不足する。時間は他のもので代替できない。 他のあらゆる資源と比べたとき、時間という資源の際立った特徴は、放っておいても失われていくという点です。モノやお金がそれを消費しようという明確な意志や働きかけがない限りは失われることがないことと一線を画します。 路線検索ソフト(あるいはページ)による路線の検索は動いている人間が動いている電車を検索するという特殊な性格を持っていますが、これは検索する対象が「時間」であることによるものでしょう。検索するタイミングによって検索結果の価値がダイナミックに変動します。ある時点での検索結果の賞味期限は非常に限られたものになります。 たまに回転寿司屋に行って流れる寿司をチョイスして食べるのですが、何となく気がそぞろになるのは、ここでも「時間」が一枚噛んでいるからでしょう。 一度獲得すれば、一定期間は価値が変わらないものがある一方で、「時間」のように放っておくと減っていき、最後にはなくなってしまうものもあります。人やモノやお金は、独占することができますが、時間はどんなに能力の高い人でも、どんなに優れた道具を使っても、そして、どんなに大金を積んでも、決して所有することのできない究極の資産と言えます。 ドラッカーは、このような「時間」に対して「愛情」という言葉を使っています。 あらゆる仕事が時間の中で行われ、時間を費やす。しかるに、ほとんどの人が、この代替できない必要不可欠な資源を当たり前のように扱う。おそらく、時間に対する愛情ある配慮ほど、成果をあげている人を際立たせるものはない。しかし一般に、人は時間を管理する用意ができていない。 本来「愛情」とは、見返りを期待しないものです。そう考えると、ドラッカーがこの言葉を使う理由も何となくわかるような気がします。 時間とは不思議なものです。 お金と時間はいずれも何かをするための道具、あるいは必要な資源と言えますが、お金を目的にする人はいても、時間を目的とする人はあまり聞きません。お金をもらえるから仕事をするということはあっても、自由な時間が得られるから仕事をする、ということはないのです。 もちろん、「早く仕事を終わらせて家に帰ってビールを飲みたい」と思うことはあるかも知れません。でも、これはそういう時間を消費したい、ということであって、時間という資源そのものを手に入れたい、という意味ではないでしょう。 「時間給」という言葉がありますが、これに対して「成果給」もあります。つまり、何時間働こうが、成果を出せなければ1円ももらえないという取り決めです。 時間給で働く限りは、見通しを立てるのが簡単です。10時間あれば10時間分のお金がきっちりもらえます。でも、1時間しか働かなければ、1時間分しかもらえません。だから、手帳を眺めて、空いている時間があれば仕事をすれば、事前にどれくらいのお金を稼げるかがわかります。 一方、成果給は見通しを立てるのが容易ではありません。10時間仕事をしても、2時間分の成果しか出せないこともあれば、逆に15時間分の成果を生み出すことも可能ではあります。 でも、ここで「ヘンだな」といつも思ってしまうのが、時間の長さと質の関係です。 かけた時間の長さをコストと考えると、それによって生み出される成果(質)は売り上げになるでしょう。コストがあって、売り上げがあるということは、きっと利益もあるはずです。でも、なかなか利益に目が向けられることが少ないと思っているのです。 利益はふつう「売り上げ−コスト」です。コストを少なくすればするほど利益が多くなるはずですが、例えば、10時間かかる仕事を6時間で終えることができた場合、利益率は40%になるでしょうか? おそらく、数値化できないのでよくわからないでしょう。でも、この仕事よりあの仕事の方がやりがいがある、やっていて楽しい、そして「時間を忘れる」ということはあります。つまり、数値化できなくても、無意識に比較をしているのです。 たとえ10時間かかる仕事を2時間で強引に片付けたとしても、12時間かけてじっくりきっちりと納得のいくまでやった方が高い「利益」が得られることがあるわけです。 いくら報酬が高くても「利益」の上がらない仕事にはあまり取り組みたくないもの。もし、どうにもやる気がでない仕事というのは、もしかすると「利益の出ない仕事」なのかも知れません。 つまり、時間における「利益」とは、自分がそこから得られるやりがいや納得感や楽しさの割合、ということになるでしょう。 限りある時間ですから、本当の意味で「利益の出る仕事」に取り組みたいものです。それがドラッカーの言うところの「時間に対する愛情ある配慮」なのだと考えています。
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» お知らせ 2009/06/12 19:45 パソナテック てくらぼ 成功している人に共通する2つの習慣掲載普遍的な「成功するコツ」というものはなかなかないと思いますが、「成功しやすくなるコツ」はあるのではないかと思っています。では「成功しやすくなるコツ」とはどんなものか? 様々な成功法則や成功哲学の本やセミナーから学んだことを集約すると、次の2つになるでしょう。 » 一覧
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2006/03/31 Fri 23:59 by 


パソナテック てくらぼ
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